木蔦(キヅタ)
2021-04-19 21:36:21
5741文字
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男を取っ替え引っ替えするまんばの話【ちょぎくに】


ちょぎくに
右んば表現・情事表現あり(誰かは明記せず。セリフがあっても地の文にて)

男を取っ替え引っ替えするまんばの話。

前回長義くんがサイテーフタマタヤローだったので、今度はまんばをダレトデモネルインランヤローにしてみる。(木蔦さん最低)



「え!?」
「あ。」

長義は障子を開けた途端固まった。
部屋ではまさに情事の真っ最中だった。

衣服が乱れたまんばが横たわり、そこに他の刀が覆い被さっている。

開けた瞬間、まんばと目が合った。気怠そうな艶めいた流し目で、長義はどきりとした。

そして状況を察し、すぐさま障子を閉めた。

(どういうことだ?なぜ共有スペースで偽物くんが情事を??というかなんで俺が避けるんだ?ここは共有スペースだぞ?こんな所で恋刀とイチャつくなんて非常識すぎないか??なんでこんなことに??)

大混乱を極める。

スススーと障子が開く。衣服を整えたまんばの顔が出てくる。

「すまない、入っていいぞ」

見られたことに動揺もせず、そう言い放つ。なんだその態度は。

恋刀は居た堪れない様子でさささと部屋から出て行った。

「どうした?入らないのか?」
「え?あ、ああ」

中に入り、テレビをぼんやり見る。だけど内容なんて頭にほとんど入ってこない。確かにここでシてたよな?何もなかったですよって平然とした顔でいるけど、ヤってたよな??と長義は思う。

「あ、あの、偽物くん」
「偽物呼びは不服だがなんだ?」
「こういう場所で恋刀とスルのは、どうかと思うよ

やんわり控えめに言った。しかしまんばからは期待する答えが得られなかった。

「違うぞ」
「へ?」
「あいつは恋刀なんかじゃない」
「えええええ!?」

ぶっ飛んだ答えに声を上げる。注意してたことも忘れる。

「じゃあなんでセッ……なんて!」
「あいつがしたいって言ったから。俺もキモチイイのは好きだからな。たまたま今日はあいつと都合が良かったしな」
「はぁぁぁぁ??」

恋刀じゃないのにセッしたのか!長義の感覚では信じられない。セッは愛し合う者がやる行為であって、したいからスルっていうのは風俗的。

「待て!"今日は"って、もしかして他のやつにもやってないだろうな!?」
「やってるが?」
話を聞くとまんばはこの本丸の刀や他所の本丸の刀と関係を持っていた。しかも好きとかでなくスポーツ感覚で。
「なんだ?本歌もシたいのか?付き合うぞ?」
「するわけないだろ!!」

長義は思う。まんばにはちゃんとした貞操概念がない。本歌として自分が教えてあげなければ!

「いいか!恋仲でもないやつとスルのはおかしい!」
「そうか?」
「俺が教えてやる!」
「え!本歌がオシエテくれるのか?」
「そういう意味じゃない!!」

明らかにそういう意味に捉えて、ワクソワァした写しを叱る。

「いいか!今後は恋刀以外とするな!したければ自分でするか、花街へ行け!」
「花街はいいのに、本丸の刀はダメなのか?タダなんだぞ?」
「花街は仕事だろ!本丸の刀は遺恨が残る。お前に恋愛感情がないのに、向こうは持ってたら面倒ごとになりかねない」
「なるほど!本歌は賢いな!」

ため息。大丈夫だろうか。





ある日蔵から喘ぎ声が聞こえる。まさかと思って蔵を覗くと、まんばと他の刀。

またあいつは!と思い、割って入るべきか悩む。その時に物音を立ててしまって、まんば達は中断。その刀はそそくさと出て行く。

「なんでヤってたんだ」
「シたくなったから」
「だから自分で処理するか花街へ行けと……
「だって本歌は恋刀なら良いって言ったじゃないか」
「え?あいつ、恋刀なのか?」
「そうだ、さっき恋仲になった」
「さっき?」
「シたいって言われたから、恋刀以外とはしないって言ったら、じゃあ恋仲になろうって言われて。」
「それ一番ダメなやつだろ!!」
まさかの展開だった。そんな揚げ足取るようなことをするとは思わなかった。

