井見
2022-08-03 19:12:21
2293文字
Public その他二次
 

無題

Omoriやったときの文章です オモリとサニーの関係が好きというはなしです

 
 あなたはいない。
 僕はここにいる。
 おなかから、クレヨンの色が広がっている。
 指に取ってみる。クレヨンとは違って、さらさらしている。
 赤い色のジュース。
 部屋の向こうにいる手と同じ色。
 見ていると、スケッチブックに絵を描かなくちゃと思う。
 ナイフが飛び出ていて立てないので、僕はそれを引き抜く。ぬるぬるしている。タンクトップで拭き取っても、まだ少しぬるぬるしている。
 ピカピカだった刃は少し欠けていて、映っているものの輪郭がぼやけている。もう一度拭く。特に変わらない。ぼやけている。
 絵を描くのにナイフはいらないので、床に置いた。ポケットにクレヨンが入っている。スケッチブックを開いて、絵の続きを描く。
 あなたはいない。あなたはいないので、色は赤しかない。黒は色じゃない。黒いクレヨンは赤くない。
 クレヨンが無くなってしまう。僕はスケッチブックを閉じる。
 日記はつけなくなった。必要なくなった。あなたはハングマンをしているままだ。誰と。あなたと。
 白い扉を、僕は待っている。


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