【ミコ東】趣味と実益【カミ東】

イケBBAことミコシ様と東雲さんとカミキリ様の話。ミコ+東←カミ。捏造過多。構図としてはカミ東の行く末を見守り応援しているミコシ様。
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そも人間の願いを叶え導く存在である儂が願うなぞ可笑しな事よ。
再び数多くの人間達と接する機会に恵まれたお陰で長い時間を掛け蝕み広がっていた虚が埋められ、本来必要性のない寝食が味わった事のない充足感を伴って罅割れていた傷が日に日に塞がっていく様子に思わず笑みが零れる。
凩吹き荒ぶ孤独と虚無に苛まれていた頃を情景の眼差しで見送れる日が来るとは思わなんだ。

「お前サんが完成せんデ本当に良かっタ」

過去の愚行を忘れぬ戒めの裏側に息をしている執着と愛着が両の目に映り込む。
不気味で悍ましく思いが断ち切れていない、今となっては浅はか極まりない己自身の所業が儂を見て首を傾げた。
やおら目を伏せ傾いた”小さき子”を静かに直す。指先から伝わる”人間”の気配はもう無い。儂の馬鹿げた行為に巻き込んでしまった”人間の子”の爪や髪はとっくに無くしておるというのに──、抜け殻を今日日まで手放せないでおる。
継接ぎだらけの布の皮膚。大凡”人間”には程遠い歪な姿形。寂寞を紛らわす為だけに作ってしまった慰めの存在を、”あの子”は拒むどころか受け入れてくれた。

「なんと居心地の良い場所さネ」

気が遠くなるほど知らぬ間に閉じていた瞼を開けた先に見た夜明けを告げる存在の温もりが、儂自身無意識のうちに希っていた眩さが眼窩に焼き付いて離れぬ。否、此れは一瞬たりとも色褪せたものにしたくない強い想いからだろう。

……愛い子ジャ」

瞼裏に目を隠せば昨日のように思い出せる儂を誘い招く”子”の姿。
愛しい気持ちから自然と不揃いの髪が生えている”小さき子”の頭を撫でれば不意に違う記憶がご機嫌に割り込んできたわ。頭を撫でられるのが存外恥ずかしいのか照れる姿もまた愛い”あの子”を思い出しては瞼を開け、頭を撫でていた”小さき子”を両の手で抱え見下ろす。

「お前さンも可愛い方がよかろうテ」

赤子のように抱きかかえた儂は、そっと”小さき子”をテーブルの上に座らせ真新しい裁縫箱を取り出した。
一針一針、あの時と違い柔らかな心を籠め縫い直す。
儂を慰め愛するために存在させるのではなく、皆や”あの子”にも愛されるような存在へと生まれ変わらせる。

「その方が主も幸せゾ」

何かひとつの事に打ち込み没頭し続けた結果、空腹や眠気が時間差で襲い掛かる以前では到底経験しえない感覚に一人腹を擦っては笑い、随分と可愛らしくなった”小さき子”の頭を撫でた後、夜更けに作り啜るラーメンの背徳感に舌鼓を打った。