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雨月 ひより
2024-03-04 00:13:36
13013文字
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King game we don't know
Twitter(X)のハッシュタグ『#私の嫌いな食べ物を当てた人に小説を献上する』と自サイトの相互記念を兼ねて書いたお話。
リクエスト内容は『スマブラで王様ゲーム』なので色々詰めて書きました!
CP要素はフォファル強め、若干リヒシモとクロルフ。
ウルフとメタナイトはコンビ。
擬人化、キス描写を含みます。
また若干背後注意下さい。
タイトルは『俺達の知らない王様ゲーム』と言う意味です。
※Google翻訳にて。
1
2
突然、クレイジーハンドに呼ばれて屋敷のリビングに行くと他の人達もいた。
「一体何だよ、こんな時間に呼び出して
…
」
時刻は午後11時過ぎ。
もうすぐ日付が変わる頃だ。
寝ようとしていた人達もいるからそう言うのも当然のことだ。
「私達は依頼が入っていて此れから出掛けなければならないのだが
…
」
そう言ったのはシモンさんだ。
彼ともう一人、シモンさんの子孫であるリヒターは依頼が入っていて出かけようとした所で呼ばれたみたいだ。
しかしリビングに来たのは良いが、呼び出したクレイジーハンド本人の姿は何処にもなかった。
「おい、まさか言い出しっぺが寝てるとかってねぇよな?」
この口調が悪い奴は俺の仲間であるファルコだ。
因みにリビングに来てから一番最初に言ったのもコイツだ。
「ねぇ皆、テーブルの上に何かあるよ?」
次にそう言ったのはルフレさん。
彼はクロムの半身と謂われているのもあってか、いつも一緒に行動している。
ただいつも一緒にいるだけではなく、彼は自軍の戦いを有利に進める為の策を練る『軍師』だそうだ。
ルフレさんが『テーブルの上に何かがある』と先に言ってくれたので皆で見ると何かが書かれた一枚の紙が置いてあった。
ペラ
…
「おい、見せろよっ
…
」
だが、その紙を先に取られてしまって何が書いてあるのかが分からなかった。
「何々
…
『此処に集まった者達であるゲームをしてもらおう』だとよ。何だそりゃ」
紙に書かれている内容を読んだのは俺とファルコの二人が所属しているスターフォックスのライバルでもあるスターウルフのリーダーで、俺達と同じようにこのスマブラに参加しているウルフだ。
テーブルにあった紙を先に取って書かれている内容を読んだんだ。
ファルコが紙に手を伸ばそうとしているのをウルフは軽々と避けながら更に続きを読んでいく。
「此処に集まった者達で王様ゲームをしてもらおう
…
だとよ」
『はぁ
…
!?』
「てめぇ、デタラメなこと抜かしてんじゃねぇぞ!」
「誰が冗談でこんなこと言うか。書いてあんのをそのまま読んだだけだ」
「とにかく、僕達にもそれを読ませてくれないか?」
「ほらよ」
ウルフがルフレさんに紙を渡して、彼がそれを読む。
ルフレさんの隣りにいるクロムも紙を覗き込むようにして一緒に読んでいる。
お互いがあんなに近くにいても何も言わない、この二人は仲が良いな。
「うん。彼が言っていることは本当みたいだね。君達も読んでみて」
ルフレさんから紙を受け取ったのはファルコだ。
それを読むとクシャクシャに丸めて床に叩きつけた。
「何だこりゃ!ふざんけじゃねぇぞあのクソ左手袋!」
「おい!まだ俺達は読んでないんだから丸めて捨てるなよ!」
ファルコが床に叩きつけた丸めた紙を拾って開くと、俺と近くにいたシモンさんと、シモンさんの隣りにいたリヒターにも内容を見せた。
「すみません、ファルコがクシャクシャにしちゃって
…
」
「いや、大丈夫だ」
紙に書かれていたことはウルフが言ったことと同じだった。
どうやら、この紙を書いたクレイジーハンドはこのリビングに集まった人達で王様ゲームをしてもらいたい
…
らしい。
マスターハンドにでも頼まれたのか
…
とは思ったが、マスターハンドは自分にとって得にならないことをする奴ではない。
このスマブラ全体を管理する者だ。
仮にやったとしても何かしら理由はある筈だ。
