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雨月 ひより
2024-03-04 00:13:36
13013文字
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King game we don't know
Twitter(X)のハッシュタグ『#私の嫌いな食べ物を当てた人に小説を献上する』と自サイトの相互記念を兼ねて書いたお話。
リクエスト内容は『スマブラで王様ゲーム』なので色々詰めて書きました!
CP要素はフォファル強め、若干リヒシモとクロルフ。
ウルフとメタナイトはコンビ。
擬人化、キス描写を含みます。
また若干背後注意下さい。
タイトルは『俺達の知らない王様ゲーム』と言う意味です。
※Google翻訳にて。
1
2
『ジャンケンして負けた方が腕立て300回と10回連続デコピンした上で、3回その場で回ってってワンな!』
『は
…
?!』
今までのものよりもかなり楽なものだった。
どんな恐ろしい命令が下るのか覚悟を決めていたが、むしろ、あっさりしすぎて拍子抜けした。
『悪いな!ネタ切れなんだよ〜!だからお前達は片方がそれやったらリビングから出て良いからさ〜!』
「そんな簡単なヤツなら、やんなくても良いだろうが!さっさと出せよ!」
『そうはいかねぇよ。シモン達はちゃんと受けてるのにお前達がやらないのは不公平すぎるだろ?』
「クソが!」
俺達の番になる頃にはもうネタも尽きていたようだ。
6人は大変な罰ゲームを受けているのに大して俺達はこんなさっぱりとしたもので何だか申し訳ない。
『ホレ、さっさとジャンケンしろ!はい、最初はグー!』
クレイジーハンドに急かされて俺とファルコはジャンケンをする。
『ジャンケン、ポン!』
同時に出された手、俺はチョキをファルコはパーを作っていた。
つまり、チョキを出した俺の勝ちだ。
「クソーッ!!」
頭を抱えたファルコだったがそれも一瞬で、その場ですぐに腕立て伏せを始めた。
「さっさと終わらせるぞ!フォックス、数えろ!」
「あ、あぁ
…
」
数えろと催促されて俺はカウントを開始する。
俺は椅子に座って床で腕立て伏せをしているファルコのカウントを始めた。
「俺だけ何もやってないや
…
」
この罰ゲーム、俺だけ何もやっていない。
最後だって今、ジャンケンに負けた方が全部やることになっていて、ジャンケンに負けたファルコがまず腕立て伏せをしていて、勝った俺は椅子に座りながらファルコのカウント取りをしているだけだ。
『じゃあ、こんなのはどうだ?こっちに来い』
俺が呟いたのが聞こえたのかモニターのクレイジーハンドから手招きをされる。
カウントを取りながらモニターに近付くとファルコには聞こえないように話してくれる。
「あぁ、これなら良いな」
『だろ?これだったら、平等だな。にしても、お前は律儀な奴だなぁ
…
普通ならやらなくて喜ぶ所だろ』
「まぁ、そうなんだけどさ
…
」
本当なら何もしなくて済むから喜ぶ所ではあるけど、どうもそんな性分ではないから申し訳なく感じてしまう。
これがファルコだったら喜んで終わると思うけど、俺にはそれは出来ないな。
「はい、300回だよ」
クレイジーハンドと話している間に腕立て伏せ300回のカウントが終わった。
「おっし!次はデコピンな!」
俺はファルコが腕立て伏せを終える前に再び椅子に座り直していたので、腕立て伏せを終えたファルコは俺に近付いて来た。
俺と同じように椅子に座ったファルコと向い合せになる。
まずはファルコにデコピンをする。
額を隠しているファルコの青い髪を上げ、片方の手の指は輪っかを作り、もう片方の手で髪が落ちないように押さえる。
ファルコがぎゅっと目を閉じて、俺が輪っかを作った指を弾く。
コツン。
あまり力は入れていないけど結構、痛いんだ。
されている方にも振動とか伝わって痛いけど、する方も相手の額の骨の硬いのに当てるので痛い。
結果、どっちも痛い。
これを10回繰り返すと俺は弾いた指が痛いし、デコピンを受けているファルコの額は赤くなっていた。
