三毛田
2026-06-23 21:59:19
1070文字
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97 【97/ケンカするほど仲が良い】

97日目
まあいつものこと!

「む〜」
「むむむ〜」
 頬を膨らませて、なのと睨み合う。
「相変わらずですね……
「あいつらはいつもああだ。サンデー。今日のプリンはどうだ」
「美味しいです。ただ、ワタシとしては、前回の方が好みでした」
「「あー!!」」
 俺たちの声にびっくりしたのか、サンデーは羽根を全部ピンっと伸ばし数センチ浮き上がり。
 そんな彼に呆れたのか、それとも俺たちの言動に呆れたのか。
 大きくため息をつく。その後、自分の隣を叩く。
「丹恒。サンデーばかり構うなよ」
「そうだよ! ウチラの方が、付き合い長いし、甘やかすべきでしょ」
 丹恒の腕にそれぞれ抱き着くけれど、ジトッとした表情を向けるだけ。
「け、喧嘩するほど仲がいい。でしたっけ」
 プリンを食べるのを再開したサンデーは、びくびくしながら声をかけてくる。
「いつものくだらない喧嘩だ。放っておいて構わない」
「構わうんです~」
「そうそう! 丹恒が悪いんだから!」
 肩に額をぐりぐりするけれど、いつもならここで俺たちを振り払う。でも、今日はそんなことなくて。
「いえ。三人とも仲がいいと」
「でしょ~?」
「サンデーもこっちに来る? ウチの隣、空いてるよ」
 ポンポンとなのはソファーを叩く。でも、彼は首を横に振って。
「いえ」
「だから~!」
 三つめのプリンに手をかけたところで、なのが怒りだす。
 が、サンデーはなぜ起こられたのかわからず、手を伸ばしたままの体勢で固まって。
「それ、サンデーだけのじゃないの! みんなで食べるおやつ!」
「そうだそうだ!」
「お前たちが喧嘩をしていたからだろう。もがっ」
 正論で俺たちを丸めこもうとした丹恒の口へ、プリンを突っ込む。
 多分、彼としては丸めこもうとかそういうことは考えていないだろう。それでも、そう感じてしまったから、こうして俺となのは強硬手段に出たのだ。
「お前たち……
「美味しいでしょ?」
「実は俺たちも手伝ったんですよ~」
「ああ、だから」
「何か不満でも~」
「そうですよ。ご当主様のお口には合わなかったってことで~?」
 煽るように告げるが。
「いえ。いつもと違う味だと思ったので。作り手によって、味が少々変わるということがわかりました」
 あ。なんか負けた気がする。
 それはなのも思ったようで、俺を見て眉を下げて。
「お前たち、くだらないことで他の人を巻き込むな」
「「はーい。丹恒先生」」
 大人しく答え、ようやく丹恒から離れる。と、彼はプリンを食べる。
「本当に、仲がいいんですね」
 微笑ましそうに。