akinoshiroihana
2024-10-17 13:55:18
2540文字
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episode33

(東映初期スケッチに露骨な影響が見て取れる『ガッチャマン』ですが、この作品の健ジョーぼかすか回って、33話の参考元ネタか底本になってませんかねえっていう個人的なもやもや。
健は既に発症して隠してるジョーに話してくれるよう二人きりで会ったりもしてたんですが、ささきいさおボイス・ジョー・っょぃの巌のごとき意志は揺らがず殴り合いになってしまい。
33話はあれの成功例をやりたかったんじゃないのかなとか、それにしちゃ隼人のあのにゃんこのようなセクシー挑発ってのはまた別のアイディアであって意味深よなあ演出さん何考えてましたんとか。竜馬は「そう」誘われるのに乗ってしまうんじゃなく、胡麻化されるのも拒んで、男同士の殴り合いを選ぶべく切り替えたんじゃないかなあ)




一年ぶりぐらいに33話考察。あの隼人が地面に寝転がってしまうあたりの作画が一番気合入って見えるので、やっぱりここを肝として読み解いてみるのはどうだという別案です。



あれは、
あの「成人の儀式」は、
若者も娘も「嫁取り」をするのだ

少し前の映画
数年間の冷凍睡眠の旅の果てにある星、その空と大地に生きる不思議の民が
空を泳ぐ異形達の中から、ただ一頭か一羽と呼ぶのか、宿命的な相手を見付け、心を結んで生涯の友とする

『それが運命の相手だと何故わかる?』『殺そうとするから』
族長の娘は主人公にそう囁いた。

異邦人の身体に備わっている触手のような、先端は菌糸のように繊細なそれを翼ある異形のそれと無理からにも繋ぎ合わせ、押さえ込めば、重要な感覚器であり伝達器官を介した異形は、突然挿入され侵入(イントルード)してきた異分子情報、意識に怒り、混乱し、暴れ、苦しむ。しかしやがてそれを理解すれば、生涯心を開く。生涯、他の者は自分の上に乗せようとしない。
つまり、侵すのが先で、心は後で得る。

古来の植民地主義と差別意識に裏打ちされたかのようなその楽園の風習を、あるものは虫のいい話だと笑いあるものは眉を寄せた。
だが多くのものには憧れの異世界の天地であり無邪気な開放で成功で。
なんだっていい、この世のどこかにある「約束されていた」「自分だけの」という響きはおそろしく甘い。

『ゲッターチームのリーダーは俺だ!』
そう言った竜馬に対し

お前が俺の主になるというのなら
自分を唯一と認めてくれる相手としてこの俺が欲しいのなら、

うすく笑った隼人は森の中の、花咲く青草もやわらかに積もる枯葉もない剥き出しの地面のうえ、おろしたてのベストのまま身を投げ出し

這いつくばってでも拾うがいいのさ
まるでそう言うかのように、猫のようにころころと、心地良いかのようにその身を転がして、棒立ちの竜馬を仰ぎ見上げた
友達になろうなんて、ここは俺に従ってくれだなんて、そういう妥協の関係はごめんだとでも言うかのように。
従えたければ叩きのめせばいい?
いや、
この急所をいくつも晒して地ベタにそのしなやかなしろい身体を長々と伸ばして見せ付ける隼人は
いいや
恐らく運命の相手である同じ星の異形は彼自身も、きょう、いま目の前に来た者が「そう」であることを感じつつ
これはもうみっともない諍いが始まる他ないと知りながら、鼻先で笑って、

Let's dance
踊ろうぜ
そう唸って投げ縄だけを手に、じりじりと迫り来る自分を捕らえんとする男へと

従いたいと思わせてみろと、そう言っている
je te veux
言わせてみるがいい

お前が欲しいと



(了)