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古都子
2026-06-15 00:32:29
2791文字
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『白光のアナスタシオス』簡易設定資料
『白光のアナスタシオス』簡易設定資料
作品概要
『白光のアナスタシオス』は、怪異と巡礼が日常に存在する壊れた世界を、猫又の地図師ハルと、不死の怪異学者ジェードが旅する怪異系ロードムービーファンタジーです。
世界を救う英雄譚ではありません。
怪異に巻き込まれたり、地図が使えなくなったり、港町の料理に釣られたり、宿代や食費で揉めたりしながら、二人が少し先の道へ進んでいく物語です。
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ハル / Hal
「なんだよ、カラスくんのケチ! 守銭奴! フリフリのフリル!」
猫又の地図師兼回収屋。
通称ミケくん。
幼く見えるが成人済み。元は港町にいた雄の三毛猫で、片耳にさくら耳の痕がある。
明るく自由奔放で、食べることと酒と珍しいものが大好き。浪費癖があり、金が入るとすぐ使う。
怪異に飲まれた末にネコマタとなった存在で、死んでも大体戻ってくる死に戻り体質。
そのせいか死そのものへの感覚は軽いが、痛い怪我や不便な怪我は普通に嫌がる。
地図師としての腕は確かで、一部では高く評価されている。
ただし本人は難しい理屈より、「今見える空」「今歩ける道」「今日食べる飯」の方を大事にしている。
ジェードのことは普段「カラスくん」と呼ぶ。
不安な時や本音が漏れる時だけ「ジェード」と呼ぶことがある。
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ジェード / Jade
「先に言っておく、ミケ公。絶対に立て替えんぞ」
千年以上を生きている不死のカラスの怪異学者。
祈術師であり、解体士でもある。
知識量は非常に多く、怪異や記録、失われた歴史に詳しい。
一方で、常に疲れた顔をしており、根暗で繊細。感情をそのまま出すのが苦手で、記録・手順・皮肉・請求に変換しがち。
極度の倹約家で、ハルには絶対に財布を触らせない。
情報料も高く、周囲からは守銭奴扱いされがち。
ただし金儲けがしたいというより、損をしたくないタイプ。
甘党で、胡桃入りのお菓子が好き。
不死ではあるが痛いものは嫌い。とても嫌い。
ハルには、出会ってからこれまでの教育費を借金として背負わせている。
本人は「八年間、きみのために使った経費だ」と言っているが、それが本心のすべてかどうかは分からない。
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ハルとジェード
浪費家の地図師と、守銭奴の怪異学者。
死に戻る猫又と、終われない不死者。
二人は家族でも師弟でも恋人でもなく、旅を続けるために奇妙に噛み合っている腐れ縁です。
ハルは今を見る。
ジェードは記録を見る。
ハルは飯へ戻る。
ジェードは手帳へ戻る。
喧嘩をし、別会計で食事をし、借金の話をしながら、それでも二人は旅を続けています。
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世界観
この世界は、すでに一度壊れています。
国家は存在せず、代わりに商会、寺院、ギルド、監査組織などが人々の暮らしを支えています。
地図は碧潮によって書き換わり、怪異は人々の生活のすぐ隣にあり、記録や名前は時に命より重く扱われます。
それでも人々は船に乗り、契約を結び、食事をし、地図を描き、記録を残しながら暮らしています。
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怪異
人々の認識、風習、約束、記録、信仰などが歪み、固定化した現象。
怪異は完全には理解できない理不尽なものですが、人々はそれを観測し、記録し、避けたり、解体したり、時には生活技術として利用したりしながら暮らしています。
怪異に飲まれた土地や集落は「迷宮」と呼ばれます。
迷宮が攻略され安定した場所は「聖域」と呼ばれますが、完全に安全な土地というわけではありません。
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ルミナス伝承
およそ千年前、一人の地図師、一人の怪異学者、三人の冒険者が旅立ちました。
彼らは大陸中を渡り歩き、変化する地形を記録し、史上初となる大規模世界地図を完成させたと伝えられています。
後世の地図師たちは、彼らを「ルミナス」と呼びます。
ルミナスはその後、古い伝承にある理想郷「約束の地アナスタシオス」を目指したとされます。
しかし、その記録を最後に消息を絶ちました。
多くの地図師たちは、今もこう語ります。
「ルミナスは、世界の果てへ行ったのではない。ただ少し先の道を歩いただけだ」
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御三家商会
国家の代わりに文明維持を担っている巨大商会群。
赤燈商会は、武装物流や護衛を担当。
白碑商会は、医療、巡礼、葬送などを担当。
深碧商会は、怪異研究、遺物、地図、情報を担当します。
商会は人々の生活に欠かせない存在ですが、ただの善意の組織ではありません。
契約、流通、情報、貨幣を握る巨大な仕組みでもあります。
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貨幣の種類とシステム
この世界では、冒険者ギルドが発行する「証紙」が広い地域で使われています。
そのほかにも、商会や地域ごとに異なる貨幣が存在します。
代表的なものには、火印銀、遺晶、骨票などがあります。
ただし、碧潮が近づくと地形だけでなく流通も乱れ、貨幣の相場が崩れることがあります。
ハルが楽しみにしていた酒代が足りなくなることもあります。
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聖域監査局
迷宮や聖域を監査する組織。
彼らの最大の役割は、怪異や聖域の状態を記録し、管理することです。
職員は本名ではなく数字のコードネームで呼ばれることが多く、名前を隠すこと自体が怪異対策になっています。
迷宮から生還した者や、聖域に関わる重要人物を保護することもあります。
ただし、その保護が本人にとって本当に自由なものかは、また別の話です。
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冒険者ギルド
怪異調査、迷宮攻略、護衛、配送、地図更新、遺物回収などを請け負う組織。
ハルとジェードも、旅の途中でギルドの依頼を受けています。
任務を達成すれば報酬が出ますが、報告、契約、手続きはきちんと必要です。
ハルは面倒くさがり、ジェードは報酬計算を気にします。
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ヤヌア寺院
蘇生、還葬、死者の灰、骨票などを扱う寺院。
この世界では、死は必ずしも一度きりではありません。
しかし、蘇生が一般化していても、死が軽いわけではありません。
戻れる者もいれば、戻れない者もいます。
終わったものをどう扱うか、残された記録をどう受け継ぐか。
ヤヌア寺院は、そうした生と死の境目に関わる場所です。
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約束の地アナスタシオス
白い海の向こうにあるとされる、古い伝承上の場所。
多くの巡礼者、研究者、地図師がその存在を追い続けています。
理想郷とも、世界の記録器官とも、失われた名前や記録が辿り着く場所とも語られます。
ハルとジェードの旅の目的地でもあります。
ただし、そこが本当に救いの地なのか。
そもそも辿り着ける場所なのか。
それはまだ、誰にも分かっていません。
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