冬灯夜
2017-06-25 13:56:53
1262文字
Public TOV
 

ほのぼの三角

TOV レイ+エス+フレ
・いちさん(@gen_pacchi)の呟きから勝手に作成しました(土下座)

 魔物の攻撃は激しく、術士達はなかなか詠唱の隙を見出だせない。早速詠唱を中断されて舌打ちが聞こえる、と。

「危ないですレイヴン! 下がってください!」
 彼女は盾で牙を弾き、剣を構える。
「何言ってんの! 嬢ちゃん後衛でしょ!!」
 彼は弓で地を射ち、小刀で斬りつける。
「大丈夫です、レイヴンはわたしが守ります!」
 彼も彼女も、譲らない。

「お二人ともです! 下がっててください……!!」

 僕は、その目前に飛び込んだ。
 分かっている。レイヴンさんは勿論、エステリーゼ様も前衛として十分に対応できる。ただ、今は数が多く、可能なら術で一掃するのがいい。
 合理的判断であり、危険から遠ざけたいという過保護にはならない。はずだ。
 二方向から攻撃が来る。一つは受けたが、手近な魔物は斬り捨てた。
 いや、騎士である以上、仲間を守るのは当然であり特にこのお二人は――

「きゃー! フレンちゃんカッコイー!」
「王子様みたいです!」

 届いた声に思わず振り返れば、お二人が手を取り合って楽しそうにしている。目が合った。笑顔で手を振られた。
 ……案外余裕ですねお二人とも。

「いえ、騎士です……
「王子様で騎士様ですね!」
「フレンちゃんノリ悪ーい、ファンサービスに手くらい振り返してよー」

 一応言ってみた言葉は案の定、まともに取り合ってもらえなかった。というかファンサービスって何ですかお二人は僕のファンですか。むしろ僕が。いやそれはともかく。

「ウインドカッター!」
「バリアー!」

 きゃっきゃと笑いながらも周囲への対応はしてくれているようなので、僕も再び剣を振るう。
 そうだ、こうして守れればいい。
 涙でも諦めでもなく。笑い合う二人を。僕も共に笑える時間を。
 自然、力の籠る剣に、現金なものだと苦笑した。


◇◇◇



 左を倒したので正面へ。後ろから足音がする。
……
 踏み込んで正面と右を相手取る。やはり足音が。
…………

……あの」
「ん?」「?」
「何故、僕の後ろを」
「詠唱短縮」「(こくこく)」
「あ、はい、そうですね……そうなんですけど一応前衛後衛というものが」
「まーまーいいじゃない。だってさぁ」

「ファーストエイド!」
「愛してるぜぇ!」

……
「フレンが怪我したままだからです!」
「そういう嬢ちゃんも自分を後にするから、おっさんの愛も必要でしょ?」
……お二人ともですよ。
 エステリーゼ様、レイヴンさん。離れないでくださいね」
「はい!」
「あいよー」





「それはともかくとして、後程お二人ともお話がありますので」
「「!?」」
「よろしいですね(にっこり)」
「「……は、はーい……」」