ひろっぷ
2022-01-30 14:55:28
3594文字
Public 第五 ハス探
 

じゃしんとぼく⑤

ハス探走り書きログ。



【ほんとは】
※前ページ【上擦る】の続き

『我はあやつの歌声が好みでな。あの服を召すようにと催促しておるのだが、ここ最近は嫌に渋る。何か聞いてはいないか』
「俺に聞くって人選は間違っちゃいないが……そうまでしてか?」
『左様』
……だってさ、ノートン」
「!?いないって体で話しててって言っただろ!」
……
「あ、う、待って。ちが、いないフリしてたのは謝るから」
『それほどか』
「?」
「え?」
『避けるほど、あの服は抵抗があるのか』
………
「ノートン、思った事言わねぇとな。俺は退散するぞ」
………
……………
「嫌じゃない。嫌じゃないんだ」
『では何故か』
……ずかしい」
『む』
「恥ずかしい。あなたにずっと見られていると思うとそのなんだか普段と違って
『その様な事か』
「僕にとっては大変なんだよ。あの服を着ると確かに歌いたくなって自信も持てる。けどいつもの服に着直したら急に恥ずかしくなるんだ。だから余り薦めないで
『我が頷くと思っているのか』
「思わないけど」
『そうだ。だがそなたの行い次第では頻度を抑えてやろう』
「聞きたくないけど、何」
『役者の衣を召すがよい。我はあれも好みでな』
………本気で言ってるの。僕あれも好きじゃないんだけど」
『それはそなたの言い分よ。我は異なる』
「分かった、分かったから。……はぁ」