木蔦(キヅタ)
2020-10-12 09:59:47
2542文字
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兄弟にテレビが制限されているまんばとアイドルの長義くんの話【ちょぎくに】※現パロ


※現パロ

まんばの家庭は厳しかった。テレビはニュースかアニメだけ。雑誌は買っちゃダメ。CDやDVDもNG。
外に遊びに行く時も必ず行き先を言う。帰宅時間もちゃんと言う。帰るときは連絡を入れる。

それが普通だと思っていた。友人に言うと厳しすぎないかと言われたが、まんばは生まれてずっとそうだったし、窮屈にも感じてなかった。

ある日、まんばは友人に本屋についてきてほしいと頼まれる。まんばはLINEで学校帰りに本屋に寄ることを兄弟に伝えた。

そして本屋に行くとかなり人だかりがあった。友人に聞くとアイドルの写真集の発売で、握手会が開かれてるらしい。
友人もそのアイドル目当てで来たとのこと。

まんばはアイドルには詳しくない。家では音楽番組やバラエティ番組は見ないし、雑誌も見ない。たまにニュースで結婚報道を見る程度だ。

女性ファンばかりで恥ずかしいから一緒に並んでほしい、本の金はまんばの分まで出すからという友人と共に列に並ぶ。

握手の場所は無断撮影防止のためかパーティションで区切られてる。少しの間だけアイドルと二人きりになれる感じ。(ただし、中にスタッフはいるので、正確には二人きりではない)

友人の番になって、中へ入っていく。数十秒後、スタッフが「次の方」とまんばを呼び、中へ案内した。

「く、国広……!?」
「?」

確かに自分の名前は国広だが、どこかであったことあるかなぁと考える。まったく見たことがない。

「ようやく会えたな!」

握手どころか、抱きしめられる。

「は!?」

スタッフも焦って、どうすべきかあわあわしてる。

「会いたかった、いつもお前の兄弟の妨害にあって……
「えっと??」

兄弟がなんだって??と思う。
スタッフがそろそろ、と声をかける。
「すまない、ゆっくり話している時間はなさそうだ。そうだ、連絡先!お前の連絡先を教えてくれ!」
「でも兄弟に知らない人に教えちゃいけないって
「知らなくないだろ!それに俺はお前の従兄弟にあたるんだぞ!?」
「は!?お、俺、親戚にアイドルがいるなんて一言も聞いたことない!」

スタッフがまた急かす。

「ああ、もう、いい!俺の連絡先を書くから、ここに必ず!電話してくれ!いいか、兄弟には内緒だぞ!?」
「ええ!?」
端切れにサラサラと何か書き、押し付けられる。スタッフが引き剥がすようにまんばを連れてく。アイドルはひらひらと手を振りながら、スタッフに「丁寧にな!」と念押しした。

「国広、長くなかった?」
「長かった
「何話してたの?このアイドルのこと知らないんじゃなかったっけ?」
「知らない。だけど従兄弟だって言われた」
「は!?」

友人がポスターとまんばを見比べる。
「山姥切長義と!?」
「そいつも山姥切なのか?」
「名前も知らなかったの!?」

っていうアイドルちょぎくに。

■どうでもいい設定
・生まれ変わりネタ。兄弟と長義は記憶あり。まんばはなし。
・長義はまんばが生まれたと聞いて喜んで会いに行くが、兄弟の妨害にあう。まんばに一切会えず、何とかしてまんばに自分がいることを伝えたい、とアイドルになる。
・この後、兄弟に内緒のドキドキ密会の流れ。





「兄弟、どこ行くの?」
まんばはドキっと心臓が飛び上がる。
「か、加州達とカラオケ」
「そっか、いってらっしゃ~い!気を付けてね」
「あ、ああ」
まんばは家を出る。兄弟に嘘をつくのは忍びないが、言ったら反対されるとわかっているので言えない。
まんばは一人じゃ行けないような料亭に入る。個室に案内されると、サングラスを付けて変な襟巻をしている男性が待っていた。
「国広!」
すぐさま抱きしめられる。まんばは反応に困る。あまり知らない相手に抱きしめられるなんて気持ちが悪いはずだが、なぜか嫌ではない。それがまた困る。
長義に会うのはこれで3回目だ。だけど毎回こうして抱きしめられる。困る。
「ん……
長義がまんばの顎を救い上げ、口付けを落とす。本来はこんなことを突然されたら拒否すべきだ。だけどそうしてはいけないような気がしていた。

そうしてわけもわからないまま済し崩しにこんな関係になっている。












「兄弟、どこ行くの?」
「か、加州達とカラオケ」
弟の目が泳ぐ。堀川はわかりやすいな、と思った。普段なら「夕飯までには帰る?」などと帰宅時間まで聞くのだが、これは素直に言わないと気付いたため、にっこりとほほ笑み、送り出した。

――尾行は得意だ。




ちなみにこの後修羅場

■どうでもいい設定追記
・ドラマと映画はNG。ちなみに例えドラマとかでも兄弟に「これが見たい」って言ってOKが出たら見える。
・変な襟巻ではなくスカーフ