たもヤロウ
2026-07-14 23:26:39
8338文字
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オルテリ二人旅 テリオン3章

リザードマンからガーレスへの強化の幅がデカすぎる。
いよいよ狂った人間にしか見せられなくなってきた。元々?それはそう
※直接的な描写じゃないけどそういう描写があります

⚔「さて・・・竜石は闇市だったな。何か情報はあったか?」
🍎「ああ、場所の情報までは掴んだんだが・・・さすがにリザードマンが相当暴れていただけあって、一朝一夕で再開することはなさそうだ。かといってあまり悠長にしているのもな・・・」
⚔「ふむ、開催場所や商人が通る路の整備が必要という事か?それならば大体二日か三日ほどと言ったところだ。ベイル隊長たちが最低限の交通の復興としてはそんなものだと話していた。動くならばその辺りからが良いだろう」
🍎「そうか。なら今は休んでおくべきか」
⚔「リザードマン達との闘いで疲弊しているのは間違いない。休んでおけるうちに休んでおけ。宿は取ってある」
🍎「助かる」






🍎(・・・・・・なに、が起きた?何故俺達は倒れ伏している?だれ・・・だ?おまえは・・・殺す気なのか?俺達を?・・・だめだ。俺はともかくオルベリクが殺されるのはダメだ!動け・・・動かなきゃ殺られる!くっ・・・・・・うぅ・・・っ)




🍎「・・・・・・はっ!?・・・夢か」
⚔「む、起きたのか。良い朝だな、テリオ・・・・・・?どうした?」
🍎「あ、ああ・・・夢見がちょっと良くなかった」
🍎(何だ・・・・・・猛烈に嫌な予感がする・・・。闇市に潜入して竜石を盗む、それだけのはずなんだが・・・おかしな夢を見たからだろうか)
⚔「あまり顔色が良くないぞ?闇市はもう少し先とはいえ、体調を崩すとまずいだろう。もう少し寝ているか?いや、夢見が悪かったのだったか。ならば精神的な問題か?俺にできることはあるか?」
🍎(夢の内容はなんだったか、朧気だが何か強大な敵に蹂躙されたような・・・・・・俺が、弱いから。こいつまで巻き込んで・・・これが漠然とした不安になっているのか?なら・・・)
🍎「・・・そうだな、少し不安がある。オルベリク、闇市開催までの間、稽古を頼めるか?」
⚔「もちろんだ。お前は十分強いとは思うが、備えあれば憂いなしとも言う。ならば町から離れない程度に砂漠の方へ出るとしよう」





⚔「ハァ・・・ハァ・・・こんなものか。俺にとってもなかなか良い鍛錬になった」
🍎「フゥ・・・フゥ・・・感謝するぜ、オルベリク。大分力が付いた・・・と思う」
⚔「なんだ、まだ不安か?精神状態は戦場にて生死に直結するぞ。思うままにやる方が良いのではないか?」
🍎「とはいえこれ以上やると肝心の闇市に万全で挑めないかもしれんからな。大丈夫だと思うしかない。まあ、俺の杞憂だろう・・・・・・」
⚔「だがそういった勘は侮れんからな。用心しておくとしよう」
🍎「よし・・・ならば明日からはまた闇市を探る。今日はもう休むぜ」
⚔(ふむ、もう焦燥しているといった様子はないな。これなら問題ないだろう。夢に精神が引っ張られたのだろうな。戦場の若い兵士たちにも時々起こっていた現象だ。そういうものは案外、時間や強烈な刺激があれば和らげることができる。悪い事を考えていると良くないことが起こるものだ。俺自身、エアハルトを探し始めてからはあれだけ見ていたほぼ悪夢を見なくなった。気がまぎれたのならば良かった)
⚔「ああ、そうしよう」



🍎「よし、闇市が再開したようだな。場所は町の南西の洞窟だ、行くぞ」
⚔「見る限り誰でも入れるようなものではないようだな」
🍎「あの仮面が通行証代わりってところか・・・客も貴族ばかりだな。さて、どうしたものか」
⚔「おまえなら仮面さえあれば成りすます程度、できるのではないか?俺は一応貴族の護衛などもやったことはある。演技は出来ないが付き人として扮する程度ならできるはずだ」
🍎「たしかにそれが一番手っ取り早いんだが・・・」



