MN*B
2024-06-21 01:32:39
13772文字
Public 蠱毒な夢術廻戦:pixivバックアップ
 

E.11 乱の始まり

シリーズ中第25話になります。
注意書きは1ページ目、もしくはシリーズ概要の方にあります。
このシリーズの閲覧、ブックマーク、いいねなど…いつもありがとうございます。
お待たせしました。
(セーフ!ギリセーフ!)
 今回、交流会開始になります。
主に青嶺vsメカ丸編です。ちょい緩いやり取り多めです。
アニメしか観てない方にはちょっとネタバレが含まれてるかと思います(メカ丸の技に関してなど)。
ネタバレというか、ちょっと捏造かもしれませんね…。
 次回、交流会続きです。
メカ丸戦の決着がつきます。
2週間くらいであげたいと思ってます。
というか期限決めてないと書かなくなると思うので…最長が2週間みたいな感じです。
期限決めないと、いつまで経ってもあげられなくもなるんで…。
 与幸吉がフルネーム表記なのは、苗字だけだとわかんなくなりそうだったので…っていう理由からです。

 今回、ルート分岐が多すぎて、どうしようか迷いまくってました。…迷った結果、好きなだけ好きな展開をぶち込みました。
ルートとして言えば、まず交流会に参加する・しない…の時点で、だいぶ変化してます。参加しないパターンだと、順平が一緒にいたりするルートもありました。
いつかガチの番外編で書くかもです…ただし、本編を書くので必死なので、目処がつかないですね。
時間がなくて表紙センスもないって状態で、ちょっと申し訳ないです…。

 この話での三重大祓砲は、原作より被害が少ないです。まだ術式の開示やってないので。
それでも威力はヤベーと思いますが。


#オリ主 #夢術廻戦 #狗巻棘 #禪院真希 #パンダ(呪術廻戦) #究極メカ丸 #三輪霞
2021年7月4日 23:59



 いた、京都校の学生。その先には悠仁と東堂葵の姿がある。
俺がそれを視認したとき、前へ立ち塞がるように一人が飛び出してきた
長い髪の女性。その構えは居合
それに気を取られた俺は、とっさにその間合いに入らない所で足を止める。

「《避けろ》」

一瞬の、身体が勝手に動く感覚。身を翻す。
そして俺がいたところに突き刺さる機械腕その腕から、刃のようなものが出てきているのが見えた。狗巻先輩からの補助がなければ直撃していた。

身体の制御が戻り、そのまま一度後方へ下がる。しかしそれに追いすがるように、さらに迫ってくる相手。
向けられる機械の腕、手の平部分から放熱されるエネルギー!?
ゼロ距離からの攻撃ッ!!避けるのは……

俺は咄嗟に、相手に詰め寄る形で前に出た。砲撃が発射される手の平の、すぐ目の前

「ッ!」

両腕を前に構え、その攻撃を受ける!
踏ん張りが効かず、受けた勢いのまま、俺は横道に逸れる形で吹っ飛んだ。大木に突き当って止まる。
そんな俺を心配した狗巻先輩が、素早く傍まで駆け寄ってきた。

「ツナマヨッ!!:焦燥」

「問題な熱っ」

袖が燃え尽き、その端切れが焦げている。俺は残った熱を振りほどくように、腕を振った。腕は怪我しても治せるが、服はそうもいかない。
そんな俺が見えたらしい相手の呟きが耳に入る。

「至近距離真正面から受けてそれカ」

褒めてるってことで、いいのか?」

「おかか!:無茶」

何を言っているんだ!とばかりに、狗巻先輩からのツッコミが入った。
俺は体勢を立て直しながら、彼に話しかける。

「狗巻先輩は悠仁のほうをっ!?」

俺が居たところに、またもや突っ込んでくる機械の身体。それを躱せば、後ろにあった木がバキバキッと音を立てながら倒れていく
それを見て、さすがの俺も背筋が凍った。
なんか、殺気立ってないか

「《動くな》!」

狗巻先輩の呪言しかし相手はそれを無視して動き、攻撃を仕掛けてくる!

「呪言についてはこちらも対策済みダ

そういうことかよッ
俺は相手からの執拗な攻撃を避けていく。

そこそこハイスピードな戦いだしかも相手は、格闘からおそらく射撃にも切り替えられる。
そして俺は反撃しようにも、袖がなくなったせいで早速、獣鉤手は使用不可になってしまった。まぁそもそも、金属に"刃"が立つのか微妙だが。

それなら!

