退屈係
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霊芹小説の導入

1.二人きりの依頼で待ち合わせ

2.酔って潰れて全裸(パンイチ)で寝覚めた霊幻、隣で同じ格好で毛布に包まる芹沢を見て現実逃避の末覚えてない事にする。※実際覚えてない [2023年10月31日]  

1

薄暗い早朝は静かで、人通りが少ない。
冷たく澄んだ空気は雨で湿っている。
聞こえるのは自身の忙しない呼吸と、濡れた路面を跳ねる革靴の音と、頭上で雨粒を弾くビニールの音。それだけ。

坂を下ると待ち合わせ場所に辿り着く。
バチャバチャと大股な足音が、徐々に小さく、狭くなる。

バス停の上屋で雨宿りをしている、くすんだ黄色の頭を見つけた。彼もこちらに気づいているようだった。 

「よお」

 片手を上げた彼の隣に並ぶ。
俺より少し下にある視線は、まだ眠そうに時刻表を見ていた。

深く息を吸って、吐く。

「おはよう、ございます、霊幻さん。」

 雨粒を払いながら傘を畳んで、濡れた手を、少し迷いながらスーツの端で拭った。 

「おはよ。デカい音が近付いてくるから、お前が来るってすぐわかったぞ。朝から騒がしいな?」

ニヤリと笑ったあくどい表情に、テールランプが横切る。
体は燃えるように熱いのに、冷えた肺がツキリと痛んだ。