⚔「・・・・・・ガードが堅かったか」
🍎「こいつは参ったな。闇市に来るような連中だし、特に入場目前となりゃそりゃ盗られるわけにはいかんから直接盗るのは絶対とは言わんが、かなり無理がある。とりあえず酒場で改善金を払うしかねえな・・・」
⚔「盗賊とはハードな仕事なのだな・・・・・・」



🍎(ん・・・・・・?コイツの懐にあるやつ、闇市の出品リストのようだな。これさえあれば)
⚔「よし、金を払ったぞ。これならもう一度・・・・・・テリオン、その持っている紙はなんだ?」
🍎「出品リストだ、バーテンダーが持っていた。仮面なんかよりよほど盗りやすかったぜ。緑竜石・・・あった。これで持ってくる商人がわかる」
⚔「いつの間に・・・流石と言ったところか。意識が逸れている物資なら容易に盗めてしまうのだな。俺は気づかなかったぞ」
🍎「俺の腕も上がってきたからな。さすがに後生大事に抱えてるモンは難しいが。ともかく、闇市の入り口を張って目当ての商人が来たら頂くとしよう」



⚔(黒い帽子・・・あの男か?)
🍎(間違いないな。懐に入っているのも見える。スタッフがこいつから意識を逸らしたらすぐに・・・・・・!?)
⚔「まさか盗賊か!?いかん!」



🍎「な・・・・・・!?あいつら、洞窟の奥に・・・!」
⚔「商人は・・・死んでいるか。辺りのスタッフも大混乱しているな。どうする?テリオン」
🍎「あれは俺の獲物だ、盗られるわけにはいかない・・・!やつらを追うぞ!」
⚔「・・・くっ!洞窟の奥は魔物の巣窟か!しかもかなり厄介な」



🍎「こんな所で足を止めているわけにはいかないってのに・・・!先日の嫌な予感はこれのことか」
⚔「だが、奪って行った三人組の力量は大したことは無さそうだった。追い付ければ取り返す程度造作もないだろう」
🍎「あいつらだけならそうだが、こういうご同業は結構集団でつるんでいることが多いからな。油断はできない」
⚔「なるほど、盗賊団の下っ端というわけだな?ならば猶更合流される前に叩くしかあるまい!・・・いたぞ!」
🍎「しまった、頭が来ちまう・・・・・・っ!?え・・・っ!?」



🍎(ダリ・・・ウス・・・やっぱり、お前は俺を殺したかったのか。俺を・・・今も疎んでいるのか。当然だ。エアハルトはあくまで故郷の仇、更にそれを悔やんでいた・・・オルベリクと諍いを起こす必要もない。あいつらみたいに、ダリウスだって本当は俺を切り捨てて、後悔して、元の兄弟に戻れるんじゃないかなんて幻想は・・・期待なんか、抱いてなかった、はず、なのに・・・)
⚔「テリオン!呆けるな!下っ端だから大したことはないとはいえ、突っ立っているだけならば死んでしまうぞ!」
🍎「・・・・・・・・・・・・」
⚔「テリオン!!!」



🍎「あ・・・・・・わる・・・い。助かった」
⚔(なんという酷い顔をしているのだ・・・あの男と知り合いだったようだが。もしや・・・)
⚔「全く、時々危なっかしくなるな、お前は。・・・あのダリウスとかいう男か。やつは何者だ?」
🍎「話す必要があるのか?」
⚔「お前の様子を見ていれば、な。・・・だが、無理に話すような馴れ合う仲でもない」
🍎「だったらさっさと――
⚔「だが、何か言う必要があるなら話せ・・・それは助け合いというものだ」



⚔「お前が一人で抱え込む必要は無い。俺ができることならなんでも力になろう。それにお前に頼られると気分が良いのでな」
🍎「ちっ・・・・・・助け合い、か。なら、あんたに存分に頼らせてもらうし、その借りは返す」
⚔「ああ。・・・待て、あそこにいるな。戦闘は避けられんだろう。戦略を練るぞ」
🍎「手練れの盗賊は火の魔法を使う。さらにあいつら、精度も高そうだ・・・今までのように回避重視でも避けるのは至難の業だぞ」
⚔「ならば身軽さよりもいっそ重防具で固める方がいいか」
🍎「なら俺はいつも通り回復で薬師・・・」
🍎(なんだ・・・また、悪寒がする。そうだ、あのときの夢・・・薬師と盗賊、いつもの戦法で殺され・・・いや、所詮夢は夢。だがこの勘は侮ってはいけない・・・!)
⚔「身軽、か・・・ならば俺の付け焼刃の盗賊で戦っても良くない気がするな。あちらの精度が高いならばこちらも精度を・・・狩人がいいか」
🍎「俺は神官でやる・・・俺の勘だが、こちらの方が良い気がする」
⚔「珍しいな?だが、特に異論はない」