俺は呪力で一瞬だけ身体能力を強化、不意を突く相手の胴体に素早く掌底をぶちかます。
今度は相手が勢いよく吹っ飛び、その先にあった木に突き当たる。図らずも、やり返した形になった。

「メカ丸っ!?」

俺たちの戦いを、少し遅れて追いかけてきた彼女。
驚きの声をあげながらも、彼女のその手は腰の刀にある。そして、俺たちの行く手を遮るように構えた。
簡単には通り抜けられそうにない。


 ジリジリと睨み合いをしているうちに、メカ丸と呼ばれた彼が起き上がってくる

「わざわざ俺たちを追ってきただろウ。随分とやる気だナ」

「ツナ、すじこ。いくら!:悠仁・目的・疑惑」

相手からの挑発めいた発言に、狗巻先輩が殺気立つ。
それを見た相手は緊張した様子で、こちらを見据えてくる

あのなんて?」

相手方の女性が、そんなことを恐る恐る尋ねてきた。
俺は、メカ丸?と狗巻先輩のほうを確認して雰囲気が壊れない程度の声量で答える。

「悠仁アンタらにとっては宿儺の器、彼のことを狙ってるな。なんの真似だみたいな感じです」

「えっ、あの単語にそんな意味合いが!?」

そうなのカ」

驚いたように彼女とメカ丸が、こちらを見てくる。
いや、アンタもわかってなかったのかよ。

「しゃけしゃけ!:心外」

憤慨した狗巻先輩が、ムスリと不機嫌そうな表情になる。
まぁ確かに、驚くのそこかよって気持ちはわかるが今はそういう話をしているんじゃない。

「話を戻すが実際のところ、どうなんだ?まさか全員で、一年一人をボコる"だけ"のつもりだったのか?」

そんなわけねぇよな狗巻先輩が言ってるのは"そういうこと"らしい。
思えば、俺だって存在がバレれば即処分って感じらしいし、存在が公になってる悠仁は言うまでもないのかもしれない。
未成年が殺しにくるのってどうなんだ。というか呪術界って殺伐としてるな

気を取り直したように見えるメカ丸が、平坦な声で言い返してくる。

「自分の心配をしたらどうダ?他人のことを気にしている場合じゃないだろウ」

「明太子!:糾弾」

悔しそうにする狗巻先輩。
そして、またこちらをチラッと覗き見てくる彼女。それに俺は、先ほどより心なしか小声で答える。

「あー複雑な心境って感じです。くっ、このぉ!みたいな

なんてことを!とか狗巻先輩は呪言が効かないから、その相手の言葉通りの状態で歯痒いだとか、まぁそういうニュアンスだ。

「おかかっ:叱責」

「え、そのすんません」

通訳してたら、そこまで話すなと怒られてしまった

「三輪相手に訊くナ
「あっ、すみません。つい気になって

相手方も、ちょっとモメている。
俺はその間に、少し耳を澄ませて、悠仁方面の様子を探った。なんか、意外と大丈夫そうな気がする。

 とりあえず、この二人はここに足止めしとくか。
俺はその考えの元、少し思考を巡らせて、会話を長引かせることにした。

「ってかアンタら二人とも、なんか聞き覚えがあるような気はするんだが。どっかで会ったことないか?」

実のところ、割とマジで気になる部分だった。
しかし、尋ねられた彼らは、心当たりがなさそうにする。

「え?初対面だと思いますよ」

「俺もそうダ」

その返答に、俺は思わず眉を寄せた。
聞けば聞くほど、なんか引っかかるんだよな。『俺』が聞いたことあると思うだけに、思い出したい気分に

一人納得した俺は、頷きながら喋る。

「あーあれだ。アンタは、あれ五条さんと写真撮ってただろ。夏に」

「あ、はい。そうですね」

えっなんで知ってるんです!?と、三輪と呼ばれた彼女は驚いている。
五条さんの電話相手が俺。と伝えれば、あ~?なるほど!といった顔になった。
それを確認した俺は、今度はメカ丸へ視線を移す。