「はい、10回終わりっ」
「いってぇ
…
じゃ、最後は3回、回ってワンッだな!」
『はい、ちょい待ち〜!』
ファルコが椅子から立ち上がってその場で3回、回ってワンッをしようとした所にクレイジーハンドが割って入った。
『急遽思い付いたぜ!お前達
…
と、言うかフォックスに追加の命令な!今ここで、このスマブラ中でもっとも好きなヤツの名前を言ってもらおう!』
「は?」
突然、思い付いたと言う形での命令だ。
ファルコがもう一度、座り直して俺と向い合わせになった。
「俺がこのスマブラの中で最も好きな人、その人は
…
」
デコピンで赤くなったファルコの額に触れる。
「勿論、お前だよ。ファルコ」
椅子から立ち上がり、赤くなったファルコの額から手を離すと代わりに唇を触れさせた。
『
…
デコチューしろとは言ってねーけど、まぁ、良いや。代わりに3回、回ってワンは免除してやるよ』
ガチャ
…
リビングのドア、キッチンに繋がるドアの鍵が開かれて音が聞こえた。
『お!全員、終わったみてーだな!中々に楽しかったぜ〜!またな〜!』
プツッ
モニターの電源が切れる音がしてそれ以降はクレイジーハンドの声も音も一切聞こえてこなくなった。
どうやらクレイジーハンドは満足したようだ。
それに、ファルコの額にキスをしたことで3回、回ってワンは免除してくれた。
唇をファルコの額から離して、また椅子に座り直した。
デコピンをした時みたいにまた向い合わせになっている。
「さっきのこと嬉しかったけどよ、二人だけの時に聞きたかったぜ
…
」
ファルコの額の赤みは引いてきたが、代わりに顔を真っ赤にして身体はこっちに向けたまま顔だけを逸してしまった。
「俺もだよ」
俺だって本当は誰にも見られず、二人きりで言いたかった。
でも、閉じ込められたリビングから出る為には仕方がなかった。
「それに、俺だけが何もしなかったのは嫌だったから
…
」
最初に出て行った人達と、ファルコ(ファルコは仕方なくでだが)はきちんと命令を聞いているのに、俺だけが何もしないで終わるのは嫌だったから、クレイジーハンドがわざわざ新たな命令を作ったんだ。
「変な所で真面目だよな、お前は
…
。でも
…
」
言いかけて、ファルコは逸していた顔を正面に戻す。
お互いに見つめ合う状態になった。
「お前のそう言う所が俺は好きだよ」
顔を真っ赤にしながら言うと、椅子から立ち上がって俺に抱きついてくれた。
ファルコの青く長い髪が鼻を擽る。
毛の一本、一本が柔らかくて鼻に当たると擽ったい。
「ありがとう、ファルコ
…
」
自分に抱きついてくれたファルコの肩に腕を回してお礼を言った。
抱きついているから顔は見えないけど耳元で『おう』とぶっきらぼうに答える声が聞こえた。
先にリビングを出た6人は命令が終わった最後はどんなことになったんだろうか。
俺達みたいにこんな風になっていたら良いなと思っている。
それは聞かなきゃ分からないけど、そうであってほしい。
彼等もお互いが大切な者同士なんだから
…
。
「なぁ、そろそろ部屋に戻ろうぜ」
耳元から聞こえたファルコの声で壁にある時計を見上げると、夜中の1時を刺していた。
日付は変わったので今日だが、やらなきゃいけないことがある。
「分かった。じゃあ、ちょっと片付けしてから行こう」
ファルコが俺から離れて立ち上がる。
メタナイトが夜中のおやつを食べた皿とフォークを持ってキッチンへと向かった。
カチャ
音がするとすぐにまたリビングに戻って来た。
俺も椅子から立ち上がると先程ファルコが破いた紙とクレイジーハンドからの手紙を持つ。
これは他の誰かに決して見られちゃいけないものだ。
俺達だけの秘密の命令用紙をこれから自分の部屋で処分する。
秘密の命令用紙をポケットに押し込んだ。
「行こうぜ、フォックス」
ファルコが先にリビングを出て、そのあとに俺も出る。
「あぁ、分かった」
カチッ
リビングの照明を消して、ファルコのあとを追った。
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