アカ
2026-07-12 15:06:41
3382文字
Public ヴァンアニ
 

素敵なサプライズ

アニエス誕生日おめでとう!ってことでアニエス誕生祭に書いたアニエスの誕生日の話です。ヴァンアニ要素強め。

ーなんか距離を置かれている気がする。
アニエスはアークライド解決事務所に向かい
ながら考えていた。最近アークライド解決事務
所のみんなが何か変だ。自分が事務所の整理を
しようとしたら慌てて止められ、あるときは
「疲れているでしょ?マッサージしてあげる!」
なんて言われた。理由を聞いてもみんな口を揃えて
「何でもない」と答える。アニエスは何だか
それがー。そう考えていたら、いつの間に
事務所についていたようだ。事務所に向かおうと
したら後ろからヴァンに声をかけられた。
「よ、アニエス。今来たのか?」
「はい、まだ確か残っていた書類があったので
お手伝いしようと思いまして。」
ヴァンは割と書類の管理は杜撰なため、まだ
残っていた書類を片付けようとアニエスは
考えていた。リゼットさんだけに任せて
ばっかりにはいかないし。
「それなんだがよかったら俺とデートして
くれないか?」
「え?」
アニエスは固まってしまった。ヴァンが
言ったことを咀嚼するのに時間がかかって
しまったから。
「あ!わかりました!買い物に付き合って
ってことですよね!」
でなければ、ヴァンがこんなことを
言うはずがない。
「いや、普通にデートしたいだけなんだが。」
え?えぇぇ〜!?」
ビックリしたアニエスは大声で叫んでしまい、
周りを歩いていた住人がビックリして振り返って
きた。恥ずかしくなったアニエスは下を向いて
恥ずかしがっているとヴァンは声を出して笑って
いた。
「もぅ!ヴァンさん!やっぱりからかっていた
んですね!?」
「いや、からかってねーよ。」
そういうヴァンの顔は真剣であり、アニエスは
ドキッとしてしまい、黙ってしまった。
「ま、こんなところで立ち話よりは色々な場所で
話し方が有意義だろ。乗れよ。」
ヴァンにそう言われてアニエスは導力車の
助手席に座った。アニエスは座った際にいつもの
乗り心地と少し違っているような気がした。
「最近車のメンテナンスをしてな。昨日無事に
終わった。」
そういえば、最近ヴァンは車の前で真剣な顔を
していじっており、ヴァンに尋ねても「秘密だ。」なんて意地悪な顔をして返されたことをアニエスは思い出した。
「最近いじっていたのって、これが理由だった
ですね。」
なら、自分に少し話してくれてもよかったのに。そう思ってアニエスは拗ねた顔をして
しまい、横にヴァンがいたのを思い出し
慌ててすました顔をした。そんなアニエスを
ヴァンは笑っていた。アニエスはそんはヴァンを
ズルいと思った。どんなことがあっても
ヴァンが笑っていると大半のことは許して
しまうのだ。だからアニエスはヴァンの笑って
いる顔を見て拗ねていたけど、ヴァンを許すことにした。
「ま、メンテナンスしてからは誰も乗せてない。
一番はアニエスって決めていたからな。」
「そ、そうなんですか。」
アニエスは気が付くと顔が赤くなっており、
恥ずかしかったので顔を逸らしながら
ヴァンに聞いた。
「それでデートって言っていましたけど
どこに連れて行ってくれるんですか?」
「それは内緒だ。」
そう言って笑うヴァンはイタズラ子みたいな
顔をしており、アニエスは仕方ない人だと
思い、苦笑いした。