「で、アンタは……なんでだろうな。たぶんそのモーター音、どっかで聞いたことあんだよ」

機械が動くときに発しているんだろう、その独特の音。それが気になって仕方がない。
ケータイの充電器なんかにも通じる音の響きだ。正直に言えば、耳に障る。
どこで聞いただろうかと記憶を探り、思い当たったのは

「高専の配線か?それに似てるッ!」

ドゴゥッと撃ちこまれる熱線。
即座に俺たちは二手に分かれ、それを避けた。

相手のその唐突とも言える動きに、俺は挙動不審になりつつも言葉を続ける。

「悪い、すまん。なんだ、怒ったのか?」

「ブレーカーや自販機と一緒にするナ」


なんだその例え。独特な、反論?だな
相手がメカのせいか、音声も加工され気味のせいかそこに含まれる感情がよくわからない。

俺は困惑しながら、その彼のほうではなく、相方の彼女のほうを窺う。

……すんません、これって怒らせちゃった感じっスか」

「えっ、あ~そうかもしれないですね!」

今度は俺が尋ねる番になり、尋ねられた彼女は戸惑ったまま力強く答えた。

「律儀に答えなくていイ」

「しゃけ:同意」

そんな二人の返事と共に、相手の後ろからスルリと現れる人影真希先輩だ。

「三輪ッ!」

「っ!?」

すんでのところで反応した相手は、持っていた刀で応戦する!
真希先輩は相手と一太刀やり合うと、一歩引くような形でこちらへ近づいた。

「真希先輩もこっち来てたんスね」

「まぁな。なんだ衛、お前も狙われてんのか」

何やったんだ?と、ニヤリと笑いかけられる。
冗談だろうが何かやったかと問われれば、今さっき怒らせたかもしれない

「おかか。高菜:難色・心配」

少し離れた位置にいる狗巻先輩も、会話に混ざってきた。

「察しが早いな、お前ら。そんで、ここで足止め食らったんだろ」

「いくら:厄介」

この様子なら、真希先輩も悠仁が狙われているのに気がついて、こっちに戻ってきたって感じだろうな。
しかも恵がいないってことは、悠仁のほうに行ってるのか?とりあえず、大丈夫そうだ。

「棘ここはいいから、お前は手筈通りに行け。衛は引きつけ役だ」

「ツナマヨ:逡巡」

「心配いらねーよ。コイツ、強くはないけど、死ぬほど弱くもないからな」

ぐうの音も出ねぇ
俺が肩を竦めてみせれば、狗巻先輩は渋々といった感じで頷き、そして別の方向へ離れていった。



「それでもちろん、やるよな?」

真希先輩は好戦的な笑みを浮かべて、相手のほうを見据えた。
メカ丸のほうも構えをとるが三輪のほうは少しだけ、その構えが緩い。

「それは、その~青嶺くんのことを狙ってるっていうのは、あー……ごめんなさい!」

おいおい。冗談だったのにマジなのか」

あっ冗談だったんですか!?つい私てっきりと、慌てる彼女。
メカ丸はといえば、そんな彼女のことを、ぎこちなく見ている気がする。
口滑らせた感じか、これ。

俺と真希先輩は無言で視線を交わす。
そしてそれを外すと、真希先輩は相手へ話しかけた。

「悠仁だけじゃなく、衛も狙う理由はなんだ」

「えーっと彼に責はないんですけど彼の?ご先祖様が昔やらかしちゃったみたいでそのー

「血筋か。恨まれてんな、衛」

心当たりといえば、五条さんから聞いた永久追放の件だが
何やったかわかんねぇしそれって俺に関係あるのか?

もしかして、本当に末代まで呪う人いるんスか?」

俺が真希先輩のほうを横目で見れば、彼女は少し考えると、あるかもな。と軽く答える。

「続いてる家は続いてるもんだし、それなりにしがらみもある。それになんせ私ら、呪術師だからな」

呪術師の家系らしい真希先輩が言うと、なんか説得力あるな。闇が深そうだ。

 口を滑らせたばかりの彼女は、申し訳なさそうにこちらを見てくる。

「人違いの可能性もあるんですけど本当に『青嶺』くんですか?」

尋ねられた俺はなんと説明するか少しだけ頭を悩ませた。

「あー実のところ、その苗字の人間は途絶えてる。けど、居る必要があったんでな」

今はそうじゃないが。そもそも俺が名乗り始めたときには、もうその役割も必要なくなってたしな。ぶっちゃけ、深層意識への刷り込みに近い。
あの町で必要とされていたのは『阿古屋』ではなく『青嶺』だったというだけの話だ。そんなんじゃ『青嶺』の血が入ってない父が、あまり居たがらなかったのも頷ける話だった。