「恋仲は言葉で契約を交わせばいいってわけじゃなくて、お互い好きで一緒にいたいと思う相手となるんだ!性交が目的でなるわけじゃない!確かに好きなら交わりたいと思うだろうが、それは気持ちが先にあるわけで!」

まんばはきょとん顔。わかってなさそうだ。

「あいつのことを好きなわけじゃないんだろ!?」
「んー。まあ別に好きでも嫌いでもないな」
「だったら今すぐ別れてこい!後になってややこしくなる!」
「なんでだ?」
「お前は好きじゃないのに、相手が好きだと期待を持たせるだろ!!」
「ふーん?」

そういうもんか、と言いたげな顔でまんばは先程の刀の後を追う。

ぐったり疲れてしまった。普通だと思ってることを逐一言葉にしないと伝わらないというのは疲れる。




長義はまんばに情操教育をすることにする。主に性教育とか貞操概念の。
手始めに少女漫画を読ませる。
「つまらない」
すぐ飽きた。

人間の構造を踏まえて、保健体育の授業をする。
「絵じゃなくて実物じゃないとよくわからないな。腹を捌いて見たい」
物騒だった。(誰に似たのか

漫画がダメだったので、映像なら!と恋愛ドラマや映画を見せる。
( ˘ω˘ )zZ……
寝た。

どれも上手くいかなかった。

「本歌、そもそも好きって感情がよくわからない。俺は主が好きだし、本丸の刀も好きだが、それは違うんだろう?」

そうか、そこが理解できないから何でも躓いていたのか。

「そうだな、特別そのひとだけ好きって言うのが恋愛感情だ」
「特別?主は特別だが」
「主はお前の持ち主だからだろ。それを抜きにしても好きならそれが恋とか愛とかだよ」
「うーん?よくわからないな?主は主だしな」
「それとかその人に特別触れたいとか、触れられたいとか」
「いつも思ってるが」
「お前のはただセッしたいってことだろ。まあそれはそうなんだけど、その人が愛おしい故にっていうやつで
「まったくわからん」

挫折しそうだった。

その後も長義は頑張った。あの手この手でまんばに理解してもらえるように工夫を施し、説明したり、時には外に連れて行って、街の人々を見せたりした。

それでもまんばは変わらなかった。誰彼構わずセッするのはいけないことという認識は持ってもらえたがなぜダメなのか、やるとどうなってしまうのか、というのはまったく理解してないようだった。

「もう諦めよう……
「なんだぁ?」
「偽物くんは何を言っても通じない……。なんで常識が伝わらないんだ
「まぁひとそれぞれ自分の常識があるからにゃ……
長義がしてきたのは無駄だったのかもしれない。遠い目。
「で、でも素直に従ってるならいずれわかってくれるんじゃねーか??」
「そうだろうか
「お前が諦めたら、また写しは元に戻るんじゃにゃいか?」
………もう少し頑張ってみようかな」

