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三毛田
2026-06-16 15:33:33
1061文字
Public
1000字7
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90 【90/睡魔に負けた瞬間】
90日目
隣に君がいてくれたから
「はっ」
手からペンが落ちた音で、意識が遠ざかっていたことに気づく。
明日までの報告書
――
何故か、手書き
――
を様式通りに書いていく。
「これでいいかな」
何度か書き損じたり誤字脱字がすごくて書き直したりしたけれど、ちゃんと書けた。はず。
まずは提出先の姫子じゃなくて、先に丹恒先生に見てもらおうか。明かりの落ちたラウンジをそうっと通り、資料室へ。
こちらもそうっと入室すると、布団の上で壁に寄りかかりながら読書中の丹恒。
「穹」
「俺です」
「眠れないのか? それなら、子守唄代わりに何かアーカイブでも読み聞かせするが」
「なんて魅力的なお誘いっ。でも、今日はこれがちゃんと書けてるか見てほしくて」
「なるほど」
俺が差し出した紙を受け取り、ゆっくり目を通していく。
ドキドキと心臓が煩い。書き直しを命じられたら、心が折れちゃう。
「初めて書いたにしては、よく出来ている。このまま提出していいだろう」
「本当?! あっ」
安心したら、また眠気が。ガクッと膝から力が抜けて、床に座り込んでしまう。
「眠いのか? お前のベッドに比べたら寝心地は悪いだろうが、ほら。一緒に寝よう」
報告書をテーブルに置き、空調で飛ばないようその上に本を置いてから、丹恒に招かれるまま寝転がる。
「んやちゅみ
……
」
「ああ、おやすみ。いい子には、後でご褒美が必要だな」
なんだって?! って飛び起きたかったけれど、眠気には勝てない。
丹恒に抱きしめられたまま、眠りにつく。
「
……
」
目覚めたら、見慣れぬ天井。いや。部屋を整えるまでは、何度も見ていた景色。
甘えるように抱きつこうとしたけれど、その相手はすでにおらず。
「起きたか。おはよう」
「おはようございます」
「タイミングがいいな。今なら、食堂も空いている。一緒に行こう」
「丹恒はもう食べたんじゃないのか?」
「姫子さんとスケジュールのすり合わせをしてきた。お前が訪ねるだろうから、空いている時間を教えて欲しいと」
本来なら、俺が自分でやらなくちゃいけないこと。でも、彼はこうして甘やかしてくれる。
「丹恒先生、大好き」
「ご褒美とはまた別だから、安心しろ」
「ありがとうございます」
そこは特に気にしていなかったけれど、丹恒がそういうのであればそうなのだろう。
食事をし、もう一度書類を最初から最後まで目を通してから、丹恒が指定してくれた時間に姫子のところへ。
「よく出来ているわ。正直、誰かに助けを請うかと思っていたの」
「一人で頑張りました」
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