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三毛田
2026-06-28 06:36:57
1076文字
Public
1000字8
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2 【02/愛してください】
2日目
それを告げる傲慢さはない
2 【02/愛してください】
自分が愛しているのだから、相手も愛すべきだとか。
こちらが好意を示しているのだから、相手も自分を好きであるべきだとか。好きであるべき。
そんな感情が透けて見えるのは、少々どころかかなり傲慢だと思う。
あの時はあまり思わなかったけれど、後から思い返せばそんな傲慢さが滲み出ていた気がする。
あのような態度で寄ってくる異性を、好きだと思う人は一定数いるだろう。でも、俺はあまり好きじゃないかもしれない。
断言できないのは、今の自分も実は似たような状態なのでは? なんて言う考えが浮かんでしまったからで。
「何を悩んでいる」
「丹恒」
俺には好きな人がいる。そう。今、目の前に来て俺に声をかけた丹恒その人。
「恋煩い?」
「お前が?」
ネットワークの海に散らばっていた知恵で答え合わせをしたら、もしかして? って感じで帰ってきたのがそれ。
で、そのまま口にしたら丹恒は驚いたようにちょっとだけ目を丸くする。
「文句でも?」
「文句と言うよりは、お前にもそうやってこい患うような相手ができたのかと
……
少々嬉しく思っただけだ」
まさかの返答に、パチパチと瞬きを数回繰り返す。
「嬉しい?」
「ああ。出会ったころのお前は、何を考えているのか全くわからなかった」
確かに。と、自分でもその言葉を自然と肯定してしまう。
「だが、今では誰かを思い四苦八苦して葛藤を覚えて。相手のことが愛しくて仕方ないと言う感情を、抱いているのだろう?」
ふと目元が和らぎ、とても優しい表情に。
でも、複雑。
その表情って、街中で見かけた親が子供に向けている顔じゃん。
「俺として、もう少し違う感情を込めて見てもらいたいんだけど」
拗ねたように告げると、今度はちょっとだけ驚いたように目を丸くして。
「それは?」
「言ったって、丹恒は多分俺が望む答えはくれない」
こんな言い方は八つ当たりだってわかってえるし、こんなことは言いたくなかったのも事実。
でも、口から出てしまった言葉は取り消せない。
「それはわからないだろう」
珍しくムッとした感じに。
「だって。丹恒は俺に恋してないじゃん」
今度こそ、その綺麗な瞳が眼孔から落ちてしまいそうなくらい、大きく開かれて。
「愛してください。なんて贅沢は言わないし、それこそお前に恋してくれって言う贅沢も言わない。でもさ」
唇に柔らかなものが触れて、言葉が遮られる。
「俺はお前を愛しているし、恋焦がれている。それでも、お前が望む答えにはならないのか」
「いえなります」
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