🍎「ヴィクターホロウに火炎のアミュレットを持っていた商人はいたが俺の練度では盗めなかった。火で妥協するしかない。俺は回復力を高めるために物防属防バランス重視だ」
⚔「俺は挑発で引き付けるために物理防御で固めておいた。避けられないがお前に攻撃が飛ぶよりはマシだろう」
🍎「よし、逃げられる前に仕掛ける・・・!」
⚔「待て、テリオン!まだ準備は・・・!くっ!やはりいつもより冷静さを失っているな・・・」



🍎「そこをどけ――
🍎(ダリウス、やっぱり俺を本気で殺す気なんだな。なんで、どうして、俺達はオルベリク達みたいになれないんだ!?なん・・・で・・・・・・なんでこんなに辛いんだ。期待なんてしてないってあれだけ言い聞かせて・・・言い聞かせて?そっか・・・心の片隅では結局期待してたのかもしれない。あいつの言う通り心の弱いやつなんだ、俺は・・・・・・なにも言い返せなかった)
⚔「ガーレスに取り巻き二人か、ここはヴィクターホロウの時のように取り巻きから減らしていくぞ。いいか?テリオン?テリオン!集中しろ!」
🍎「っ!あ、ああ!だがまずは大回復魔法でHP総量を上げ、コウモリでガーレスの攻撃力を削ぐ!」
🍎(そうだ、いらんことを考えている場合ではない。まずは目の前のこいつをどうにかしなけりゃならない)
⚔(・・・落ち着いたか。だが、戦意で誤魔化してはいるが精神状態は芳しくない)
⚔「盗賊二人は短剣と槍が弱点のようだな。攻撃は強いが搦め手は無い。落ち着いて対処すれば問題は無いだろう・・・十文字切り!」
🍎「よし、あとはガーレスだけだが・・・くそっ・・・速い・・・!うぐ・・・ッ!」
⚔「テリオン!!」
⚔(こいつは強い・・・!出し惜しみはできんな)



🍎「う・・・使ったのか、貴重な特大を・・・」
⚔「お前の言う通り炎魔法を使って来たり、今までさんざんこちらが使ってきたSPを奪う技が非常に厄介だ。出し惜しみをしている余裕は無い。特大ならばしばらくは持つだろう。しっかりするんだ、テリオン」
🍎「ヤツは短剣が弱点というわけでもないし、マジックスティールダガーでどうにかしている余裕は無さそうだな・・・ここは買い込んでいたプラムやブドウも必要ってことだな」
⚔「よし、今は多少冷静なようだな。一度ブレイクはしたが弱点を塞いできたのが厄介だ。精霊石も少しはあるが今はおまえの杖が頼りだ」
🍎「・・・冷静じゃなかったか、俺は。・・・よし、俺は今回も完全にサポートに回る。大回復魔法は消費が激しいがあんたが挑発すれば俺のSPは無事だ・・・あんたのSPはブレイク直前に回復する。フクロウは正直掛ける余裕が全くない。運よく入っていれば幸運程度に思っていてくれ」
⚔「承知した。ならば叩けるときに叩いてしまうとしよう」
🍎「しかし回避率が上がっているとあまり当てられる保証が無いな。杖は命中補正はないから・・・こういう時こそこれだ。タイミングも絶好だ!やれ!オルベリク」
⚔「ああ!任せておけ!」



🍎「万全の状態で叩き込めればここまでの威力が出るか。凄まじいな、あんたは」
⚔「だが、これは本当に上手く行っただけのことだ。やはり攻撃でリソースを削ってくるのが非常に厄介だな」
🍎「ちっ・・・あいつまた弱点を変えやがったな?面倒だ・・・・・・!」
⚔「だが、今度は剣が剝き出しだ。むしろ俺たちにとっては好都合!」



🍎「今回はフクロウを入れる余裕が無かった・・・!」
⚔「だが、俺の攻撃力上昇効果は残っている。十分だ!」
🍎「相手ももう満身創痍と言ったところか?だが、油断はできん・・・しっかり回復はしておこう」
⚔「挑発も入れ直すべきか・・・?」
🍎「いや・・・今度は斧が弱点だ!これじゃ俺では削れん。ここはアンタに任せる」
⚔「力押しでなんとかなるか?いや、まずいな。さっさと崩してしまわねばこのままだとアイテムを盗まれる!」
🍎「あと、少しなのに・・・!」
⚔「ここは俺が割った後におまえがトドメを刺せ。あの残りの体力ならいけるはずだ」
🍎「ああ、・・・・・・任せておけ」
⚔(覇気がない・・・テリオン・・・やはりお前は今、非常に危ういことになっているな。だが、おまえならばやれるだろう)



