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破壊
2024-03-04 17:43:15
5369文字
Public
伏せ
かいマホ:補足
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魔女は多分父親から完全に病気として扱われていただろうなって思う。
父親はそもそも母親以外の人間を患者だと思って生きている。それは医者として全員等しく助ける命だからという意味であって、その無関心さには愛が無いわけじゃない。
魔女は十歳になる以前からコンピューターを弄って学んでプログラムとか作ったりして遊んでて、そこに普通以上の教養を詰め込んで生きてきていて、だからってわけじゃないけど本当に他人と生身で関わる事が全く無かったんだよね。
私は家族というものを第一コミュニティとした上で、人間は子供時代の学校という第二コミュニティで情緒などが育まれると思っているんだけど、ジェはそれが薄かったんだろうなと。子供って自分とは違う異質な存在の事を嫌うっていうか、肌の色や髪型服装喋り方、それは中身じゃなくて外見で先ず決めがちだという印象があり、子供の頃から身体が大きく妙に賢く表情も豊かな方ではないし完成されかけてる容姿をしていたジェって子供にとっては異質で。大人にとっても奇妙な子だったと思う。
そうやって周りとのコミュニケーションを全く取らずに育ってきたから、肉体的な距離は近いのに心の距離みたいなのは遠い今の状態になってるんだろうな。しっかり全てを愛している筈なんだけど、自分の事も他人の事も拘らず特に執着したり依存したりしないチグハグな感じがある。でもそれって全然病気とかでもないし悪い事でもないんだよね。
医者である父親からするとジェのそういう部分が精神病の様なものに思えて、この子は病気だって思ってたんじゃないかな。特にジェは父親の医学書やレポートや論文を読んで医学を学んで、人間にとって毒になるもの薬になるものを理解した上で子供の頃からアルコールやニコチンや薬物を自分の身体を使って体験してた。ジェはこれをちゃんと"学び"として行っていたから善悪の話をしても特に響いた様子が無い。ジェが犯罪者をやってるのってそういう事だと思う、善悪が無いんだ。喧嘩もした事ないんだから。
友達を遊ぶ様子も無く、家に帰って来て普通の姿で普通に笑いながら弟妹達の世話を焼き、母親に甘え、そうして部屋に篭って画面の前から一切動く事無く視線と手を動かし続ける。父親はそんな姿を「子供のうちから賢い子だ」とは思わず異常だと見ていた。多分自分と似ていたからだろうな、同族嫌悪の様なもので。
ていう、なんかそういう話。
魔女は自分の命も特に頓着していないから、裏切る事もないだろうけど例えば何かがあって殺される事になるならまあそれはそれで「構わないわ」になるよ。死後にも興味があるし、死んだら何をしようかしらとも思ってる。
ジェが呼吸するのも面倒だと思う日があるくらい怠惰なのはそういう理由もあるんだろうなあ。
これは蛇足。中学くらいまでは同い年の子と関わった事が全く無かったけど、高校になると大人も男子もジェの肉体には興味を抱くし実際その頃には既に経験は済ませた。言っちゃえば十代前半のジェに対して性犯罪者のおじさんが手出してた。
ジェが貞操観念ゆるゆるなのはセックスをそういうコミュニケーションだと思ってるからだよ。
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