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meru2408
2026-06-24 00:56:39
3595文字
Public
モンギル
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クラベル(クラウド×ベルナ)
その気持ちと手が優しくて
ーーーーーーーー
side:ベルナ
「んー痒い
…
」
「
……
ちょっと、耳を掻くな。傷がつくでしょ」
「でも痒い
…
というかモソモソする
…
」
夕食後、午後10時半頃。さっきからガリガリと片耳を掻いている幼馴染に近づいて耳に伸ばしている手を掴む。
「赤くなってるってば。やめなさい」
「なんか耳の中から変な音がするんだよ
…
うぅ
…
」
「変な音って?」
「わさわさ
…
」
「わさわさ?」
わさわさとは。変な音ってなんか耳に異物でも入って
………
って。
「もしかして耳垢があるんじゃない?ちゃんと掃除してるの?」
前に爪切りをしていた時はちゃんとしてるなとは思ってたけど。
「
……
あんまりしてない」
「だろうと思ったわ。普通そんな変な音とかしないから」
「えぇ
…
?ベルナは?そんなことないの?」
「無いわよ。ちゃんと掃除してるもの」
こういうところよねぇ、男の性格が出るの。
「うぅーん
……
そうか
……
でも耳掃除するの怖いんだよな
……
」
その言葉に私は思わずじろりとクラウドを睨んだ。
「
…
もしかして自分でやったことないの?」
「
……
指ならあるけど」
「それやった内に入らないわよ。余計垢が奥に入るでしょうが」
しょうがない、恋人の耳に傷がつく前にやってしまおう。そう思って自分の荷物置き場に向かう。
「
…
え?何?」
「耳掃除。やってあげる」
「え?!」
自分の鞄から小さな入れ物を取り出し、その中にある道具を取り出して見せる。
「い、いいって!自分でやるから!」
「今あんたやったことないって言ってたでしょうが」
「ちょ、待って
……
ベルナがやったらなんか脳みそ取り出されそう
……
」
「は?」
非常に不躾なことをのたまうのでその頭を軽く小突く。
「ほら横になって」
「うぅ
……
今日が命日
……
」
「バカじゃないの?」
のろのろと床にうずくまるので「早く!」とせっつき寝かせる。
「こう見えて私はちゃんと人のことも出来るんです。修道院の時からね?」
「本当なのかよ
……
」
「あら?膝枕、してほしくないの?」
「あ
……
、」
途端に目に光を取り戻す幼馴染に苦笑する。こう言えばちゃんと言うこと聞いてくれるのね。
「うぅ
……
じゃあ、優しくしてな
…
?」
「どうしようかしらぁー?」
「ベルナぁ
……
お願いだよ
……
」
「冗談に決まってるでしょ!ほら頭乗せて!」
いつもの態度よりずっと弱々しくなっていて結構気分がいい。今日は私の勝ちね。
クラウドはのそのそと私の太ももに頭を乗せた。
まずは右の耳から。さっき掻いていた耳の方なので、結構真っ赤になっている。
「ほんとにあなたは
……
これじゃあ掃除もままならないじゃないの」
「
…
どうなってるの?」
「すごい赤くなってる。これ以上掻いたりしたら血が出るわよ」
「でも痒い
…
」
「掻くな。手が邪魔!ほらじっとして」
なおも掻こうとする手をぺいっと蹴散らし、耳の奥を見ながら掃除を始める。
「
……
結構あるじゃない。うわ
…
」
「うわってなんだよ
…
」
「動かないで。垢が落ちる」
数分くらいかりかりと探ると結構な量があった。それを床に広げた紙に落としていく。
「んー
…
なんか気持ちいい
…
」
「良かったわね」
さっきのおっかなびっくりから反転、眠たそうな声が聞こえてきた。
「寝ないでよ?反対側もあるんだから」
「分かってるよー
…
」
すりすりと膝を撫でられる。ちなみに私は足を伸ばしている。
「こら、触るな」
「無理言うなよ
…
」
かりかりと垢取りを続けていく。
…
本当にやってないのね。
「んー
…
まだ奥にあるわね
…
」
「痛くしないでよ?」
「
…
ちょっと痛くなるかも」
「えぇ?!」
「動かないで!」
上げかけた頭をべしっと叩き、太ももに落とす。
「
………
いっ、」
「あ、ごめん」
「痛くしないでってば
…
」
「ごめんって。大丈夫、傷はついてないしちゃんと取れたから」
ちょっと奥の方を探ると痛そうに身じろぎしたけど、良かった。結構大きいのが取れた。
大方綺麗になったので耳の際あたりをさりさりと掻く。
「あーそこいいかも
…
永遠にやって」
「永遠にやってたら脳みそ取れるわよ?」
