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桜庭 梓沙
Public
🪢⏰
「ツーバーキー? 」
「あの
……
まじで、見逃して欲しいというか」
「なんで逃げんのか聞いてんだけど? 」
白い髪の少女、ツバキは2m超えの男に壁ドンされていた。男──ジョイスはにっこりと笑っているがその目は笑っていない。
彼らが恋仲になってから数週間、どこかよそよそしいツバキに痺れを切らしたジョイスが声をかけた瞬間、突然逃げ出したのだ。
急に逃げ出されれば驚きもするが、それ以上に追いかけるのが本能だろう。そして追い詰めた挙句、なぜ逃げるのか問いかけるが、頑なに口を割ろうとしないのだ。
「やましい気持ちでもあんのか」
「
……
やましいっていうか、その
……
」
薄緑の瞳で赤い瞳を見つめれば顔を背けられる。晒された白い首に思わず顔を近ずけ舌で舐めればツバキは喘いだ。
「いい声出すじゃねえか」
「まっ、本当に待って」
「
……
何が」
「その、私
……
初めてじゃないし」
ツバキの口から出た言葉にしばらく思考を巡らせる。その言葉の意味を理解した瞬間、ジョイスは眉間にシワを寄せて「だからなんだ」と冷たく言い放った。
予想外の反応に目を丸くするツバキ。じっと目を見つめるジョイス。2人の間にしばらく沈黙が流れた。
「お前なァ
……
言ったろ? 俺はクォーツの代わりにはなれねえけど、お前を幸せにするって」
「そ、そうだけど
……
」
「初めてだろうが、初めてじゃなかろうが、俺はツバキとシたいと思ったのにな 」
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