しゅう as 猫田しゅうぞう
2019-11-28 12:39:16
2554文字
Public 感想
 

フォールン・オーダーとても刺さったよ感想


フォールン・オーダー、とても刺さる物語だった。
苦い過去を持つ人たちが寄り添い手を取り合い立ち上がる物語。なんて希望のあるお話なんだろう
なにしろ起きたことは変えられないのだ。前に進むしかない。

ということでエンディングまでたどり着いたので書いたまとまりのない(……)感傷的な感想です。



遠のいていたフォースとの絆が深まるたびにカルの過去の記憶がじわじわと蘇る一方で、マスターを失った忌まわしい記憶がどのような後悔なのか、実際にビジョンをみるまで正直ピンと来ていなかった。
でも、そうか。「自分のせいでマスターが死んだ」というよりも彼の場合は「あの時の自分がもっと力をつけることができていたならマスターは死ななかった」という後悔なのだね。
忌まわしいその過去がフラッシュバックする演出、とてもつらかった
ブラッカでの、列車でうたた寝からのビジョンもそうだけど、同じ道が続き、一つの扉だけが勝手に開く。あの「ほかの道がない焦燥感」を思い出した。悪夢だと感じるあれ。
さっきまで普通に歩いていた聖堂をマスターのもとに走りながら、裏道をたどり、ライトセーバーを取り落としながら必死で逃げる。
ブラスターを撃ちかえすときのカルのやめてという悲鳴、とてもかなしかったな
オーダー発動前にクローン・トルーパーと雑談できて話したのも残酷だでもそういうことが起きたのだ。銀河じゅうでこれが起きたのだ。
それがいまさらよくわかって、つらくなった。

しかもビジョンのなかでマスターはカルを責める。おまえのせいだと責められて揺らがないほど強い心じゃないだろう。
だってパダワンだったのだ。まだ成長途中の彼は、今よりもっと幼かったのだ。
ナイトシスターのエリンもそうだけれど、彼らはまだ独り立ちできない雛だったはずなのに、大人にならなければならなかった。自分を守らなければならなかった。
エリンは自分だけでなく死んだ姉妹を、そしてブラザーズを、惑星を守らなくてはならなくて。それを奪った者を呪わなければならなかった。
だからこそ和解するときのエリンとカルのやりとり、とてもよかったですね。
カルがライトセーバーを渡してジェダイは平和の守護者だと言い切るのすごくすごくすごくよかったな。

そもそもなんですが、シアがトリラのライトセーバーでカルの騎士任命儀式をやるのには胸がいっぱいになったよね
シアは新しい師であり、友でありその彼女がいつかトリラにするはずだったこと。いつかカルがマスタータパルにやってもらうはずだったこと。
そして、いつかカルが誰かにするかもしれないこと。

だからこそホロクロンを手に入れた時に見たビジョンがまたきつかったな。
そうなんだよな。
ホロクロンを手に入れる、という目的ができたときから気になっていたその子たちの人生を変えてしまうということ。エリンに指摘されて揺らぎ、頑なにはならなかったカル。
カルに盲信がなく、不安を持っていたからあのビジョンを見たのかなと思った。
でもマスターケスティスって呼ばれるカル、観たいな。その呼び名に時々すこし困ったような躊躇うようなそぶりをするカル見える(幻覚)
それが閉ざされた未来なのか、まだこの先にある未来なのかはわからないけれど……(まあないかな、という気はしている。オーダーの再建を目指すわけじゃないだろうから。でももっと未熟なパダワンを育てる機会があったならマスターとして振る舞うのを迷わないんじゃないかと思うんだよな)

それにしても短い!
コンパクトといえばコンパクトでやりやすいんだけど、もっとカルたち四人のやりとりがみたい。彼らがこの先辿る日々が観たい
続編がほしい……


以下はアナキンの話です。
複数の師弟関係が描かれる今作、時代的にもベイダーが出てくるのは予想通りだと思うけど(黒い男の言及あったし)、恐ろしく描かれているなあというのに改めて感情が揺れて大変だった。
というかベイダーが現れてあっという間にとにかく勝ち目のない戦闘が発生するじゃないですか。
最初どうしたらいいのかさっぱりわからず切りつけても軽々と受けられてしまうし、フォースグリップされてから何をしたらいいのか、ほんとに理解できなかった……でも理解が遅かったおかげで何度も殺されてベイダーの捨て台詞が複数あることに気づいてしまったわけで
マスターの元へ行くがいい、みたいなの言ってたのが一番ヒャーて思いました。
フォースグリップを切り抜けても追いかけてくるから、カルの操作せずにぼーっとしてたら追いつかれるのに心底びっくりして「ぎゃっ」と声をあげちゃったよ。逃げ出す気持ちが完全にオーバーラップしましたね
だって勝てないんだもの。圧倒的なんだもの。

それにしても、駆けつけたシアと片手で切り結ぶ姿、やっぱりこれだよなあと見てて胸が痛くなった。義手だし人間の腕とは馬力違うから片手でなくていいのかなとなんかふいに思ったけどどうなんだ まあとにかくとても強いのがわかる描写だなあと改めて感じた。
でもそうしてこの人の圧倒的で誰も寄せ付けない様子に、(この作品は『ロード・オブ・シス』の頃の話だからこそ余計に)カルたちが手を取り合っているのと対比されていると感じてしまって悲しかったな。

というかこの人はどういう気持ちでシアとトリラの再会を、あの和解を観たんだろうな

トリラはマスターを呪っても、そのマスターに救われたパダワン。なにしろシアはちゃんと手を差し伸べてくれた。共に歩む道を示してくれた。ベイダーが現れなければ、きっとまた手を取り合うことができていた。
ベイダーには、アナキンには、まだない赦し解放
でもそもそもベイダーは「戻れない」の最たる例で、元マスターに救済を求めてない
トリラとは違う違うんだよなあ。

カルたちが選んだ明るい未来によかった〜〜〜とめそめそしつつ、ベイダー卿に対してかなり暗い気持ちになってしまった。
でもそりゃそうなんだよな
この先を知ってるそしてそれは変わらなくてこの頃のアナキンは、ベイダー卿はどうしたって救われない。わかっていても悲しいね。とても悲しかった。