yoAi_mochii
5611文字
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【召覚・召カム】深夜篇/その四(完)

ガッツリ3人です

カムクラから下された評価に、召使の胸の奥は、純粋なまでの悦びで満たされた。
満面の笑みを浮かべ、うっとりとその瞳を細める。
「あはは……カムクラクンにそう言っていただけるなんて、本当に嬉しいな」
「そういう無駄な反応はここまでにしてください。このまま早く続けないと、ハジメがあなたを吹き飛ばす未来は確定します」
警告というより、計算結果を読み上げただけのような口調。けれど召使にとっては、それがほとんど祝福の言葉に聞こえた。
カムクラからお墨付きを得た下僕として。
そして何より、目の前の極上の獲物を独占する特権を与えられた男として。

「ボクも、カムクラクンに失望されたくないからね。いつでも一所懸命だよ」
召使は歓喜を噛み殺すように低く喉を鳴らし、自身をぎゅうぎゅうときつく締め付ける、日向の熱い内側の感触に身震いした。
しかし、それ以上に。いま自らの質量を受け止めている日向の身体から伝わる、未だ収まりきらない強烈な熱量と飢えが、彼を次の動きへと誘っていた。
「では……仰せのままに」
召使は嬉々として息を呑み、日向の反応を確かめるように、ゆっくりと身を引いた。

「うおっ……!?」
一気に最奥まで突き刺すような、容赦のない突き込みが始まった。
「ちょ、俺はまだいいって言ってないっ、うっ……こ、狛枝……っ!」
激しい衝撃に日向の喉から掠れた叫びが漏れ、あまりの強烈さに、思わず召使の本名を呼び出してしまう。
召使は日向の引き締まった腰を両手でしっかりと掴み、逃がさないようシーツへと固定する。そのまま一定のリズムで自らの腰を打ちつけ、奥へ、さらに奥へと深く押し込んでいった。

熱く張り詰めた質量が、日向の狭い内側を抉るように進み、何度も何度も、一番敏感な場所を強烈に突き上げる。
絶頂直後で極限まで敏感になっていた粘膜が、召使の模様にきつく締め付きながら、グチュグチュと淫らで湿った水音を立て続ける。
「はっ……あ、あっ……! 待て、狛枝、ちょっと……っ!」
日向が震える声で抗議するが、その言葉はすぐに甘い喘ぎへと変わっていく。
「いいね、日向クン。もっとボクの名を呼んでよ」
召使——狛枝は甘く、恍惚とした笑みを浮かべながら、腰の動きを一切緩めない。
むしろ腰を斜めに打ち込む角度を変え、日向の弱い最奥を、これでもかと執拗に責め立てていく。
「日向クン……すごい、キミの中が熱くて、ボクをぎゅうぎゅうに締め付けてる……踏み台として、最高の仕上げだね!」
「な……っ」 

容赦のない衝撃に掻き回され、脳を快感に白く染められかけながらも、日向の赤く目に、強烈な怒りに鋭い光が少し戻った。
彼自身のプライドが、親愛の片割れに都合よく扱われたまま、下僕の動きに大人しく鳴らされているようなタマではない。

「な、何が、踏み台だよ……っ!!! イズル、お前、俺をハメやがったな!?」
「さあ。僕には心当たりがありません」
日向の下半身から続く狂乱を涼しい顔で受け止めながら、カムクラは近い距離でその様子を見下ろした。どこか無機質で、それでいて冷ややかに愉しげな声が、熱を孕んだ空間に落ちる。
「元々はそのための準備ではありませんか?」
「それは――。ぐ、ぐぐ……違う、違わないけど……っ!!!」

確かに絶頂の余韻によって、一時的に体力を削られているはずだった。 だが、日向は残されたすべての力と執念を四肢に込め、その「隙」すら完全に偽装してみせた。カムクラがほんの僅かに油断した一瞬を捉え、電光石火の手つきでその手首をがしりと掴み取る。
「あっ」
カムクラが驚きに目を見開くより早く、日向は強引にその身体をベッドへと引きずり倒した。
腰を掴まれ、大した動きを取れそうにない体勢であるにも関わらず、日向は驚異的な執念でカムクラの身体を覆うように後ろから力強く抱きすくめる。
白いシーツの上、そして日向の顔面に、カムクラの長い黒髪が乱れて広がった。
そのままカムクラの片足の太ももをぐっと我が物顔で押し上げ、その秘所を強制的に剥き出しにさせる。

……!」
「俺をハメた罰だ……。イズル、お前も道連れにしてやるよ」
そう告げる日向の瞳には、怒りと欲情と、勝ち気な荒々しさがぎらぎらと燃えていた。
今度は自分が、カムクラの余裕を剥ぎ取る番だ。
――そっちの番が来るまで、これで我慢してろ」

日向は不敵な笑みを浮かべ、剥き出しにさせたカムクラの緊縮へと自らの指を迷いなく突き立てた。一本、二本。何度も触れ、互いの身体を知り尽くしている日向にとって、そこへさらに三本目を滑り込ませるのも容易いことだった。

