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ぽふむん
2026-06-25 22:56:51
2554文字
Public
童しの
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吟醸クソ野郎殺し♡
#童しの記念日
おまけ
前作の続きです。
うなぎさんの二枚目のイラストをイメージに書きました。
注意
酒乱しのぶちゃんからの暴力(シラフならこんなことしません)
エロくはないけど、少し当時の脱法行為をしていますのでワンクッション
俺の湧き出でるはずはない父乳を、しのぶちゃんは恍惚と、無心に吸っている。
うわぁ
……
赤子に乳をやるお母さんってこんな気持ちなのかな?
これが『母性』と言うやつなのかな。
これが愛おしいと言う感覚?
俺は自然としのぶちゃんの腰を抱き、反対の手で頭を撫でてやっていた。
そうすると、さらに乳に吸い付いてくる。
かわいいよぉ♡
何か閃いたらしい。
唇を乳から離すと、俺の顔を見上げてきた。
「そうら、おふろ。お風呂を用意しましょう。このおちゃけを全部入れます」
飲みかけの一升瓶と、まだ未開封の酒瓶二本を指している。
「一緒入りまちょう」
ドヤ顔でしのぶちゃんはふんぞり返る。
酒風呂
……
良いね。と言いたいところだけど、その提案は流石にまずいだろう。
混浴だからではない。
混浴ならば、どこの温泉宿でもやっている事。
別にどうということはない。
そうではなく
しのぶちゃんは泥酔している。
そこに来て酒風呂。
良い事ではないだろう。
「えー、せっかくのお誘いだけど、今宵はやめとこう。また
……
ぶっ」
断りの言葉は全て言えなかった。
それは、一升瓶で殴られたから。
かなり思い切りよく殴ってくれたね。
一升瓶は砕け散り、中の液体が俺の髪から体まで滴り落ちる。
酒の甘い香りが漂う。
「私のお風呂が入れないというのか!
」
しのぶちゃんは、さらにヘッドロックまで決めてきた。
このセリフはどこかで聞いた事あるな。
そうだ
タチの悪い酔っ払いの定番文句『俺の酒が飲めんのか』だ。
何の躊躇いもなく、一思いに振り落としてくれたから瓶はキレイに砕け散った。
人なら、精々一針か二針程度縫う怪我で済むだろう。
そこに来て、俺は鬼だ。怪我をしたり、最悪命を落としたりすることはないが
……
(しのぶちゃん、酔うとタチ悪いというのは本当だったんだ。悪い所に当たると不味いよこれ)
今まで何で俺だけ目撃しなかったんだろう。
それは奇跡と言って良いだろう。
そういえば、猗窩座殿も言っていたな。
隊士だけでなく、義勇殿の頭も酔った勢いで殴っていたって。
義勇殿
……
慣れてるんだろうね。
咄嗟に湯桶被って防御してたって。
『最初酔いつぶれて吐いてしまう時のための準備かと思ってたが、やはり強者だ。殴られたあとも涼しい顔をして飲んでいた』
そう誇らしげに飼い主自慢をしていたけど
……
そこじゃないと思うよ?猗窩座殿
猗窩座殿もどこかズレてるよなぁ。
ああ、いまはそんな事は関係ない。
しのぶちゃんをなだめなきゃ。
「じゃあ、サッと入ろうか」
軽く行水程度の風呂にしておけば、泥酔時の入浴でも何とかなるだろう。
多分。
そう判断した俺は、しのぶちゃんと風呂場に向かった。
※
ホコホコと温かい蒸気が風呂場に充満する。
やっぱり良いね。
この感じ。
供湯する子が泥酔していないならば、ゆっくり浸かりたいものだ。
風呂はいい。
凝り固まった体をほぐしてくれる。
しのぶちゃんが、湯船に酒を入れる。
ああ、馥郁たる香りが濃く満たされる。
それにしても、一升瓶二本分とは剛毅だね。
こりゃ、明日相当酒臭いだろうね。
通常コップ一杯程度でいいんだぜ?
ほら、そこにコップあるじゃない。
何のために用意したんだと呆れていたら
「湯船に浸かりながら飲みましょう」
そう来たか。
しのぶちゃん
一体何本用意してたんだい?
そんなことより
「もういい加減にしとこうね。
それに、俺は鬼だから、もう人間の飲み物は飲めな
……
」
がちゃーん
今度は空の一升瓶で殴られた。
「私の酒が飲めんのか!」
わぁ、めんどくさい酔っ払いの定番のセリフだぁ。
「じゃあいっぱいだけね」
俺は傷ついた体を回復させながら、しのぶちゃんの誘いを承諾することにした。
酔っ払いに正論を言ったって無駄な労力だ。
くてっとなるのも時間の問題。
そうしたら連れ出せばいい。
黒死牟殿じゃなくて良かった。
俺は心の底から思った。
※
俺の意に反して、しのぶちゃんはもう飲まなかった。
そして、しのぶちゃんがお酌をしてくれた酒は鬼の俺でもスイスイ呑める。
これ
……
なんと上質な酒なんだろう。
【上善クソ野郎殺し】
名前は気になるけど、本当に美味しい。
民間のどぶろくとは違う。
水のようにサラサラ呑める。
それだけではない。適度にどっしりくる。
それと舌のしびれ
これはなんだろう?
「いかがですか?あなたの為に密造した清酒、吟醸クソ野郎殺しは」
は?
密造?
さすがにそれ、怒られちゃうよ。
あ、ここ自体闇組織だからいいの
……
か?
多分反政府組織じゃないから見逃されてるだけで、バレてると思う。
泳がされているだけだと思うよ?
やっぱりヤバくない?
「何か心配してますね?ふふ
……
柄にもない。
安心なさい。これは人間には飲めない。鬼の為、あなたの為の特殊吟醸品ですから」
ん?
なんかサラリとすごいこと言った?
俺のため??
「あの丸薬を作る前のものに、藤を香辛料として漬け込みました。
鬼に対しての毒には少し弱い。でも人間には毒です」
は?えっ?
俺の為??
思わず呆然としていたら、怒声が飛ぶ
「おい!美味しいか美味しくないのか言いやがれ」
がしゃーん
クソ野郎殺しの瓶で俺の頭が再び殴られた。
クソ野郎殺しの瓶は砕け散り、その中の芳醇な液体はお湯に溶け込んだ。
「
……
あ
……
あぁああああ、なんてもったいない。俺のための
……
しのぶちゃんが俺の為にいけないことして
……
う
……
あぁああああ
……
うわぁああああ」
俺は声を限りに泣き叫んだ。
涙がポロポロポロポロ止まらない。
心からの涙だ。
藤のエキスで少し口の端から血の混じったヨダレが溢れてきた。
それでも俺は泣くのが止まらない
「酷い
……
酷いよ
……
俺反芻していただけなんだ。もったいない。酷いよぉ」
俺泣き上戸だったっけ?
「あらあら
……
そんなに感動していたんですね。
大丈夫。また作って差し上げますよ。」
しのぶちゃんは、俺の口の端から溢れる血を拭い、指先でちょんと鼻をつついて来た。
俺
幸せだぁあ♡
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