反対にクレイジーハンドはマスターハンドといつも一緒にいる
…
のだけしか知らない。
奴が俺達、ファイター達に会うことも何かを言うことも滅多にないんだ。
そんなクレイジーハンドが仕掛ける王様ゲームは何か裏があるのかもしれない。
…
とも思うが、何でするのかまでは書かれていないから、ただ、してもらいたいだけなのかもしれない。
もしかしたら奴のただの思い付きや気まぐれなのかもしれない。
とにかく、あまりにもふざけた内容だからファルコもウルフがデタラメ言っているとかって突っかかっていたけど、これはどう読んでも嘘じゃなかった。
(先にルフレさんもクロムも確認したしね。彼等だって嘘をつく人達じゃないってことは俺でも分かる)
「質問して良いか?」
ファルコとウルフが騒がしくしている(ファルコが一方的にウルフに突っかかっていて、ウルフは軽くあしらっている)中、クロムが手を挙げた。
「どうぞ」
「この紙に書かれている『王様ゲーム』とは一体、どんなものなんだ?」
「あぁ、僕もそれ気になっていたことなんだよね。それって何だい?」
「実は私も分からないのだが
…
」
「俺もだ」
クロムが質問があると手を挙げたので促すと『王様ゲームとは何なのか』と聞かれた。
クロムに続いてルフレさんも、シモンさんもリヒターも分からないと告げていく。
彼等は王様ゲームのことを聞いたことがなく、全く知らないらしい。
彼等は貴族(またはその関係者)でもあるし、こんな遊びがあるのを知らないだろう。
かく言う俺もルール位しか知らないし、実際に遊んだことはない。
ただ、貴族の方々が遊ぶようなものではないことだけは言える。
(貴族の出身のこの人達にどう説明すれば良いのやら
…
)
「はっ!何だよお前ぇら王様ゲーム知らねぇのかよ」
王様ゲームを知らない人達にどう説明すれば良いのか考えていると、さっきまでウルフに突っかかっていたファルコが今度はこっちに来た。
まるで挑発するかのような言い方で何か気に食わない。
「じゃあ知ってるならお前が皆に教えてあげれば良いだろ」
「良いぜ。王様ゲームってのは
…
」
「こんな夜中に何を騒いでいる」
俺に代わってファルコが王様ゲームの説明をしようとするとキッチンからメタナイトがリビングにやって来た。
「え、何でメタナイトが?」
「私は夜中のおやつを嗜んでいた所だったんだ」
メタナイトの手には焦げ茶色の何かが乗っている皿とフォークがあり、甘い匂いがこっちにまで漂う。
「メタナイト殿、今宵のフォンダンショコラの味は如何ですか?」
「実に美味だ。シモン殿が作る菓子はどれも美味だが、中でもフォンダンショコラは格別だ」
「其れは、お気に召して頂けて何よりです」
キッチンで一人、夜中のおやつを食べていた所だったらしく、俺達がリビングで騒がしくしていたのが気になってやって来たみたいだ。
誰かがキッチンで夜な夜な食べているのは屋敷内の噂で聞いたことがあったが、その正体はメタナイトだったのが分かった。
そして、メタナイトが夜な夜な食べているおやつを作っていたのはシモンさんと言うのも分かった。
今夜のおやつはフォンダンショコラで、味の感想やらを二人で話している。
「ったく、やってらんねぇ。俺は部屋に戻る」
気分良く王様ゲームの説明しようとした所にメタナイトから横槍が入ってしまい、気が乗らなくなったファルコはリビングから出ようとしてドアを開けようとしているが、何故か一向に開けない。
ガチャガチャ
「おい、部屋に戻るんじゃねぇのか?」
「そうしてぇんだけどよ、開かねぇっ
…
!」
後ろからウルフが声をかけたが、ファルコは振り向かずドアノブを回し続ける。
何故かリビングのドアは閉められてしまったみたいだ。
『は
…
?!』
「キッチンへの戸も開かない!」
リビングのドアの状態に気付き、キッチンから出てきたメタナイトが再度確認しに行くとキッチン、リビングに繫がるドアも閉められてしまっているようだった。
「え
…
じゃあ、僕達は此処に閉じ込められたってこと?」
外から誰かに鍵をかけられてしまい、俺達はリビングに閉じ込められてしまった。
しかも今は夜中で、殆どの人達は寝ている。
「クソー、開けろ!出しやがれ!!」
ファルコがリビングから出ようと乱闘外では禁じられている技をドアに向かって炸裂させる。
ドガッ!