「イズル……お前のお尻俺の指が好きすぎて、離してくれないじゃねぇか。ほんとに分かりやすくて可愛い……ちょっと放っておいただけでも寂しかったろ? 俺の指で慰めてあげるよ」

低く囁きながら、容赦のない速度でナカを割り広げられ、綺麗な顔が不意の熱量に驚きの表情で歪む。その明らかな動揺を、日向は見逃さなかった。
さらに自分の支配権を誇示するように、自身を貫き続けている男へ、肩越しに鋭い声を飛ばす。

「おい狛枝、お前も手伝え!」
「ふふ……喜んで……っ」

それまで少々テンポを抑えて二人の様子を伺っていた狛枝は、その呼び出しに興奮で瞳をぎらつかせ、嬉々として日向の命令に従った。
日向が強引に押し開けたわずかな隙間へと、自らの細長い指を潜り込ませる。結果として、狭い体内には異なる人の指が同時に蠢くという異常事態に陥る。

二人がそれぞれの嗜好と欲求のままに、甬道を内側から押し広げ、前立腺と思われる触り心地の良い一点をほぐしていく。
「ここだ、狛枝……イズルはここが一番敏感だけど……実はこっちも好きなんだよ。だから焦るな、追い詰めるフリを見せつつ、こうして不意を打つんだ」
日向の低く愉しげなレクチャーの通り、召使は長い指を器用に蠢かせた。言われた通りの角度でカムクラの最も敏感な一点を容赦なくかき混ぜ、抉るようにして極上の快感を競り上げていく。

「あは……!さすが日向クンだね。カムクラクンの綻びを、そんなに正確に把握しているなんて。じゃあ、早速試させてもらうよ……っ」
計算上とは違う異物の質量による感覚、そして耳元に吹き付けられる日向の熱い息に、カムクラの赤い瞳は徐々に潤んでいく。理性を奪われたような甘い呼気がその唇から溢れ出た。
「は……っ、あ、ハジメ……その指が……っ、あ……
予測の埒外にある快感に晒され、カムクラの身体が小さくのけぞる。
「ふふ、日向クン……すごいよ、カムクラクンのこんな顔、初めて見たかもしれないね……っ」

狛枝は興奮を押し隠すことなく息を荒く乱れさせながら、日向の引き締まった上半身をさらに引き寄せ、自らの胸へと密着させた。 腰をねっとりと回しながら、日向が声を上げる絶妙な角度へと変化させて強度を増す。
ズチュ。グズ。重たい気配と乱れた呼吸が濃密なホワイトノイズとなって、深夜の寝室に広がっていた静けさをすっかり塗り潰していた。

「ハジメの息と重なってるみたいで……すごく、気分がいいです」
「くっ……あ、ああっ……! そこ、深すぎ……、ひゃあぁっ!」
「は……カミサマ二人を同時に犯してるみたいで、頭かおかしくなりそうだ……
三人の身体は獣のように複雑に絡み合い、互いの境界線を溶かし合っていく。どこまでが自分で、どこからが相手なのか濃密で息苦しい空間だった。

日向の声からついに強がりが消え去り、完全に快感で甘く蕩けきった悲鳴へと変わる。
絶頂を迎えたばかりの極限まで敏感になった胎内を、召使の猛り狂った質量が容赦なく掻き回し、内壁の皺を強引に削り取っていく。
召使は、汗ばんだ日向の耳元にねっとりと唇を寄せ、熱い吐息とともに淫らに囁く。
「まだイケますよね? 日向クン……。ボク、先まではずっと我慢してましたから……。たっぷり、キミの奥深くまで、ボクのすべてを注ぎさせてよ」

ドクン、と。日向のナカが薄らの恐怖と津波のような期待で跳ねる。それを合図に狛枝の動きはさらに狂暴さを増し、本気で日向の体内を犯し尽くしにかかった。
「俺は、もう……
深く、速く、そして力強く。日向の腰を抱え込むようにして高く持ち上げ、重力ごと最奥を突き崩すような、容赦のない衝撃が幾度も与えられ続ける。
その苛烈な結合が生み出す甘い熱に浮かされ、硬直を丸ごと飲み込む境目に、溢れ出た蜜が白く泡立って、二人の激しい結合部をドロドロに汚していった。

同時に指で翻弄されているカムクラは、すぐ傍で繰り広げられるその淫らな情景をじっと見つめていた。快感にのけぞり、段々と意識が遠くなっていく日向の乱れた髪を冷たい指で優しく梳き、赤く染まった頬に愛おしげなキスを落とす。
愛しい片割れの視線と愛撫が、日向の羞恥心と興奮を、これ以上ないほどに跳ね上げていた。

「ハジメ……、いまの、声……かなり可愛く響いていますよ……っ」
「うる……せえ……っ、お前こそ、その顔……あ、んんっ、うあぁっ!!」
「ふふ、お二人とも、本当に素晴らしくて最高だよ……っ」

