2026-06-17 14:11:30
1417文字
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この熱は夢じゃない

4章後、自分たちがしていた「行為」が洗脳下の幻だったことを明かす吹っ切れ🐍さんと「じゃあ逆でやろうぜ!」と前向きな☀️くんが初セックスするお話。
⚠未遂ですが逆を思わせる表現があります。

「え?」
 目を丸くするカリムに、愉悦が止まらない。
 窓から砂漠の星空が見える、夜の寮長室。防音魔法が施されているのをいいことに、俺は高笑いして告げる。
「誰がボトムなんかするかバーカ! お前は童貞だし、俺は処女だ! 残念だったな!」
 ベッドに押し倒されたカリムはガーネットレッドの瞳をまん丸にして――満面の笑みで口を開いた。
「なんだ! ジャミル、トップがやりたかったのか! いいぜ、やれよ!」
 …………は?

 俺とカリムが性的なことに興味を持ち始めたとき、俺たちは互いの一番近くにいた。だから、映画に出てくる恋人たちの真似をしてキスしたり、触れ合ったりするようになったのは当然のことで。精通してからは、抜きあいをしていた。兜合わせにハマるのに、時間はそうかからなかった。
 そんなある日、目が合ったあいつは「これだけじゃ足りない」とでも言いたげなギラついた目をしていた。けどその先の行為をいまいち理解していないカリムは、熱の発散方法がわからずにいるようだった。
「じゃみるぅ……
 甘えるような声で名前を呼ばれ――差し出すのか? 尻を? ふざけるな。誰がそんなこと。ああでも、カリムのお願いは絶対だ。俺に断る権利は無い。待てよ、俺には最強の魔法があるじゃないか――優秀な俺の頭脳は、最良の答えを叩き出した。
「俺にすべて任せておけ」
 自信満々に笑って、カリムにユニーク魔法をかけた。
 洗脳されぼうっとしているカリムのちんこをオナホに突っ込んで手淫し、自身は四つん這いにさせたカリムの太ももに挟んで好き勝手に腰を振った。
 カリムはその「セックス」がお気に召したようだった。
「ジャミル、オレまたあれやりたい」
 甘えるように求められるたび、偽りのセックスをした。

 そしてNRC二年目の冬、大嫌いだと告げた俺に、カリムは珍しく殊勝にも「あれ、嫌だったろ。ごめんな」と謝ってきたのだ。
 俺は込み上げる笑いを抑えきれず、くつくつと笑ったのでカリムは不思議そうな顔をした。もういい。大嫌いとまで言ったんだ。ネタばらししてやろうじゃないか。そう思い、思いきり笑ってやりながら事実を打ち明けた俺にカリムは――トップがやりたいならやれ、と言った。はあ?
「お前自分が何を言ってるのかわかっているのか? 俺がトップになるってことは、お前がボトムになるってことだぞ?」
「おう、わかってるぜ! どーんと任せとけ!」
「尻の準備とか、わかるのか?」
「え?」
 曇りのない目を向けられて笑いが引っ込む。
……待ってろ、今調べてやる」
 ネットの知識を収集し、精査した結果、俺はカリムを連れてシャワールームへ向かった。
 そして数十分後、準備は完了してしまった。

「さあ、どんとこい!」
「お前な……
 ムードもクソもあったもんじゃない。第一、
「本当にボトムでいいのか?」
「ジャミルとセックスできるなら何でもいいぜ!」
 満面の笑顔を向けられ、反吐が出そうになる。
「ご主人様がこんな淫乱だとは知らなかったな」
 俺は嘲笑ってやりながら、カリムに顔を寄せ、口付けた。

「じゃみる、じゃみる」
「っ、なんだ」
「オレ、うれしい」
「あ?」
「ジャミルとセックスできて、うれしい」
 ああもう、わかったから。そんな嬉しそうに笑うなよ。
 お前が俺を大好きってことは、嫌ってくらいわかったから。
 その涙を止めろ、バカ。