三毛田
2026-07-03 20:46:50
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7 【07/二度寝の悪夢】

7日目
悪夢はいつの間にか消えていた

「わあっ」
「どうしたっ」
 俺の隣で、穏やかな表情を浮かべていた丹恒は、俺の叫び声に飛び起き撃雲を構える。
「い、いや。あの、うん……
 しどろもどろになりながら答えると。
「夢見でも悪かったのか。ほら、腕枕してやろう」
「ありがと……じゃなくて! 二度寝! そう、二度寝!!」
「まだ寝足りないのだろう? ならば、胸枕でもいいぞ」
「うっ。抗いがたい誘惑っ」
 二度寝をしたことで、何もかも間に合わないという悪夢を見たばかりなのに、丹恒はそんなことなど構わないというように寝かせようとする。
「おやすみ、穹。ゆっくり休むんだ」
 とんとんと優しく胸とお腹を叩き、寝るよう促してくる。その誘惑に、抗えるわけがなくて。
「うん……おや、すみ……
 丹恒の腕枕で、二度寝へ。
 今度は夢を見なかった。
「むにゃ……ふわふか……
 頬に触れる柔らかなもの。ゆっくりと力を入れて揉んでいたら。
「穹。揉むのなら、偏らせないでくれ。筋肉のつき方が変わる」
「はれ? ちゃんこぉ?」
「そうだ。腕枕をしていただろう」
「れも、今やあぁかい……
 呂律の回らないまま、柔らかいものに顔を埋め。
「途中で胸枕に変わったからな」
 苦笑しているのかと思ったが、別にそうでもなく。いつもの愛しそうな表情。
 この人、本当に俺のこと好きなんだなぁ。
 ま、俺も丹恒が好きだからそれに対してどうこう言えるわけもなく。
「そろそろ起きるか?」
「もうちょっと……
「二度寝ならぬ三度寝か?」
 優しい微笑みをまた向けられ、顔全体を胸に埋め。
「やっぱ起きる……
「わかった。起きようか」
 俺をくっつけたまま、腹筋の力で起き上がる。この人格好良すぎ! 抱かせて!
 とかふざけたことを言っていないで、起きますか。
「うーん……
 二度寝したからか、いつもより頭がすっきりしている。よく寝たなって感じ。
 ただ、今日が特殊なだけかも。普段二度寝した場合、何となくだるさが残る。でも、それがなくて。
「丹恒と一緒に寝たからか?」
「さあな。冷製スープと、サラダの乗った麺。ベリージュースだ」
「美味そう~! サラダの乗った麺って、何麺?」
「ラーメンと、うどんというものがある。どっちがいい」
 ラーメンって、あったかいイメージがあるんだけど冷たいものあるんだ。
「じゃあ、ラーメンで!」
「ほら、こっちだ」
 と、用意されて。
「いただきます!」
 初めて食べるものばかりだが、どれも美味い。
「んー! 美味い!」
「それはよかった。たくさん食べろ」
「うん!」