梶間
2024-03-25 00:42:12
5009文字
Public カブライ
 

悪食王のフレッシュゴーレム

副題: 遠くから見ていた推しに爆イケ彼氏ができて牽制されたNTRASMRで鬱勃⚪︎が止まらねえ。一応カブライとモブ→→→ライ



余談

「へー、ゴーレムってそうやって作るのか!木のゴーレムに、石のゴーレムも?君は本当になんでも作れるんだな」
釘を刺して以来、王と芸術家はゴーレム談義に花を咲かせるようになった。
「剥製を作ることも?それがゴーレムとどう関連があるんだ?……剥製を動かす!なるほど、核を使えば大抵のものはゴーレムに出来るなんてすごいな」
芸術家は以前のギラギラとした目つきはすっかり鳴りを潜めて憑き物が落ちたかのように穏やかな顔で王と相対するようになり、肖像画作成の合間に王のお暇つぶしになるといいのですが、と己の半生を語り始めた。
ゴーレム作成の資格を得たのはいいものの、多様なゴーレムを作りたいという思いとは裏腹に地上でのゴーレム作成には厳しい決まりがあった。他国や迷宮を巡り、地上では違法とされるゴーレムを作り出したが、迷宮が無くなった後は流浪の旅。旅の途中、魔物と暮らす多人種の国があるという噂を聴きこの国までやってきた。実際のところ、さすがに魔物とは暮らしていたなかったが、オークを始め、様々な種族と共に暮らす国の在り方に感銘を受け、移住を決めた。自分にも生きやすい場所があったことを感謝し、国を作ってくれた王への尊敬を込めて小さな像を作って暮らしていたところ、カブルーに見出してもらい、宮廷画家へ栄転した、という顛末だった。

王への過度な尊敬や違法ゴーレム店の部分には触れずに上手く同情を誘う物語に仕立てている。
しかし、と傍からそれらの話を聞いていたカブルーは内心色々思っていた。
違法ゴーレム作成とかお前最初から犯罪者だったか、とか、迷宮でゴーレム作成とかお前絶対死体使ってフレッシュゴーレム作ってただろ死霊術の余罪も絶対あるだろ、等々、言いたいことをすべてがんばって胸の内にしまいこんでいた。
ライオスは周りから弾かれて流浪の旅、という話のくだりで芸術家に随分感情移入したようで、少し目を潤ませながら自分の好きなものが分かって貰えないのって辛いよな、と同情を寄せていた。
こいつが作ったものあんたに見せてやろうか。いや見せてもすごい!と関心してしまうかもしれない。

「じゃあ俺に似たゴーレムも作れたり?」
おい何を聞いてるボケナス王。自分から火元飛び込むな。
元店主の画家も俺を見て伺うな。いや伺うのは正しいけど話してもいい?みたいな顔でみるな。

「多分彼の腕なら作れると思いますよ」
ライオスの顔がキラキラと好奇心に輝き、画家の瞳がギラギラする。二人してやったー!みたいに顔を輝かせるな。

「で!も!そう簡単に人間そっくりのゴーレム作れるなんて分かったら悪用されるに決まってますからね。今はダメです」
「今はってことはそのうち作っても?」
「まあ影武者とかそういうの必要になったら仕方ないかと」
「楽しみだなあ」
影武者が必要になるということは他者から命を狙われる危機が頻発している状況ということだが、この呑気な王はそれも楽しみなのだろうか。そこまで考えてないだけだろうが。

話をいい加減切り上げさせて、双方を肖像画の制作に戻らせる。
画家の目に怪しい炎が灯ったのをみて、飼い殺しでいいかと思ったけどやっぱり心労が増えただけだったな、後でまた釘を刺しておこうと内心ため息を吐くカブルーだった。