物凄い音を立てるが壊れる気配は一切ない。
この屋敷には80人以上いる為、かなり丈夫に造られているみたいだ。
「うぉりゃ!」
ガンッ!
ウルフもリビングの窓ガラスに向かって乱闘外では禁じれている技をかけるが、こっちも割れる気配はない。
「ファルコもウルフも随分と気が短いのだな
…
」
さっきまでメタナイトと話していたシモンさんが俺の隣に来てぽつりと呟いた。
良く見ると、クロムとルフレさんは二人で何か相談し始めているし、メタナイトはリヒターと一緒に辺りにおかしな所がないかを探している。
冷静に考えて動いている4人に比べて、ファルコとウルフは闇雲に攻撃しているだけにも
…
と、シモンさんにはそう見えたのだろう。
俺もそう見えたし、二人共、喧嘩っ早い所があるので否定はしないが、身内とその関係者ではない人から思われるのは何だか恥ずかしい気持ちになった
…
。
ピンポンパンポン♪
突然、頭上から音が聞こえた。
マスターハンドがお知らせの時に良く流すものだ。
その音が頭上にあるスピーカーから聞こえてきた。
皆が一斉に動きを止め、音が聞こえた頭上にあるスピーカーを見る。
『リビングに集まっている諸君達に告ぐ〜!ただ今より、クレイジーハンド様主催の王様ゲームをここに開催するぞ〜!ヒャッハ〜!』
ドンチャンパフパフ〜!
しかしスピーカーから聞こえてきたのはマスターハンドの声ではなくクレイジーハンドだった。
声と共に後ろでは何やら騒がしい音も聞こえた。
しかもクレイジーハンドの声は夜中に聞くにはしんどい高いものだ。
「俺達をリビングに閉じ込めたのはお前ぇか!」
『いかにも〜!』
「此処から出しやがれ!んでもって、そのあとテメェをシバくから覚悟しとけ!」
『それはダメだし、嫌だね〜!』
「何だと、このクソ左手袋が!」
スピーカーから聞こえるクレイジーハンドとファルコがやり取りしていて話が進まない。
そのやり取りの中で分かったのは俺達をリビングに閉じ込めたのはクレイジーハンドであることだ。
「クレイジーハンド!僕達、王様ゲームを知らないんだ!ルールを教えてほしい!」
「おい!まだ話は終わってねぇぞ!」
「良いから!」
ルフレさんが王様ゲームのルールを教えてほしいとスピーカーの下に行って叫ぶ。
ファルコがスピーカーの下からいつになっても退こうとしないのでルフレさんの邪魔にならないようにファルコを掴んで離れた。
『あ〜ん、やっぱり高貴な連中にゃあこの楽しい王様ゲームは分からねぇかぁ〜。しょうがない!このクレイジーハンド様が特別に教えてやるよ〜!』
この偉そうな感じはついさっき聞いたばかりだ。
(これがデジャヴってヤツか
…
)
『王様ゲームってのはなぁ〜
…
』
クレイジーハンドの説明が嫌味ったらしいのといちいち語尾を伸ばして長くしているのでささっと説明しよう。
王様ゲームと言うのは国によっては将軍様ゲームなどと呼ばれ、主に飲み会の席などで盛り上がる為の手段として考えられた遊びの一つである。
ただ誰が考案したかは不明である。
人数は多すぎても少なすぎても盛り上がらないので、5〜10人ほどがベストだ。
色んな人(性格など)がバランスよくいたら楽しいらしい(俺はそうは思わないけど)
ルールは割り箸などで作られたくじを一斉に引く。
くじには王冠などの王様を示すマークか番号が書く。
王冠などのマークを引いた人が王様となり、ある番号を引いた人に命令する。
王様から言われた番号の人は命令を聞かなければいけない。
ただし、命令はその王様によるので何の命令されるかはその時にならないと分からないのでドキドキ感も味わえる。
命令し終わったらまたくじを引くを繰り返す。
王様はその都度変わる。
終わりは特に決まりがないので、飽きてきたら終わらせても良いと思う。
ざっくりと説明をしたが、遊んでみたい人、ルールをもっと詳しく知りたい人はネットで調べてみてほしい。