「えっやだ!」
「バカでしょ」
相当脳みそが取れるのが怖いらしい。アホか。
「ん、はい。綺麗になったから次反対」
ふっと軽く息を吹きかけると「おわ、」と声が上がった。
「何よ」
「それえっちの時もして?息吹きかけるの」
「耳の中に思いっきり突っ込んでやろうか?」
「ごめんなさい」
全くこいつは。
………
ちょっと考える私もいる。
「ほらこっち向いて」
「ん
……
、なんか
……
」
「早く」
クラウドが躊躇いがちに私のお腹の方を向く。
…
私だって意味が分からないわけじゃない。
でも今は耳掃除しているだけなのだ。下心はない。ないと言い聞かせないと
……
ちょっと変な感じになる。
「こっちも汚いわねぇ
…
」
「汚いって言うなよ
…
」
「本当のことじゃないの」
お腹に吐息がかかる。ちょっとくすぐったいけど我慢だ。
「
……
何してるの」
「んー?何もしてないよ」
またかりかりと掃除していると腰に腕が巻き付いてきた。
「暖かいなぁ
…
ベルナのお腹」
「変なこと言わないで」
「パンツ触ってもいい?」
「集中させて」
もぞもぞと動き出した恋人を嗜めながら掃除を続けていく。するとクラウドの手がぴらぴらとスカートをめくりだした。
「だからやめてってば。突き刺されたいの?」
「だってベルナのパンツが見たいんだもん」
見たいんだもん、じゃないわよ。最近のクラウドは度が過ぎている。主に変態性が。
「あ、取れた」
「何が?!脳みそが?!」
ボケをかます頭を軽く小突き、垢を紙に落とし続きを再開する。
「あなたって髪結構さらさらなのね
…
」
「そう?」
「うん
……
なんか羨ましい」
「ベルナの髪もさらさらだけど?」
「それはそうでしょ」
「そこは自信あるんだね」
集中していても耳にかかる黒髪がちょっと気になる。
…
綺麗な黒髪ね。
「なんか
……
かっこいいわね
……
」
「え?!なんて?!」
「うるさい」
無意識に声に出ていたらしい。嬉しそうに腰をすりすりと撫でられる。
「んー
…
最近のベルナは本当に可愛い
……
」
「当たり前でしょ。元からよ」
「まあそうなんだけど」
さっきまで戦々恐々としながら耳掃除を嫌がっていたのに、今はもうすっかりご機嫌に見えないしっぽをふりふりさせている。
「これからはちゃんと耳掃除しなさいよ。でないとほんとに脳みそ引っこ抜くわよ」
「それだけはやめて
……
やるから
……
」
「ふふふ」
左の耳も綺麗になったので、また際をさりさりと掻いていく。
「あー
…
」
「だからおっさん臭いから、それ」
「おっさんって言うのやめて」
「じゃあおじさん?」
「ベルナー?」
「んっ、ちょっと!」
言葉の悪戯が過ぎたらしい。腰を撫でる手が指先に変わり、ついーっと撫でられた。
「この後えっちしない?」
「しない!」
ほらきた。いつもはお仕置きと称していろいろされまくるのだが、今回は純粋に誘ってきた。
「そろそろベルナもしたいんじゃないのー?」
「
……
っ、ほらもう終わり!」
また耳にふっと息を吹きかけ、耳掃除は終了。床に置いた紙もしっかりくるんでゴミ箱に投げ入れる。お、ちゃんと入った。
「んんーベルナぁー」
「何よ!終わったからもう起きて!」
「もうちょっとこうしてたい
…
」
お腹をすりすりと頬ずりをされてちょっと気恥ずかしさが出てくる。
「もう
……
子供みたいね」
その綺麗な黒髪を手櫛で梳くと、気持ちよさそうに目を閉じる。
「ベルナの手って優しいなぁ
…
暖かいし」
「
……
」
そんなことを改めて言われても恥ずかしいだけだ。
…
顔を見られてなくて良かった。
しばらく髪を梳いていると、クラウドの体が規則正しく上下し始めた。寝息も聞こえてくる。
「え?
…
もしかして寝たの?」
……
返事がない。本当に寝入ってしまったらしい。いやいやいや!足が痺れるんだけど!
「ちょっと
……
寝るならベッドで寝てよ
……
」
腕を私の腰に緩く巻き付けたまますうすうと夢の中に入っている。すぐに揺り動かして起こそうとしたけど何故か小声で囁くように喋るだけになってしまう。
「もう
…
しょうがないわねぇ
……
1時間経ったら叩き起こすからね?」
言って1時間も経つと足が動かなくなる。それまでのところで起きてくれればいいけど。
というかさっきえっちしようって言ってなかった?こいつこういうところあるわよね
……
。
「
……
はっ
……
、」
さっきのクラウドの言葉を、私は無意識に期待してしまっていたのだった。
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