日向の怒り混じりの反論は、左右から同時に押し寄せる容赦のない熱に呑まれ、途中で甘く崩れていった。
挟み込まれるようにして逃げ道を塞がれ、日向はただ二つの異なる熱に理性を削られ、頭の中が白く染まっていく。
先に限界を迎えたのは、日向だった。

――あ、ああっ、もう……っ!!」
ナカが叩かれた瞬間、日向の全身が大きく震えた。
張り詰めていたものが一気にほどけ、甘い敗北感だけが身体の奥まで流れ込んでくる。
強がりも、怒りも、報復のつもりだった余裕さえも、すべてがその場の熱に溶かされ、何度目かシーツを甘い痕跡で汚していく。
その切実な締め付けに誘われるように、狛枝もまた限界へと達した。
「日向クン……っ、あげるよ……全部、奥深くまで……!」

日向の腰を強く引き寄せ、最も深い場所へと繋がったまま、熱い情動を大量に注ぎ込んだ。しばらく我慢していた分、脈打つように何度もすべてを捧げ、日向のナカを白く染め上げていく。
彼は恍惚とした表情で日向に覆い被さり、甘く震える吐息を耳元に吹きかけた。

最後に、カムクラが静かに、しかし確かに達した。
二人の手によって容赦なくほぐされ続け、すぐ傍で繰り広げられる二人の獣のような交わりを見せつけられた彼は、小さく息を詰め、紅い瞳を細めながら静かな絶頂を迎えた。全身を微かに震わせ、指先から溢れた熱がシーツへと滴り落ちる。声こそほとんど上げなかったが、その瞳の奥に宿る深い陶酔と満足感は、誰よりも濃密だった。

激しい音は、もう遠のいていた。
湿ったシーツの擦れる音と、重く甘い呼吸だけが、主寝室の贅沢な静寂をゆっくりと侵食していく。
獣のような咆哮、途切れた嬌声、そして音もなき絶対的な絶頂――それぞれが吐き出した濃厚な情欲の名残が、境界線を失った空間でいびつに混ざり合っていた。
カムクラはゆっくりと体を起こし、荒い息を整えながら日向の頰に指を滑らせた。
紅い瞳が、いつもよりずっと柔らかく、深く輝いている。

「ハジメにとって、良い夜ができあがりました」
……楽しかったぞ、イズル」

二人は見つめ合い、互いの唇を優しく重ねた。
今朝に交わしたのと似たような、静かで甘く、どこか惜しむような深い口づけ。
双子の唇が何度も角度を変え、互いの舌を深く絡め合いながら、極上の余韻を味わうように長く続いた。
その様子をすぐ傍らで見つめていた狛枝は、密かに目を細めて微笑んだ。
……やっぱり、いいな。この二人)

狛枝はそっと日向の身体から離れた。
自身を繋ぎ止めていた最奥を引き抜く瞬間、ポチュッと淫らな音と共に濃密な熱が溢れ出し、日向の全身を再びかすかな快感の震えが襲う。
だが、そのこぼれかけた啼き声も、カムクラの唇に優しく食べられてすぐさま静かになった。

愛しいカミサマたちを再び綺麗に整えるために、部屋の隅に用意してあった温かい湯を思い出し、ベッドから降りようとした、その瞬間だった。 ガシッ、と容赦のない力で手首を掴まれ、狛枝の動きが突然阻止される。
抵抗を許さない双子の強引な力にそのままシーツの上へと引き戻され、身体が大きく引っ張られた。視界が激しく揺れ、気づいた時には見慣れた主寝室の天井が目の前に広がっていた。

「あ、れ……っ?」

仰向けの体勢でベッドに沈められた召使は、左右から同時に彼の「カミサマたち」に見下ろされる形に陥っていた。
その紅い双眸に宿るぎらぎらとした情欲の残り香に、召使の背筋がぞくりと甘く跳ねる。

「誰か終わりと言った? ゴミクズの分際で、勝手にフィナーレを決めるなよ」
「ハジメ……また何かを企んでいる顔ですね」
……いい案を思いついたぞ。今度は、お前が真ん中に挟まってくれよ、イズル。俺がこの下僕に指示出すからさ」

日向とカムクラは、互いの額を軽く触れ合わせたまま、ぼんやりと見つめ合っていたが、けれど、その紅い視線の行き着く先だけは、奇妙なほど一致している。
左右から挟まれ、シーツの上に沈められた、たった一人の獲物へと。

「あは……いっぱいボクを使ってくださいね。ボクの、カミサマたち」

仰向けに沈められた狛枝ーー召使は、そんな二人の楽しそうな表情を真下から横目に眺めていた。
恐怖を遥かに置き去りにした狂おしい歓喜で、胸の奥がじんわりと温かくなるのを感じて静かに微笑む。
今夜も――二人のカミサマは、召使の歪んだ愛情に包まれながら、穏やかな夜の終わりを迎えようとしていた。


――……では、決してなかった。