『とまぁ、ざくっとルールを説明したからそろそろ始めるとすっかぁ〜!んじゃまず棚の中に割り箸入れがあるからそれを取り出せ!そのあと、リビングにいる連中全員で一斉に引け!!』
「割り箸入れって、これか?」
リヒターが棚の中にあった割り箸入れを出してきてテーブルの上に置いた。
既に割り箸が何本か入っていたので、それぞれ選んで割り箸の端を持つ。
『持ったか〜?じゃ、俺様の掛け声で引けよ〜!はい、いっせーの
…
』
クレイジーハンドの掛け声『いっせーの』の『せ!』と同時に引く。
『引けたら次は番号を順番に言ってけ〜』
それぞれ皆が引いた番号はこうだ。
1
…
リヒター、2
…
ウルフ、3
…
クロム、4
…
ルフレさん、5
…
ファルコ、6
…
シモンさん、7
…
俺(フォックス)
そして最後、8
…
メタナイトだ。
リビングに閉じ込められたのは以上8人。
前大会から採用された8人大乱闘と同じ数だ。
今からこの8人で王様ゲームをしなければ、リビングから出られないんだ。
だが、ここでおかしなことが発生する。
「なぁ、王冠のマーク誰もいなくねぇか?」
「そう言われてみると、そうだよな
…
」
此処にいる全員が引いたのは番号が書かれた割り箸のくじだ。
ルールにある王様ゲームには王様がいなければ始まらないのに、肝心の王冠マークが書かれた割り箸のくじを誰も引いていないんだ。
『因みに、王様は俺様な〜!』
突然、スピーカーがある方とは別の壁に設置されているモニターにクレイジーハンドが映り、王冠マークが書かれた割り箸のくじをこっちに向けて見せた。
「おい、このクソ左手袋!!」
王様ゲームの根本的なルールはまるで無視だ。
本来なら命令が終わったその都度、王様を決めるのだが別の所にいる奴が王様くじを持っていてはそいつがずっと王様なのである。
つまり、クレイジーハンドがずっと王様で、俺達はクレイジーハンドの出す命令を奴が飽きるまで聞き続けなければいけないことになる。
「全然、話にならない
…
」
最初から分かりきっているこんな罰ゲームをやりたくはないが、幾ら叩いたりしてもドアは開かないし、窓ガラスも壊れないしリビングに完全に閉じ込められてしまった俺達にはどうすることも出来ない。
リビングの外にいる人達は既に寝ていて、起こすのは悪いけど、彼等に力を借りようにもスマホは部屋に置いてきてしまったので連絡も取れないんだ。
「困ったね、流石の僕でも策が練れないよ
…
」
数々の戦いにおいて策を練って来た『軍師』であるルフレさんでもお手上げのようだ。
それにルールを聞いただけじゃ、何だか分からないから結局は試してみるしかないんだ。
俺達(ファルコとウルフ、多分メタナイトも知っていると思う)が知っている王様ゲームとは全く違うゲームが始まった。
補足しておこう。
本当はくじを引いたら番号を見せてはないけないんだけど、クレイジーハンドが教えろって言ったから誰がどの番号かは分かってしまっている。
くじもその都度回収して引かなきゃいけないんだけど、俺達の番号が変わった位じゃ意味がない。
本当、これじゃあ全く別のゲームだよ。
『じゃあ、まずは1番と6番引いた奴〜。手ェ挙げろ〜』
これから恐ろしい命令を受ける羽目になる俺達をよそに、一人だけ楽しそうにモニターからクレイジーハンドが言う。
「俺」
「私だ」
手を挙げて自分だと名乗ったのはリヒターとシモンさんだ。
『リヒターとシモンか。じゃあ、お前達にはこれから〜『相手を犯さないと出られない部屋』に入って貰うぜ〜!因みに60分以内に実行しろよな〜!』
『は
…
?!』
今流行り?の『◯◯をしないと出られない部屋』と言うものをやれとのことらしい。
しかもよりにもよって、そんな酷い内容とは
…
。
『ッ
…
!!』
内容を聞いた途端にリヒターは口元を押さえるし、シモンさんなんか顔を真っ赤にしている。
