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三毛田
2026-06-19 22:20:22
1093文字
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93 【93/夢か現か幻か】
93日目
わからないけれど君がいれば
93 【93/夢か現か幻か】
多分、これは夢だなって。
そんな気配を感じて目覚めようとする。
「
……
」
いつもと変わらない天井。でも、なんか違うような気もして。幻? 未だ夢現?
それすらもわからない。
だって、目覚めようとしたのになかなか目覚めないから。
「穹」
「たん、こ?」
「ああ。おはよう」
「おは、よう」
軽く頬を引っ張られ、目を擦る。
ちょっとぼやけてたけど、黒い髪と心配そうに俺を見る緑の瞳にああ、丹恒だって。
それはつまり、今は現実ってこと。
「嫌な夢でも見たのか」
頬を引っ張っていた手が、そっと頬を撫で。その手が冷たくて、気持ち良くて。頬ずりする。
「穹?」
「夢の内容は、覚えてない。でも、あんまりよくないなって。だから、丹恒が起こしてくれて助かった。ありがとう」
「どういたしまして」
「あんまりお腹空いてないけど、食べないと駄目だよな」
「無理はするな」
「わかってるよ」
時々ちょっとだけ乱暴な方法で、俺に触れてくるというか俺を起こそうとする。でも、そのおかげで不安も恐怖も吹き飛ぶのだ。
好きだなって。愛しなって。
「丹恒」
「どうした」
「好き」
「そうか。俺も、お前が好きだ」
うーん。
一応心はこもっているけれど、何となく壁がある。仕方ない。丹恒だもんな。
「ダイニングテーブルに用意してある。顔を洗って来い。少々額が汗ばんでいる」
ひんやりした手が前髪を上げ、額をそっと撫でる。
その後自分で触れたら、確かにちょっと汗ばんでた。
軽くお礼を告げて、洗面所で顔を洗う。ついでにスキンケアも済ませて戻ってくれば、飲み物を渡される。
冷たすぎず、かといって暑いわけでもなく、ちょうどいい温度のそれ。
一気に飲むと、胃腸がびっくりするからと前に言われているのでゆっくり飲む。
「はあ
……
美味しい」
「それならよかった。寝起きは、水分が不足している。きちんと水分補給をするように」
「はぁい。ご飯も凄い美味そう」
「今日もパムが気合を入れていたからな。俺も朝食はまだだから、共に摂ろう」
「最近忙しかったもんな。一緒にご飯食べられて嬉しい」
「俺も嬉しい」
ちょっと。今日の丹恒、素直すぎない!?
「何か不満が?」
「ない! 丹恒が一緒で嬉しいなって」
「そうか」
あ。照れた。
そういうところが可愛くて、俺は好き。
「いただきます」
「いただきます」
ちょっとうす味のスープ。胃に優しい味だ。朝だから、これくらいでいいのだろう。
メインは、一口大のチキンが沢山入ったチキンライスと野菜たっぷりのオムレツ。
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