もご
2024-11-25 20:01:28
2917文字
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(感想)スネについてダラダラ語ろう(1)


『だいたい加害者っていうのは、当初被害者である場合が多いのよ。まわりの環境に流され振り回され、負の感情を蓄え、それを爆発させて犯罪に至るの』(間宮ゆうか/流行り神)






はじめに

スネイル、良いキャラですよね。


個人的にスネイルは好き嫌いとかではなく、とにかく、彼について考えるのが楽しいなって感じのキャラです。

1人のキャラクターとして見た時、非常に考えさせられるキャラというか。
人間としての自分の価値観や、理論に照らし合わせた時、「うーん」って考え込んじゃって終わらない問題をぐるぐる考えて。
それで結局疲れ切っちゃうんだけど、気づいた時にまた「うーん」って考え込んでしまう。そんな感じ。

最初こそなんとなく見ていたぐらいのキャラだったんですが、ゲームをクリアする頃にはもう頭を何回ぶん殴られたかわからない感じになってて。
それぐらいの衝撃があるキャラでした、スネイル。

衝撃と、それから悲哀。

この男は悲しい。あまりに救えない。
救いというものが、最初から用意されていない。
仮に救いが与えられたとして、おそらく、この男はそれを享受できないし。

そもそも、救いを認識することすら許されてない。



というわけで、そんな感じでスネイルを語る自己満足ポエム感想です。

これは考察ではありません、考察っぽいこともしていますが、つたない妄想、感想語りです。
作品を見て感じたことは千差万別、個々人で好きに考えれば良いと思いますし、またその思想を強制する意図もありません。



あと、長くなりすぎちゃったので章ごとに区切っていきます。すいません。



1:沈黙


スネイル、変に静かになる時があると思ってまして。


一番初めに思ったのが、割とストーリーも中盤ですけどカタクラフト撃破後あたりのこの会話。

スネイル「いいでしょう 貴方の駄犬も戦力として計算に
ウォルター「もう一つ、駄犬呼ばわりは止めてもらおう。旧世代型にも、尊厳はある」

ここ、若干食い気味にでも割り込んで物を言い返したウォルターの人徳に「おおー」と感心したのはもちろんなのですが。
同時に「あれ?」とちょっと思いまして。

スネイル、何も言い返さないの?

ウォルターに反論された後、まったく何も言わずに通信を切るじゃないですか。
でもなんかスネイルみたいな奴って、こういう時こそすごく言い返してきそうな男なのにそれやらないの?って思ったわけです。
彼の話し方といえば、とにかく高圧的、こちら(621)に対して侮蔑的な態度が常で。

「貴方ですか?レイヴンとかいう独立傭兵の代理人は」

この初登場時のセリフの「あ」の言い方から既に「うわ、嫌そうな奴だな」とわかる。
今作においてスネイルを演じられた手塚ヒロミチ氏の演技の妙については、あげはじめるとキリが無いのですが、それについては後の項目に譲ろうと思います。
とにかく、スネイルという男は最初の一言目から、(少し異様ともとれるほど)強烈な傲慢さと排他性を持つキャラクターとして描写されています。

「駄犬」「飼い主」「猿」「無能」「狂犬」

621だけではなく、他人に対してもおよそ常人扱いしないような呼称をつけていく。(イグアスについては自業自得感もありますが
ただ、だからこそ「何も反応がない」という対応にとても違和感を覚えました。
無反応。
例えばここで「ふん」とか鼻で笑ったり、罵倒したり、何かしらの反応を返してくるのが、スネイルのような性格の人間なら自然じゃないか?と思ったわけです。

それこそ自分はウォルターのセリフを聞いた時に「尊厳って言葉に真っ先に噛みつくか馬鹿にしそう〜」とすら思いましたし。
ですがそんな予想を裏切って、まったくの無言、無反応でスネイルは通信を切った。
とはいえ、AC6はキャラのセリフを極力絞ることで演出の濃度を高くしているタイプのゲームなので、不要な部分を省くことには意識的に注力されてるのかもと思ったのですが。



2回目の沈黙は、アイスワーム戦のブリーフィング時。


ここ、各勢力が一堂に会する凄く楽しいブリーフィングですよね。作中でも屈指の名ブリーフィングだと思ってます。

スネイル「目標は敵方が保有する拠点群および強襲艦隊 そして先般起動した
ミシガン「ここからが本題だ!要するにルビコン各地で封鎖機構との総力戦が起こる」

ミシガンが話しかけてたスネイルの言葉を遮って、さっさと本題に入っちゃうという流れ。
あー、これスネイル怒るんじゃないかって思ったんですけど。


……………





あれ?

まただ。ウォルターと話してた時と同じ。

また「無反応」だ。

暴言や蔑みを常としていながら、口答えされた時に、何も言い返さない。
話を遮られても、反応の気配すら見せない。


……なんだこいつ?

っていうのが最初の感想でした。
変な話、肩透かしを何回ももらう気分だったんですよね。

ツンデレキャラとか、わかりやすいんですけど。
なんか攻撃的だったり、ツンツンしてるキャラがでたら「デレが来るのかな?」とか。
ゲームや小説や漫画に触れてると、なんとなくキャラの方向性を頭の中で予想することはあると思うんです。
自分はよくゲームやってて、あくまで深読みしすぎない程度に、登場人物がどういう方向でくるキャラクターなのか考えたりするんですけど。
それで予想通りのものがきたら「美味しい物だしてくれたな」と思いますし、逆に予想外のものがきても「こういう味もあるんだな」と楽しむ。
という感じで、ゲーム遊ぶ時はわりと意識的に先入観を持ってゲームをやってまして。

だからこそ「嫌な奴」「攻撃性を振りまいてる奴」と認識していたスネイルは、「言い返したり、怒ったりする演出がくるだろう」とか。
色々と予想してはいました。

でも、予想したものが何も出てこない。
予想外のものがきた、とかですらない。
こういうタイプのキャラならむしろ演出して然るべき部分に、AC6というゲームは「無反応」を持ってきている。


ちょっと言い方は悪いんですけど、めちゃくちゃわかりやすい、嫌味たらしくて性悪っぽい言動してるのに、なんか中途半端というか。
性悪キャラなら「こう言うだろう」というポイントで、何もしてこないもんですから。
キャラクターのコンセプトがいまいち、どう設定されてるのか掴めずにいたんですよね。


ただ初見の1周目の時はやっぱり全体のストーリー追うのとか、ゲームに慣れるので必死なので、そこまでスネイルのことばっかり考えてるわけにもいかず。

「あんまり描写が無いだけで裏でぐぬぬとかやってんだろな。わはは」とか。
「もしかしたら実はいいやつでしたとか、憎めないやつとかなのかな?」とか。

そんなふうに気楽に考えつつ遊んでたのに。


気楽になれない、とんでもないものが用意されていた。




すいません、長くなっちゃったんで一旦ここで区切りということで。


次はそのうち更新します。