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もご
2024-06-13 08:10:02
6101文字
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(感想)オキについてダラダラ語る
※考察ではありません。
※妄想と偏見が詰まった個人のクソポエム
この、オキーフって人、
なんか、ずっと冷めてるな。
そう思った話です。
【空の話】
空の話なんですけど。
もしもAC6で一番好きな風景はどこかって聞かれたら、答える景色がありまして。
密航ミッションの一番最初に、暗い建物の中から出てきて、最初に目にするルビコンの日の出。
うわー、めっちゃ綺麗だーって。感動しまして。
物凄く印象的で良い景色だと思ったんですよ。
快晴とか悪天候でもない、でも銀色の雲が広がってて、荒涼とした雪景色の合間から光が差し込んでいる。
日の出は物語の始まりでもあるし、あるいは、この主人公621という存在の何かが始まったことを象徴しているのかもしれない。それはこの星に、何をもたらすのか
…
みたいな。
希望と不穏がない混ぜになった、とてもフロムのゲームらしい景色だと思って。
それと同時に、なるほど、このゲームは演出において「空」を重視してるのかもしれないと思いました。
というか、自分はSEKIRO→エルデンとフロムゲーやってきて(ダクソとかブラボは動画勢)、フロムゲーは空とか景色とか空気感の演出が、凄く印象的だと思いまして。
単に綺麗ってわけじゃなくて、キャラとかストーリーの描写もそこでちゃんと行われているなと、感じてました。
なのでAC6も例に漏れず、特に「空の表現」は重要だなと、最初の密航ミッションで感じまして。
毎回めちゃくちゃ見てるってわけでもないですけど、頭の片隅に入れつつ遊んでいました。
という前置きがまずあって。
やっぱり、後半になるにつれてキャラクターによって空の表現が印象的なシーンが多くなっていって。
ラスティ(オルトゥス戦)、フロイト、スネイル、ウォルター、エア、イグアス。
この辺りの人たちは、悲しかったり辛かったり、あるいは楽しかったりしますけど。
フロイトは爽やかな青空だし、スネイルは悲しい夕焼けだし、ウォルターやラスティは燃え盛る炎だったり、真っ赤なコーラルだったりで、悲壮感が漂ってるし。
エアとイグアスに関しては宇宙なので空は突き抜けちゃってますけど、あれはあれで「もはや空など関係なく、何もかも突き抜けた場所で行われる戦い」とか「あるいは無色の宇宙にプレイヤーは何を見るか」って感じで捉えてます。
(イグアスも「透明」と言ってますし)
どっちにしろ、どのキャラもやっぱり多彩な光や色の中で表現されてるなあと見ていました。
という感じで、自分は空を見ていってたので、こう思ったんです。
「え
……
オキーフ、やば
…
」
空が無い。
というか光が無い。
いや、光が無いんじゃない。
光が、ここまで、届かない。
最初から無いんじゃなくて、有る物が届かない。
リリースルートは全体的に不穏で不気味な感じが強いルートですし、「やだなーこわいなー」って言いながらやってたんですけど、その怖いって感覚がオキーフ戦で一気に跳ね上がりまして。
レッドくんやペイターくんも、最終的に空も何もない閉鎖空間で死ぬので、似た感じですけど。
オキーフは「空が無い」演出が徹底しているなとびっくりしまして。
だって空が無いならまだしも、穴に落ちるしこの人。
倒し方によっては、あの未踏領域の大穴に落ちるように死んでいく。
その上、未踏領域の入り口の大穴って「通過点」じゃないかなと思いまして。
ここを通って技研都市に行くか、ここを通って地上へ戻る。もう瓦礫と燻った火しか残ってない、色々な物事が通り過ぎて、誰にも気にされない場所。
そんな場所で、光からどんどん遠ざかっていくように死ぬ。どこに行き着くこともなく、通過点で死ぬ。
偶然とはいえ、自分は穴に落ちるようにオキーフを倒しまして。
落ちていくオキーフを見ながら、
「うわ
…
落ちた
……
」と、ゾッとしてしまって。
光が無いし、光が届かないし。
光から離れるように死んでいく。
それこそ、救いのないサスペンス映画を見た時みたいな心境になりまして。
背筋がゾワッとした。
悲しいとかじゃなく、怖いって思ったんですよね。
もうなんか、光が与えられないというより。
光が許されないような感じに見えて。
同時に、
たぶんこのオキーフって人、「そういう人」なんだろうなって、思いました。
【セールストークの話】
めっちゃスラスラ喋るじゃんって、思ったんです。
自分がオキーフ見た時に、一番「
……
あー」となったのがここでした。
物凄く流暢に喋る、次々に言葉が出てくる。頭いい人だ。
端的に言うと「言い慣れてるな、この人」と思った。
