鯖男
2015-12-12 22:04:45
576文字
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アナ雪パロの弓士

ツイッターで垂れ流していたものを繋げてみました。

俺たち兄弟はいつも一緒だった。アーチャーが俺の手を握って、俺がアーチャーの手を握り返して。とても暖かく、安心できるぬくもりに「この人さえいればいい」とさえ思ったものだ。
その時までは。
あれは誰が悪かったのだろう。人が集まるところにわがままを行って連れ出した俺?
『秘密』を教えなかったアーチャー?アーチャーの『秘密』をひた隠しにしてきた周りの大人?分かりきっている。奇跡のようなバランスで建っていた平穏という名の塔は俺の軽率な行動により崩れ去ってしまったのだ。
「アー、チャー?」
彼の腕から草木のように芽吹くのは剣だった。
血はこぼれ落ちず、皮膚を貫く剣製に周囲の人間は声を失う。
当のアーチャーは夢が終わったようなやっと楽になったようなすべてが抜け落ちた顔をしていた。
ああ、これがアーチャーの『秘密』だったのか。
ぱきり、と剣の一つが折れ、地面へ落ちる。すると粉砕され、風に乗って消えた。
「は、」
アーチャーは笑う。嗤う。自身を嗤う。
さよならだ。士郎」
「アーチャー!」
俺の手はアーチャーには届かない。寸でのところでアーチャーの腕から無数の剣が乱れ咲き、俺の指を弾いたからだ。指先が切られ、血が地面を染める。
剣は剣を呼び、更にまた剣を呼ぶ。
辺りは剣の筵となり、誰一人入ることはできない。全てを拒絶する要塞と化していた。