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冬灯夜
2023-05-19 20:51:22
1772文字
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ルミナリア
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ルミナリア短文まとめ
ルミナリア 1P未満の短文達(23/11/26現在8作)
CP色々、画像版は次ページ
1
2
棘
/ユゴリゼ
この剣を振り下ろす瞬間を待ち侘びている。
何もかもが間違いだった。
敬愛すべき人だと思ったことも。強さと指導に感謝したことも。憧憬さえ抱いたことも。
騙されたのだと悟った瞬間の頭が煮えるような、全身が震えるような、熱く冷たい激情。
もう二度と忘れない。いいや、忘れてやる。
入学してからこれまで彼女に抱いた、感情の全てを。
ほんの少しだけ胸を刺す、温かかった筈のこの棘も。
道の先
/リュシヴァネ
真っ直ぐな心根に憧憬を抱く。
途方に暮れた瞳に堪らなくなる。
惑うなら手を引きたい。けれど、超えるべきを超えた貴女に、己こそが手を引かれていると痛感せずにはいられない。
副官殿、とそう呼べる内に。敬愛する貴女の隣に立っても己を許せるように。
貴女が誇れる己で在りたいと、そっと秘めている。
抱く剣
/リュシヴァネ
歩幅の違いに時折、堪らなくなる。
視界の違いにいつも、叶わない憧憬を抱く。
剣として、副官として、彼の人の一助になれるなら十分だと思っていたのに、いつの間にかそれではいけないと思った。
騎士を志すのなら。
一歩を踏み出すのは怖い。判断を下すのに迷いが混じる。
それでも。
彼の人と共に並び立とうと欲するのなら。
青色の信頼
/エドリディ
そのペンダントを貸して、と言ったことはない。
最初はきっと貸してはくれないだろうと思ったから。エドの大切な人達の想いが籠った、大事な大事な宝物。
でも、今は、貸してくれるかもしれないと思うから。
……
信頼できる護衛が欲しい、と確かに考えていた筈なのに。
ねえ、どうか。そんなにあたしのこと、信じないで。
飴玉
/シャルリディ
お嬢様の料理こそが至高で最高で『おいしい』ものだ。それ以外のものは等しく有象無象。
「あげる」
だから、そう言って口に突っ込まれたこれも、他の何とも変わらない。
「何ですか」
「見てたから食べたいのかと思ったんだけど」
ただの砂糖の塊。お嬢様の手料理の刺激とは比べ物にならない。
「食べ終わったら検査の続き」
なのに笑うリディを見ながら転がすこの味は。
不思議と、舌に馴染む気がした。
丸い宝石
/双剣姉弟
翠玉だ、と思った。
雨降りの戦場の真っ只中で、不意に動きを止めた少年の瞳。つい先日、ヴァネッさんの瞳にそっくり、と見せられた石。
目の奥がじんじんとする。腹の底から喉に何かせり上がって、溺れそうなものだから、口を開いて。
「ヴァネッサさん!!」
背後から声が響くと同時、少年の瞳が大きく見開かれ
――
轟音と共に雷が落ちた。
撤退を、との声に身を翻す。けれど。
――
あの丸い、光を宿して揺れた翠玉が、脳裏に焼き付いて離れなかった。
薄鈍色の空
/ガスリゼ
雪雲のような瞳が好きだった。
幼い頃から、どうしてか俺を見つけてしまうその色。俺を映して僅かに和らぐ輪郭。
ずっとずっと、目に焼き付いている。
未だに故郷の空を嫌えないのは。異郷の曇り空を見上げてしまうのは。
あいつの瞳のせいなのだ。
『酔っぱらいの戯言』
/ファルアメ
「クロードくんは、やさしいねえ」
成人したからと酒を食らって見事に出来上がった酔いどれが譫言を吐く。
「だいすきだよ
……
」
にへりと笑ってアメリーの頭が沈んだ。寝息が聞こえる。
「
……
ケッ」
こいつは養護院のガキどもやユーゴ、狼将にだってこう言うのだ。だからこんなの、ただの
――
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