オキーフ、戦闘中にいろいろ喋ってくれるんですけど。
良いこと言ってるんですよ。言葉回しも綺麗でね。
でもなんか、申し訳ないけど「良いこと言ってたな」で終わった。
耳の中通り過ぎて、次の瞬間には「ああそう」ってなる感じ。
うん。セールストークだ、これ。
ずっと冷めてるなあと言ったのはここが大きくて。
「もののけ姫(監督:宮崎駿)」という映画がありまして。そこに「ジコ坊」というキャラが登場します。
ジコ坊は旅をしているお坊さんなんですが、まあこれが見た目から何から胡散臭え坊さんなんですね。
そのジコ坊が、主人公に対してご飯作りながら語るシーンがあって。
「戦、行き倒れ、病に飢え
…
人界は怒りを呑んで死んだ亡者で溢れかえっておる」
「祟りというなら、この世は祟りそのもの」
凄く良いこと言ってるんですよね。言葉選びもかっこいい。
でもこの時ジコ坊は、片手間に飯作りながら言ってるわけで。なんだったら主人公の方を見もしていない。
それが悪いとかではなく、そういうことをしながらも淀みなく言えるくらい、言い慣れてる言葉で。
極め付けに、このセリフのあとにちょっとご飯を味見して
「うん、旨い」ですから。
大事なのが、別にジコ坊は「嘘を言ってない」って所です。
ちゃんとお坊さんとして世の理を説いてる、真実を言ってる。
だから「セールストーク」として意味を成すというか、相手の気がふっと緩むような、あるいは相手が気を引き締めるような言葉を使ってる。
そういう言葉の使い方が、世の中にはある。
オキーフに話を戻します。
「お前は自分が何をしようとしているのか 分かっているのか?」
「リリースに夢を見るのも
…
止めておけ」
あー、ちゃんと語りかけてくれてる。優しい言葉だなあ。凄く良い言葉だな。
「味気ないレーションを食い、泥水のようなフィーカをすする」
うん。うん。
「うんざりするが
…
それこそが人間だ」
いやほんと。優しいじゃん。
今この場で、オキーフのこと「優しい」って思うのはおかしいのにな。
そういう感情の流れになること自体が、おかしいだろ。
なんでずっと冷静なんだ?
なんでそんなに言葉がスラスラでてくるんだ?
「優しい」から?んなわけあるか。
極め付けに
「ルビコンには
…
うんざりすることが多すぎる」
うん。
「お前も、そうは思わないか」
いや、同意を求めようとしてくるな。
お前は居酒屋で隣に座ったおっちゃんか?そうじゃないだろ。
ここは戦場で、元諜報員だろお前。
「味気ないレーションを食い、泥水のようなフィーカをすする」
「うんざりするが
…
それこそが人間だ」
それに、すまんオキーフ、たぶんなんだけど。
この、621、リリースルートの621は、
レーションの味もフィーカの美味しさも、一番知らない可能性が高い。
火ルート、解放者ルートならまだしも、リリースルートの621は、3つのルートの中で一番不気味さが際立ってる621だと思います。
シナリオの途中からどんどんウォルターの存在が薄くなっていき、代わりにオールマインドに加担してコーラルリリースという、内容もよくわからないような計画に関わっていく。
だからプレイヤーとしても、ゲームを進めてはいますが「何でこうなってんだ?」ってよく思うわけで。
いわゆる「人間味」ってものが一番見えづらい。
人間味が無いというか、非常に見えづらい621だと思います。
レッドくんやスネイルが顕著なんですが。
「死神」も「害獣」も、言葉こそネガティブですけど、それはやっぱり彼らが621を見て感じたことを言葉にしてるわけです。
プレイヤーも実際、そういう風な621であったり、あるいは自分が選んだ行動の結果を見てますから。
きつい言葉かもしれないけど、「そうなんだよな
…
」ってなっちゃう。
いろいろ言われて、悲しかったり辛かったり、怒ったりするかもしれない。
でも感情が揺さぶられるってことは、ある程度その言葉に対して同意できちゃう証拠なわけで。
どんなに辛い形でも、コミュニケーションになってる。
だから翻ってオキーフの言葉を聞いた時、自分は
「いや、レーション食ってるとかフィーカ飲んでる所は見た事ないけど
…
」と、変に頭が冷えた。
なんか、ズレてる。
仮に621の為を思って言ってる言葉だとしても。621に残った人間性に賭けた言葉だとしても。
本当にリリースルートの621を見てきたなら、そんな言葉、出るはずないだろ。
実際、オキーフは621のことを知ってるっぽいセリフがありますけど。(最初の「お前は
…
」という言葉もありますし)
でも別に、物語上で621に関わって見てきたわけじゃない。情報として、存在として知ってるだけ。
だから、オキーフが621にかけられる言葉っていうのは、存在しない。
「あなたの決断であれば 納得できる」とか
「駆除すべき害獣だ」とか
「お前が稼いだ金だ」とか
「貴様が死神に思えてならん」とか
そんな言葉は言えない。