褒められたものではないが、流石はクレイジーハンドが考えるだけのことはある。
この王様ゲーム、めちゃくちゃヤバいことになるぞ。
『こっちからその部屋に繋がるぜ〜!じゃあ、頑張ってくれや〜!』
ギィ
…
リビングのとは違う別のドアが開かれた。
開かれたドアの向こう側は真っ暗闇が広がっていてリビングからは何も見えなかった。
クレイジーハンドから最初にそれをやれと聞かされた時は顔を真っ赤にしていたシモンさんだったけど、すぐに切り替えてそのドアの先へと歩き出した。
口元を押さえていたリヒターもそのあとを追いかける。
流石は二人共、夜の一族と謂われるだけのことはあって心構えが全然違う。
そんな、今から王様のクレイジーハンドから物凄い命令を受ける二人を俺達は見送る。
「健闘を祈る」
「二人共、気を付けてね」
「頑張れよ」
「生き残れたら土産話聞かせてくれ」
「君達に幸運があらんことを
…
」
「お幸せに
…
」
俺達の見送りを受けたシモンさんとリヒターは手を軽く挙げると、暗闇が広がるドアの先へと入って行った。
バタン!
二人がリビングから出るとそのドアは閉まってしまった。
あの先には何があるのかは二人にしか分からない。
二人が無事に帰って来たら聞いてみようと思う。
『因みに、あの二人の〜〜はお前達にはお見せ出来ませ〜んので悪しからず!』
(別に良いよ
…
)
俺個人としては二人の邪魔をしたくないから、それでも構わない。
実行しているのかはさておきだけど。
何なら出来たら二人があのまま自分の部屋に戻って休んでいることを願っている位だ。
「だが貴様はあの二人の様子を見るのだろう?全く、悪趣味な奴だな」
そう言いながらメタナイトは、食べ終わったのか先程までフォンダンショコラが乗っていた皿の上にフォークを重ねるとテーブルに置いた。
リヒターと何か探していた時からずっと持っていたままだったのだろうか
…
。
『じゃあ次は、2と8!さっさと名乗れ!』
気になった所で呼ばれたのは2番はウルフ、8番はメタナイトだ。
『お前達にはこれな!』
ボン!
突然、テーブルの上に白い煙が出てきてすぐに消えると、皿に乗られた大量のポッキーが置いてあった。
因みにチョコレート味のものだ。
『ウルフとメタナイトにはこれから『脱衣ポッキーゲーム』のあとに濃厚なベロチューをしてもらお〜
…
』
「おえっ!」
クレイジーハンドが二人に向けたお題を言い終わらないうちに、ファルコが吐き気で遮った。
「
…
此処でやれってか?」
『そうだ〜!』
「地獄じゃねぇか」
「それを見せられる俺達の方が地獄だよ」
「穴があったら今すぐにでも入りたい
…
」
クロムとルフレさんに関しては何も言わないでただ苦笑いしていた。
いや、言葉が見つからなかったからそうするしかなかったんだろう。
これから恐ろしいことをやる二人には申し訳ないが、それを見せられる俺達の方も地獄の時間になる。
『おや?何だか不評みてーだし、お前達にも別室用意してやったぞ〜!』
ギィ
…
今度はシモンさんとリヒターが出て行った方とは違うドアが開いた。
こっちも真っ暗闇が広がっていて先が見えなかった。
「お前達が無事に帰って来ることを願っている」
「僕達には応援することしか出来ないけど、二人共、頑張ってね」
「あばよ、メタナイト。クソ狼もな」
「うん、まぁ
…
頑張って!」
俺達に見送られてウルフとメタナイトは開かれたドアに向かって進んだ。
ウルフは舌打ちして不機嫌そうに、メタナイトはテーブルに置かれた大量のポッキーを持って飛んでいく。
すれ違った時、メタナイトは飛びながら既にポッキーを一本、口に咥えていた。
大好物の甘い物をこれから罰ゲームに使われるとは思ってもいなかったんだろうな
…
。
最後まで食べられるかどうか分からないから、今のうちに食べておこうと思ったのか
…
。
バタン!
