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普賢のまわりの人たち
泉の女神
あとしまつ後の伏羲S(太公望&王天君)珍道中極短編です。仲良く喧嘩しながらうまくやっていってほしい。
「困ってないなら、それでよかったんじゃねえの?」
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それはそれはひどい年でした。
何日も雨が降らず地は乾き、草木はみるみる枯れていきました。森にいた獣たちもここでは生きられないと悟ったのでしょう、いつの間にか姿を見せなくなりました。唯一の命綱であった泉の水を、村人で少しずつ使っていましたが、雨が降らぬものだから次第に水かさが減っていきました。もちろん雨乞いもしましたが、願いが届くことは一度もありませんでした。一滴の雨を祈りながら眠り、朝、窓を開けたときの雲ひとつない青空を、あれのど恨めしく思ったことはありません。
この村は終わりかもしれない。そう途方にくれていたとき、泉の真ん中に忽然と女神様が現れたのです。この世のものとは思えぬほど美しく、神々しいお姿でした。
驚いて呆けておりますと、
「水がほしいのん?」
鈴を転がしたようなお声に、一も二もなく頷きました。泉の底に水はわずか、これがなくなれば村人は命がありません。どうか雨を降らせてください。地面に額を擦り付けてそう祈りました。
「あはん♡お安い御用ん♡好きなだけ持っていきなさい」
女神様はしなやかに両手を掲げます。するとどうでしょう。雨雲の欠片もなかった空にみるみる暗雲が垂れ込め、最初はぽつぽつと、そのうち音を立てて雨が降ってきたではありませんか。村人はみな歓声を上げました。地面に雨がしみこみ、木も草も息を吹き返したようでした。涸れていた泉にもどんどん水が満たされていきます。こんな奇跡があってよいものだろうか、生贄でも捧げなければバチがあたるのではないか。おそるおそる訊ねると、女神様はあでやかに笑んでおっしゃいました。
「そんな生臭いもの、いまのわらわには必要ないわん。ん~、でもお、どおしてもっていうなら、おいしいお酒と美しい花でわらわを喜ばせて~♡」
おかげさまで村は命拾いしまして、こうして毎年この季節になると女神様に酒と花を供えておるのです。
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