しゅう as 猫田しゅうぞう
2020-07-05 18:16:27
817文字
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コンビニアイス

創作

帰り道、コンビニでアイスを買うのが好きだった。
アイスケースにみっちりつまった色んな種類のアイスをひとつひとつ目でなぞり、そのなかから二つだけを選ぶ。それは新商品だったり、ド定番だったり、理由はその時々で違ったけれど、選ぶのは楽しかった。良いことがあった日や、逆に落ち込んだ日はちょっとリッチなやつを買ってみたりして。その日は良いことのほうだった。
「スプーンつけてください、ふたつ」
いつも通りの帰り道だった。
カーテンの隙間から照明の明かりが漏れていないから、少し警戒した。でももしかしたら電気もつけずに寝落ちてるのかなとかそんな風に思って、ドアを開けた。鍵はかかっていたし、何にも思わなかった。
「ただいま」と、言ったかどうか思い出せない。靴を脱ぎながら言ったかもしれないけれど、玄関にはサンダル一足。空調の気配はなく、外と変わらない室温。照明はついていない。いや、暗い部屋を見る前から、直感的にわかってた。
君はいなかった。照明をつければ、はっきりとわかった。今朝まで散らかっていたはずの君の荷物だけが抜け落ちたみたいに部屋から消えていた。

内容はまるで覚えていないけど、テレビをつけて、ビニール袋の中でやわらかく溶けたアイスは一人で食べた。まだ液状化はしてなかった。アイスはおいしかった。余ったスプーンは使わないまま捨てた。

別に劇的なことは起きなかった。涙は出なかったし、アイスはふつうに美味しかったはずだけど、もうあの時なにを買ったのかだって思い出せない。だってアイスケースの中身は変わる。一年後だってそっくりおなじ中身にはならない。

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書くかわからんけどリクエストほしいとかふざけたこと言ってたら、フォロワーが「しゅうさんが好きなキャラがアイス食べる話」とお題をくれたので突発的に書きました 特に誰でもなくなってしまったし暗いがコンビニでアイスケース眺めるの楽しいよねという話でした おそまつさまでした