二人が真っ暗闇に消えるとドアが閉まった。
『因みにあの二人のもお前達には見せられないんで〜!』
「別に、すっぽんぽんになったおっさん同士のポッキーゲームからのベロチューなんか見たかねぇよ」
「ファルコ、言い方!」
コンプライアンスやら何やらと煩い昨今にそんなことは言わないでくれ。
俺としても出来たらウルフとメタナイトにもこのまま何事もなく部屋に戻っていてくれたらな
…
と思っている。
ポッキーゲームもだけど、更に物凄いことをしなきゃいけないのは二人にも酷すぎる。
幸いにも別室でやる
…
らしいけど、もし、このリビングですることになっていたとしたら、皆が地獄の時間を過ごすことになったんだ。
そう考えたらやっぱり恐ろしい罰ゲームだなこれは
…
。
8人いたのも4人がこのリビングを去った。
残るのはクロム、ルフレさん、ファルコと俺の4人だけだ。
『よし、次は3と4な〜!』
その番号が書かれた割り箸くじを持っているのはクロムとルフレさんだ。
『クロムとルフレ、お前達には簡単なのにしてやる〜!これな〜!』
パチンッ
ポンッ
ヒラ
…
モニターのクレイジーハンドが指を鳴らすと、リビングにいるクロムとルフレさんの頭上に一枚の紙が現れて落ちてきた。
ルフレさんが紙を手に取って書かれている内容を読む。
クロムも覗き込んで読むと二人の顔がみるみる赤くなっていった。
多分、シモンさんやリヒターのように恥ずかしい内容が書かれているんだろうな。
『読んだらそのまま真っ直ぐ向かえ〜!』
ギィ
…
シモンさんとリヒター、ウルフとメタナイトが出て行ったのとは違うドアが開く。
相変わらずドアの向こう側は真っ暗闇で何も見えない。
本当にあのドアの先には何があるんだろうか。
「お前達も無事に終わると良いな」
「僕達は先に行くけど、二人も気を付けてね」
クレイジーハンドの罰ゲームを先に受けることになるクロムとルフレさんから言葉をかけられる。
顔を赤くしたのは内容を読んだだけで特に何も言うことはなく、いつもの二人に戻っていた。
流石は幾多の戦いをくぐり抜けて来た二人だ。
「おう、お前等も頑張れよ」
「二人共、お幸せに
…
」
俺達も言葉をかけて二人を見送る。
バタン!
クロム、ルフレさんが暗闇へと消えるとドアが閉まった。
ヒラ
…
先程、ルフレさんが持っていた紙が落ちていた。
ルフレさんの手から離れてしまったのか、拾ってその紙の内容を読んでみた。
(確かにこれは、恥ずかしいな
…
)
俺も顔が熱くなるのが分かった。
『尻文字で『初体験のシチュエーションを書け。そんでもって服を脱いで身体を見せつけろ!お触りOK、舐めたりも揉んだっていいぜ!』と書かれていた。
「うっわ、最悪だな
…
」
俺が読んでいた所にファルコも覗き込んで来た。
既に俺とファルコ以外が命令された王様ゲームだが特に、王様ゲームを知らない高貴な人達には過激ともとれる内容のものだと思う。
彼等が知らないのを良いことに好き勝手にやらせているな
…
とも思う。
「こんなものっ!」
ファルコが俺から紙を取ると破いて捨ててしまった。
そして、クロムもルフレさんもいなくなり、とうとう俺とファルコだけになってしまった。
『最後は5と7
…
ファルコとフォックスか
…
』
リビングにはもう俺とファルコだけしかいない。
あとの6人はクレイジーハンドから出された恐ろしい命令を受ける為にリビングを出て行ったんだ。
そしていよいよ俺達にもその命令が下る時が来る。
モニターで監視しているのはクレイジーハンドだけで、リビングには俺とファルコの二人だけしかいないから、どんな恥ずかしい命令だとしてもこの3人以外には誰にも知られることはない。
誰も口外しなければの話だけどな。
『お前達には〜
…
』
ゴクッ
…
お互い唾を飲み込みその時を待つ。
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