sousakuyamamusume
2024-12-03 12:58:27
444文字
Public 一次創作
 

旧式AIは悪夢を見る

バドエンIFは夢オチが便利

『目を開けた』という感覚に驚いた。
私は型落ちした小型携帯式AIであり、目を開ける機能などついていなかったはずだが。
「よ、寝ぼすけさん。」
「おはようございます……?」
「なんだよ堅苦しい。ヘンな夢でも見たか?エミリア。」
そう言って、マスターは笑顔を浮かべた。
エミリア。それは。
マスターの、奥さんの名前。
どうやらマスターの心は壊れてしまったらしい。彼はもう、AIを見ることはない。
「そうね。なんだかヘンな夢を見たみたい。」
だから私は、記憶領域に記されていたエミリアをトレースする。
何かがすり減る音がした。