「誰にでも言えるようなセールストーク」しか無い。
でも、もしそんな言葉がオキーフの手札にあったとしても。
621に話が通じるタイミングは、とっくに過ぎ去ってるんですよね。
【たぶん無理ですねって話】
うーん、なんか。
この人、もしも全部うまくいったらどうするんだろうって思いました。
仮にリリース止めて、コーラルなんとかできて、大事だったラスティが運良く生き残って再会できたとして。
その時に、フィーカだの何だの、こんなに人間性に縋り付いて、同時に人間性を利用してる人が、自分の手を見て失われてしまった、捻れ切った人間性を自覚した時に。
それに耐えられるんだろうか。
普通、無理だと思うんですけど。
「ようやく、まともに眠れるか」というセリフから、ほぼ眠れてないでしょうし。
「行きずりの画家にあげる程度には気に入ってるフィーカ」を「自分は泥水と表現する」状態で。
(何が悲しいって画家さんはちゃんと「フィーカは美味しかった」って言ってるんですよね)
タチ悪いのは、オキーフはたぶん「無理なのに無理じゃないように見せることができる人」じゃないかなと。
「1000ヤードの凝視」という言葉があります。
グロやホラーではないのですが、戦争関連の言葉なので、もし検索されるなら自己責任でお願いします。
簡単に言うと戦争を経験した兵士が、虚な目になる状態です。
写真とか、もしかしたら出てきちゃうかもしれませんが、目がかっと開いて、表情が消えて、焦点が定まってない目になっています。
もちろんオキーフがどういう目をしてるかってのは、ACに乗ってるのでわからないですけど。
ただ、「どんな目してんだろうなオキーフは」って考えてた自分の頭の中には、この「1000ヤードの凝視」になった兵士の顔が浮かんでました。
その状態になってるかどうかではなく、「そうなってる方がマシだな」という意味です。
普通はそうなる。
極限状態の、死んだ方がマシなストレスを抱えて、地獄をずーっと見続けたら、人間はどこかがおかしくなる。
(個人差はあるので、全然平気って人もいるかもしれませんが)
だから、オキーフ、その状態はまずい。
「大丈夫っぽく見えてる」「まともに話せてる」「理性的な言葉を選べてる」
それはすごく、まずい。
徹底的に、何もかもを抑え込んで「冷えてる状態を保つことができてる」ってのは。
綺麗な果物を切ったら、薄皮一枚隔てた中身が、グチャグチャに腐って溶けてるようなもので。
「人のまま死ね それが救いだ」
いや、別に621は救いがどうとか求めてないと思うな。
オキーフでしょむしろ、人のまま死にたいのは。
たぶん、無理だって思ってたんだろうな。
自分はそんな救いが無いって。
「リリースに夢を見るのも
…
止めておけ」
自分の話じゃんそれ。
夢見ちゃったんだろうな。
全部なんとかできる道があるかもしれないって。
その結果が、この暗く深い穴の底で。
行き詰まりですらない、何もかも中途半端な位置で「死神」がやってきちゃって。
それでも仮にこの後、何もかもが都合よく事が運んで、全部うまくいっても。
もう自分の中身がグチャグチャだから、元に戻るなんて不可能だとわかってたのかもしれない。
バレンフラワー。
実りの無い花。
自分で最初から言ってるな。何も実りなんか無いって。
まあ、こう書くと、悲哀も感じますけど。
でもそのエンブレム、あんまり花に見えないな。
どっちかというと目玉ですよね。こっち見てますよね。
咲くものじゃないですよね。
実りが無いっていう悲哀を使ってますよね。
綺麗な言葉、背負った悲哀。でもそれらは別に偽物じゃなくて「本物」で。
善良なフリをするんじゃなくて、善良を差し出すことを覚えた。
悲哀を誘うんじゃなくて、悲哀を使うことを覚えた。
全部全部、手札にすることで生き抜いてきた。
そういう「カード」を持って、じっとこっちを見ていた。
そういうことなんだろうな。
むごい人だな、この人。
ところで、
「621の前でラスティの名前を出すことがどういう意味を持つか」
「自分が大事に思ってたラスティの「戦友」を前にした時に、オキーフがどういう行動に出るか」
というのは。
正直、考えたくないです。
さすがに、死に際の人間に対してそこまで性悪な物の見方はしたくないです。
最期に、何の思惑もなく、ただ大事な人の名前を呼んだだけ。
それだけが、彼に残された幸せだった。
それだけは、許された。
せめて、そういう風に捉えたいです。
それこそ「徒」ですし。本当かどうかってのは、考えても栓のないことで。
なんか、ね。
こうやって嫌な方にばかり考えるの、よくないんですけどね。
嫌な感じに見えるように話すってのは、やろうと思えばいくらでもできますから。
でもオキーフって、そういうことの中で生きてきたでしょうしね。
すいませんね。
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