導力車を飛ばし、ヴァンが運転している最中
アニエスは考えていた。ヴァンがここまで
してくれる理由を。いや、ヴァンだけじゃない。
アークライド解決事務所のみんなもだ。
サボりがちなアーロンもこの前は買い物に
付き合ってくれたし、フェリはいつもより
張り切っている気がする。けど、それを
してくれる理由が分からず、アニエスは
頭を悩ませていた。
「どうかしたか?」
「い、いえ
ヴァンはみんなの調子が変なら気が付くだろうし、それを直接聞くのは何だか勇気がいるので
アニエスは別の話題を振ることにした。
「何か前よりスピードが出ていて、なんか
乗り心地がいいなって思いまして。」
「だろ!?いや〜メンテナンスした甲斐は
あったな。よし、アニエス。どこを
メンテナンスしてやるか教えてやる。」
アニエスはヴァンの少しウザい車トークを
聞くことになったが、ヴァンが楽しそうに
話しているので、アニエスまで楽しい気分に
なっていた。そんなことをしている際に
タイル地区に付いており、車を停めて町を歩く
ことにした。
「それでまずはどこに連れて行ってくれる
んですか?」
「まずはシネマ・エスプリに向かうぞ。」
そういってヴァンは映画のチケットを渡して
くれた。
「あ、この映画ってニナさん主演の話題の映画
ですよね!チケットが中々取れないって聞いて
いたんですけど、取れたんですね!」
アニエスは気になっていた映画だったので、
観れることが嬉しかった。
「ま、ニナが渡してくれてな。お世話に
なっているからってことでモンマルトと事務所
全員分送ってくれてな。」
「私たちだけで観て大丈夫でしょうか?
みんなに悪いような。」
「ま、デートの特権ってことだな。それに
カップル限定のスイーツが販売されている
らしい。」
「そっちが本音なような
アニエスは苦笑いしながら、ヴァンと
映画館に入り、席に座った。映画の内容は
距離があった家族と様々なことを経験して
家族とまた一つになるといった話だった。
アニエスは主人公の気持ちが痛いほどわかり
気が付いたら夢中になって見ていた。

すごかったですね、ニナさんの演技。」
「前より更に磨きがかかっていたな。
ジュディス奴、「ニナに負けないように
もっと精進しないと!」なんて言っていたが
納得の演技だったな。」
ジュディスの話題が出た際に気になったことが
あったので、ヴァンに聞くことにした。
「あの最近ジュディスさん、何か
ありましたか?」
「ん?何でそう思うんだ?」
「そのなんか態度がぎごちない気がして
そう言ったら、ヴァンは頭を痛めているような
ポーズをしていた。
「アイツ、女優なんだからもう少し
上手くやれよ。」
「え?」
「いや、何でもねぇ。なんか変な物でも
食べたんじゃないか?」
ヴァンは無理矢理話を切上げて歩いたので
アニエスはヴァンの後を慌てて付いて行った。

その後もヴァンのデートのプランに付き合い、
楽しかったのだが、事務所のメンバーの
話になると露骨に話をヴァンは逸らしていた。
アニエスはそれが何だか気持ち悪く、そんな
思いを抱えたまま、モンマルト前に付いた。
車から降り、モンマルトに入ろうとしたヴァンに
アニエスは勇気を振り絞って声をかけた。
ヴァンさん。」
「なんだ?」
私、みなさんに何かしましたか?」
「何でそう思うんだ?」
「だってだって。」
みんな自分に何かを隠している。
それが自分だけ除け者にされている気が
してー。
寂しいです。」
みんな、もういいぞ。」
そうヴァンが言うとモンマルトの扉が開き、
クラッカーが鳴り響いた。
「え?」
モンマルトの内装は風船などで飾られとおり、
『ハッピーバースデー』と書いてあった。
戸惑っているアニエスをフェリは引っ張って
くれた。
「主役はやっぱり真ん中にいないと!!」
そう言って引っ張っられた先にあったのは
大きなケーキであり、チョコプレートには
アニエスを祝う言葉が書いてあった。
固まって何も言わないアニエスを気まずく
思ったヴァンは謝罪してきた。
「悪かった。別に除け者にしようとかそんな
つもりはなかったんだ。アニエスにはいつも
世話になっているから、少しでもアニエスの
負担を減らそって話になってな。」
。」
「あーその、なんだ。みんな、お前に
感謝しているってことだよ。俺も含めてな。」
アニエスは黙った後に振り返って涙を流して
いた。
「もう!こんなのズルすぎます!でも、
ありがとうございます。私、幸せものですね。
こんに祝って貰って。」
アニエスはそう言って笑った。
「よし、湿っぽい話はおしまいだ。
みんな、グラスは持ったか?」
そういってグラスをみんなは掲げ、
『アニエス、誕生日おめでとう!』そう
言い、アニエスは最高に楽しい誕生日を
過ごしたのであった。