⚔「信じるぞ!」
🍎「ハァッ!!」



⚔「やった・・・か・・・!」
🍎「はぁ・・・はぁ・・・っ!」
⚔「しかし頭領は逃がしてしまったか・・・今から追いかけるのは無理があるだろう。テリオン、一度・・・テリオン?」
🍎「ハァ・・・ハァ・・・ハッ・・・フゥ・・・・・・フーッ!」
⚔「テリオン!落ち着け!息を止めろ!」
⚔(く・・・!恐れていたことが・・・!戦闘中はまだかろうじて冷静さを残していたというのにこれでは・・・)
🍎「うっ・・・ふぅ・・・はぁ・・・オルベリク・・・俺とあんたは、なんでこんなに違うんだ・・・なんで・・・俺はあいつと一緒に・・・」
🍎(わかっている。こんなの八つ当たりで、オルベリクにいう事じゃない。でも、溢れて止まらない・・・自分で止められない・・・・・・クソ・・・)
⚔「テリオン、もう緑竜石を追うことは不可能だ。一度、宿に戻ろう」
🍎「・・・ああ。ダリウス、待っていろ・・・緑竜石は必ず取り戻す」




⚔「宿に着いたぞ。先ほどの戦闘で負った傷もあるし、今のお前の精神状態では報告もままならんだろう。連泊にしておいたから、しばらくここで身体と心を休めて行くといい」
🍎「・・・・・・オルベリク」
⚔「どうした?」
🍎「あんた、俺にできることならなんでも頼れって言ったよな」
⚔「ああ・・・」
🍎「・・・・・・俺を抱け」
⚔「何だと?」
🍎「俺を、めちゃくちゃになるぐらい乱暴に、蹂躙するように!殺すように!手加減無しで抱けと言っている!」
⚔「何てバカなことを言い出すのだ!?そんなことは・・・っ!」
⚔(いや・・・待て、俺は、俺はこの顔を見たことがある。戦争をしていたころに心に深い傷を負って絶望していた若い兵士たちと同じ顔だ。あの頃、精神的なケアをしてやれなかったやつや生半可な慰めを受けた者はどうなった?みな、壊れた・・・心を壊して、そのまま・・・)
🍎「ああそうだよな!マトモな人間はそういうだろうよ!だが・・・だが、俺には心の消し方なんてこれしかわからなかった!あんたたちと俺とダリウス!勝手に比較して意味も無く絶対ありえないって分かっていたはずなのに都合のいい事ばかり浮かんで!嫉妬して!!期待して、絶望して・・・だから、信じるなんて嫌なんだ。いまは何も考えたくない・・・考えられなくなりたい・・・頼む。逃げなのはわかっている!俺が弱いことも!!」
🍎(ああ、ぐちゃぐちゃだ、こんな事言っちゃいけないだろうテリオン。でもいやなんだ、ばかになりたい。こんなに苦しいならやっぱり信じることなんて・・・)
⚔「おまえ・・・・・・」
🍎「・・・・・・ちがう、ちがう・・・!あんたはそんなことをさせられる人間じゃない。俺たちのような這いずり回っているドブネズミとは違うんだ・・・わる、かった」
⚔「・・・わかった、テリオン。お前がそういうのならば俺も覚悟を決めた。だが、勘違いするな。お前に強要されて仕方なくするのではない。これは俺の意志でやることだ。生憎、俺は男を抱いたことはないからな。文句は言うんじゃないぞ」
🍎「・・・ああ。・・・んっ、ふ・・・ぅんん・・・」
🍎(あんたは、優しすぎる・・・俺なんかにはもったいないぐらいにな)