誰彼構わずヤるまんばは見たくなくて、なんとか頑張ろうと思う。

しかしまんばから予想してなかった反発を受けることになる。

「本歌は!俺にあーしろこーしろってうるさい!」
「そんなに口うるさく言ってないだろ!ただ、こういうことは相手に失礼だからと」
「それだ!それは本歌の感覚だろ!」

前までは素直に聞き入れてくれていたまんばが、最近は口答えするようになった。

「こんな時間に男の部屋なんて!」
「別に良いだろ!本歌には関係ない!放っておいてくれ!」

バンっと勢いよく障子を閉めてまんばが出て行く。
一連の流れを見ていた昔馴染みがハハハと笑った。

「にゃーんか、思春期の娘を持つ親みてーだな!」
「猫殺しくんうるさいよ!」

最近まんばはいつもこんな調子。前以上に長義の意図が伝わらなくてため息を吐いてしまう。疲れる。


さらに事態は悪化した。

前は注意すれば反発する程度だったのが、長義が近づくだけで嫌がるようになった。少し口うるさく言い過ぎたせいかもしれない。

「猫殺しくぅん……
「ま、まあ、元気出せよ……
「もう諦めるべきなのかな。ここまで嫌がられたら教育どころじゃないよね
「まあ、確かにそうかもなぁ。オメーしつこいから」
「そんなことない」
「ネチネチうるせーし」
「そんなことない!」

長義はそれ以降、まんばを見かけても注意しないようになった。

そして長義はその判断が間違いだったと知る。

んっ……
夜中、寝苦しくて目を覚ます。一度寝たら朝までぐっすり派なのになと思うと、長義の上に何かが蠢いている。
「ひっ!」

驚いて思わず情けない声を出してしまった。よく見るとそれはまんばだった。

「なんだ偽物くんか、なんでこんな……

状況を把握し青褪める。
まんばが長義の前を弄って何かしてる。
「な、何してるんだ!」
「だってシたくて
まんばが妖艶に微笑む。
「ひとりでしろと言っただろう!」
「いやだ」
ぺろりと舌舐めずり。
「本歌が欲しい。本歌じゃないとやだ」
「はぁ?」
「あんた最近構ってくれないし」
「性的に構ってやった覚えはないが!?」
「これが寂しいってやつなのか?あんたに話しかけてもらえなくて、毎日つまらなかった」

まんばが反発するから控えていたのだが、まんばはそのやりとりすら楽しみだったらしい。
しかしその結果が夜這いとはいかがなものか。

「あんたが特別なんだ。本歌だってことを差し引いても一番好きだ。抱いて欲しい。好きならこういうことしても良いんだろ?」
「それは相手の同意も得た上でだ!」
………

まんばはきょとんとして黙り込む。
長義の長義が準備万端でつらい。

「に、偽物くん、処理してくるから、話は後で
「あんたは俺を特別好いてくれてはいないのか?俺は本丸のどうでもいい存在の一振りだろうか?」
ちがう!
「それとも俺なんか抱きたくない?気持ちがあったら抱きたいって言ってたな?俺を抱きたい気持ちは湧いてこないんだろうか」
ちがう!!
「もしかして俺が他の男に抱かれた経験があるから?穢れてるとか、そういう……?もしくは長義は処女厨だろうか?」
ちがう!!!

「普通!想いが通じ合ってから、ステップを経て、セッすべきだろう!!だから段階をすっ飛ばしたこの状況は不本意だ!」

まんばは目をパチクリさせる。

「想いが通じ合って、段階を踏めばいいのか?」
「ああ、そうだよ」
「俺は長義が好きだ。あんたは?」
「へ?ええ??いや、俺もお前のことは憎からず想ってるよ。」
「肉からず」
「『どちらかと言うと好きだよ』」
「曖昧な表現だな?」
「『好きだ』!」

まんばが嬉しそうに微笑む。

「両想いだな」

心から嬉しそうに笑うから、思わず見惚れてしまった。
かわいい。

まんばがぎゅっと手を握る。
「?」
そしてまんばが胸に飛び込んできた。思わず抱き止める。
「?」
さらにまんばが長義にちゅっと触れるだけのキスをした。
「???」
愛情表現かな、可愛らしい。両想いになったばかりだから、そういうことをしたいってことだろう。

と思ったのも束の間。

「段階を踏んだ。さあ、セッの続きをしよう!」
「はぁぁぁぁぁ??」




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暗転
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ちょぎくにハッピーエンド!お疲れ様でした!お読み頂きありがとうございました!

全然わからないと思うので、まんばサイド書きます。