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三毛田
2026-07-06 20:23:50
1077文字
Public
1000字8
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10 【10/限界を超えて】
10日目
信じれば行ける気もしなくはない
限界だと、自分で決めてしまったらそこで終わりなのだろう。
「そこを超えてこそ、じゃない?」
「簡単に言うなって」
「ゲームも一緒。チートを使わずに、自分の限界を超えるのが楽しいんだよ」
「ふうん」
とはいえ。今の俺にはあまり縁がない話だ。
「お前はまだゲームをしているのか」
「丹恒。今日はもう入ってきたのか?」
「後で入りに来る。パムが、何度呼んでもお前が来ないから呼びに来た」
丹恒は、画面を見て対戦相手というかマルチ相手を確認してから俺の頭を乱暴に撫でる。
「お前も終わりにしろ」
「はーい。じゃあね」
「じゃあまた」
銀狼がパーティーを解散させたので、俺もゲームを終わらせる。
「今日の料理は出来たてを食べて欲しいと、散々言われていただろう」
「忘れてました」
「ほら、行くぞ。今ならまだ怒られない」
「うん」
差し出された彼の手を掴み、一緒に食堂へ。
「揚げたてホカホカの唐揚げじゃ! 味は何種類かあるから、好きに食べるがよい」
「ありがとう、パム!」
「丹恒、いつもすまんのう」
「俺が好きであいつを呼びに行っているから、気にするな」
パムにそう告げて、俺の隣に腰を下ろす。
「いただきます」
「いただきます」
まずは何もつけずに、一口。
「ん~!」
揚げたてだから当たり前だが、熱い! そして、噛めば噛むほど肉から溢れてくる肉汁。
多分、今食べたのは醤油味。ゆっくり噛んで飲み込んでから、それよりも色が薄いものを口へ。
「しゃくしゃく」
さっきのものよりも衣がサクサクで。多分、生姜も混ざっている。
「こっちはどうだろう」
ガツンとニンニクが殴りかかってくる。
「そして、メインのカツじゃ!」
俺の手よりも大きなそれは、サクッサクと食べやすいサイズにカットされ。
「ソースをかけて食べると美味いぞ」
なんていう丹恒は、すでに半分ほど食べている。
「じゃあ、ソースを」
「半分は醤油とわさびでも美味いぞ」
パムの勧めに従い、まずは醤油とわさびでちょこっと。
「美味い!」
「揚げたてじゃからな」
「それだけじゃない。パムの下ごしらえのお陰だ」
俺たちが褒めると、恥ずかしかったのか耳で顔を隠す。
今すぐ撫でまわしたいけれど、ご飯の最中なので我慢。
「ご馳走様でした! 今日も美味かったよ、パム」
「それならよかった」
ニコニコ笑って、食器をワゴンに乗せている。
「ストップ! 美味しご飯のお礼に、俺が片付けるよ」
「俺も手伝おう」
「二人でやれば、早く終わるな!」
「ああ」
「なら、頼んだぞ二人とも」
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