🍎「・・・ここは」
⚔「起きたか。身体は大丈夫か?」
🍎(ちゃんと小綺麗にされているし、そこまで辛くも無い・・・打撲痕や首を絞められたとかも無い。普通だ・・・いや、むしろこんなに優しかったのは初めてかもしれん)
🍎「酷くしろって言ったのに随分甘いんじゃないか?・・・・・・悪かった。そういう趣味は無いって言ってたあんたを、あんな俺の我儘でこんな汚いろくでなしに付き合わせちまって」
⚔「ふ・・・俺が頼れと言ったからお前は俺に頼っただけだろう?そして俺は応えただけだ。何もおかしいことはないさ。謝られるよりは感謝を言われた方が嬉しいものだな」
🍎「そういうものか・・・なら、ありがとうよ、オルベリク」
⚔「うむ、昨夜の見ていられんほど酷い顔からは随分マシな顔になったな。荒療治だったが功を為したようで何よりだ。それに、俺も案外悪くは無かったぞ」
🍎「・・・そういう趣味に目覚めたのか?」
⚔「ははは!軽口が叩けるほどになったようで何よりだ」
🍎(確かに昨日よりは幾分か心が軽い。ダリウスに裏切られた事実は消えないのに何故?・・・ああ、そうか。こいつは応えてくれたんだ。俺の無理難題を伴った信頼に・・・正直、信じるのはまだ怖い。だけど・・・間違いなく頼れる大人だ。俺には頼れる大人がついているんだ・・・)
🍎「オルベリク、俺はまだ酷い顔をしているか?」
⚔「そうだな・・・正直、心の傷が痛むのだろうということはわかる。それでも昨日よりは遥かにマシだぞ?これならば街に出ても報告に行ってもおかしな目で見られることはないだろう」
🍎「昨日はそんなにヤバかったか・・・自分では何となくしかわからんもんだ。なら、一度レイヴァース家に報告に行く。付き合ってくれるか?」
⚔「無論だ。だが、出発は明日のほうがいいかもしれんな」
🍎「・・・・・・そう、だな」




⚔「戻ったか、次の行き先は決まったのか?」
🍎「どうやらダリウスはノースリーチを牛耳っているらしい。緑竜石だけでなく黄竜石も既にやつの元にあるそうだ。探す手間が省けて好都合ともいえる」
⚔「ならばすぐにノースリーチへ向かうのか?以前一度行ったが、その時は盗賊団らしき者が表立って行動はしていなかったな」
🍎「あれは竜石探しでダリウスが留守だったんだろうな。で、だ。俺はあいつに出会っちまったからすぐに行っても厳重に警戒されている可能性が高い。まずはヒースコートが情報収集に向かっている。だから俺はもう少し期間を設けてから行くつもりだ」
⚔「なるほどな。その間はどうする?」
🍎「あんた、確かヴェルナーとやらを倒しにリバーフォードへ行くって言ってたよな」
⚔「まさか俺の因縁を先に済ませるつもりか?あちらの件はおまえが無理に付き合う必要は無いのだぞ」
🍎「何を今さら。そっちの旅に付き合うと言ったのは俺だぞ?それに俺も全くの無関係じゃない。‥・少し昔話をする。長くなるが、聞いてくれるか?」
⚔「そうだな、今日はまだ動けないし、時間はたっぷりある。遠慮なく話したいことを話せ」
🍎「俺とダリウスが出会ったのは、リバーランドだった――――




🍎「——そして俺は独りになった。あいつとそこそこの幼少期を過ごしたリバーフォードは俺にとっても縁深い地なのさ」
⚔「なんとなくそうだとは思っていたが、随分過酷な境遇で生き延びてきたのだな。まったく、お前はもう少し人や世間に怒りや恨みを抱いてもいいのではないか?」
🍎「性に合わなかったんでね」
⚔「だからといって全て呑み込んでため込むといつか壊れてしまうぞ。昨日の八つ当たりのように時々でも発散した方がいい」
🍎「人生経験豊富なあんたの言うことだ。肝に銘じとくぜ、旦那」
⚔「そういうことならば俺と共にリバーフォードへ向かおう。ただ、懸念点がある」
🍎「・・・もっと強くならねば話にならない、だろ?俺の精神的コンディションが悪かったとはいえ、ただの盗賊であるガーレス相手にあのざまだ。一つの町の領主・・・それも傭兵団の団長なんてやってたやつ相手では今のままでは無謀にもほどがある」
⚔「その通りだ。エアハルトからの忠告もある・・・しばらく、修行がてら大陸を周ろうと思う」
🍎「俺もダリウスとの決戦に備えておきたいからな。ダリウスが盗賊団の頭ということは盗賊団まるまる相手にするってことだ。また修行の旅に出ることに異論はないぜ」
⚔「ふ・・・お前ならそういうと思っていた。ならば明日の朝にさっそく出発する」
🍎「ああ。頼りにしてるぜ、旦那」
⚔「お前にもな」