「お前、良いとこの出だったのか?」

意外でもねーけどと、真希先輩がそんなことを言ってくる。
確かにこれだけだと、"家を保つため"みたいに聞こえるな。

「意外でもないってどういう意味っスか。別に普通の家っスよ」

「じゃあ半分血の繋がった兄弟はガセか」

誰から聞きました?」

「バカ目隠し」

ちょっとわかってた。
あの人、プライバシーとか考えたことねぇのかな。別に隠してるわけでもないから問題ねぇけど。

親が不倫しただとかは、よく聞く、ありきたりな話じゃないスかね」

「擦れてんな」

そういう真希先輩も平然とそう返す辺り、結構擦れてると思う
対峙している相手は話を察して、うわぁ~といった風に、気まずげにしている。機械のほうの彼は、表情とかなさそうだからわからないが。


 話はわかったとばかりに、真希先輩は改めて武具を構えた。

「衛、こっちは任せろ。お前の相手はメカだ、遠慮なくいけよ」

時間稼ぎくらいできんだろと、軽く言われてしまう。

「なんなら倒してもいいからな」

「無茶言わないで欲しい

「敬語」
「はい」

そこで真希先輩は、ふと考えるように黙った。かと思えば、それにしても袖燃やされてんのダッセーなと、鼻で笑ってくる。

「荷が重いならパンダにでもなすりつけとけ。そもそもお前は呪霊探し担当だからな」

真希先輩はそう言い終えると、そのまま刀を持った彼女のほうへ向かっていき彼女らは、鍔迫り合いを繰り広げながら遠のいていった。
残された俺らは、お互いが別へ行かないように視線で牽制し合いつつ、それを見送った。

相対する彼が、その加工されているかのような声で話す。

「俺が易々と、逃がすと思うなヨ」

「妨害は有りらしいがこういうのって、妨害の域を越えてるだろ」

俺を狙ったり、はまぁ、ご先祖様の件っぽいしどうしようもない。
だが、見過ごせないこともある。

「アンタも、悠仁のことを殺すつもりなのか」

俺の一言で、空気が張り詰める。
相手がレンズ越しに、こちらを注視してくる感覚。

「そうだとしたラ?」

お互いに構えをとり、一触即発の雰囲気が漂う。

「申し訳ないが、ここでリタイアしてもらうしかない」

「俺が機械だかラ、殺すとは言わないだけカ」

「違う。目の前にアンタ本人がいたとしても、脱臼でもさせて転がす」

交流会で相手を殺すわけないだろ、なんでそんな物騒なんだよ。

「あと、そんな言い方やめとけ。アンタは機械じゃないだろ」

俺の言葉に、相手が少しだけ、たじろいだ気配。

「傀儡操術だト見抜いていたということだナ

「いや、そのへんはよくわかってねぇけど?」

なんとなく相手の呪力だけがここにあって、別の場所に繋がってるそんな気がしただけだった。

「え、それって科学技術だったりするのか?」

傀儡操術なら、たぶん操作は呪術のはずだ。会話も操作も呪術関係なかったら、俺の早とちりで恥ずかしいぞ。

どうなんだ?って思いつつ、相手のことを見ていればわずかに身動ぎをする。

ボディー自体はそうダ」

「マジか。すげーな」

自立走行できるロボットとか最先端だろ、呪術でカバーしてあるにしても。って、やっべ、口からでた。
俺は……一つ咳払いをして、いろいろとなかったことにする。

「よし、逆関節にしてやる逆パカだ」

あ、でも機械ならその辺は自由だったりすんのかってダメだ、思考が逸れる。
くそっなんでロボットなんだ。気になるだろ。

「お前今さら取り繕うナ」

相手が、どこか呆れたように喋った。
俺はグッと構えを取り直しながら相手の様子を窺う。

……フツーに交流会しちゃダメか?」

「くどイ。それに一応、対戦方式ダ」

「討伐数争いのはずだろ

なんで殴り合いになってるんだよ
もしかして俺、エリア内に放たれた下級呪霊の一体だったりするか?
ブラックジョークすぎる。しかも、言える相手もいないので黙った。