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RLH / 踊る二枚貝

#RLHアンソロBM_001 #盗まれた五つの至宝
プレイヤー:1人~2人 プレイ時間:10~15分 対象年齢:10歳~ GM:不要 ジャンル:ファンタジー レベル:初級 難易度:Normal 形式:シナリオ(d33) 世界:共通世界


プレイヤー:1人~2人 プレイ時間:10~15分 対象年齢:10歳~ GM:不要
ジャンル:ファンタジー レベル:初級 難易度:Normal 形式:シナリオ(d33) 世界:共通世界
ローグライクハーフ 基本ルール:https://ftbooks.booth.pm/items/4671946



▼ プロローグ

 異郷都市キョウの古物商店主、藤煤より依頼を受けた君は、自治都市トーンへと向かう。清々しい風の吹き抜ける中、美しい草原の向こうに趣ある街並みが見えてくる。
 君が掴んだ情報によると、宝を盗んだ盗賊の一人がこの都市の外れに佇む廃墟へ逃げ込んだらしい。
 それと思わしき館の、外れかかった重い扉を押し開けると、埃っぽい空気と共に廃墟の闇が君を迎えた。
「ゴーブゴブゴブゴブ。冒険者、よくぞこの場所がわかったゴブねえ!」
 館のエントランスと思われる広間の奥から、ランタンの灯り一つと共に姿を現したのは一匹のゴブリンだった。その額には赤縁のゴーグル。賊の情報と一致した。
「飛翔騎士(スカイナイト)の護り貝を探しているゴブね? 残念だったゴブな。宝はこのゴヤが館に隠したゴブ。そう簡単には見つからないゴブよ」
 飛翔騎士の護り貝――とある飛翔騎士の一族の元に古くから受け継がれた、伝説の二枚貝のアミュレット。「空で持ち主を護る」力を秘めるとされ、「五つの至宝」の一つとして数えられる逸品である。
「機械じかけはゴブリンのお家芸ゴブ。ここをただの廃墟だと思って甘く見てるとお前、死ぬゴブよ」
 自分がもっと早くトーンへ辿り着いていれば、あるいは。君は悔しさに下唇を噛んだ。
「ゴヤお得意の機械じかけがそれはも~う捗りに捗って、しまいには宝の隠し場所を忘れちまったゴブ。むしろ探してほしいゴブ」
 お前も見失ってんじゃねーか。と君は思った。
 ――――トラップまみれの廃館で、命懸けの宝探しが今、始まる!


シルエット画像:天狗ろむ様

▼ 大陸半周モード・プロローグ
 あなたが〈貿易都市ビストフ〉を訪れていたときのことである。

「いやはや、困りましたねぇ。『五つの至宝』はどれも魔法の装備品としては一級品。下手すると国が傾くやもしれませぬ。どなたか、頼もしい冒険者さんが、慈悲の御手を差し伸べて頂けたりはしないものかと、嘆いている次第ですとも。……嗚呼、そう、たとえば、そこの貴方さんです。如何でしょう、お礼はうんと弾みますよ。何せ『五つの至宝』を取り戻して頂くのですから」

 流暢に独り言を呟いていたのは、ラドリド大陸から遠く東にある島国ヤーパンからやってきた、藤煤と名乗る商人だ。右目に布製の眼帯をして、艶やかな黒髪を緩く束ねている壮年の男。薄紫色……藤色の羽織と派手な柄の着物(和服と呼べばよいだろうか)を粋に着こなした彼は、煙管を片手に溜息をついていた。不意に声をかけられたあなたは、興味を引かれて話を聞くことにしたのだ。

 強大な力を持つ「五つの至宝」を、盗賊団に盗まれてしまったこと。
 その盗賊はラドリド大陸各地に逃走してしまったこと。
 藤煤はそれらを大仰に嘆きながら話してくれた。

「〈商業都市ナゴール〉で開かれる骨董市の目玉商品として、展示予定でしたのに……これでは私の面子も丸つぶれですよ。どうにか取り戻してはくれませんでしょうか?」

 よよよ、と目尻と拭う藤煤に、任せて欲しいとあなたは快諾する。依頼はつまり、「盗賊団から至宝を取り戻す」で良いだろうか。

「勿論それが大前提です。ただ……依頼としては『至宝がもう狙われないようにすること』とさせていただきましょう」

 何やら含みがありそうな物言いだ。盗賊団を捕縛することも考えておかねばならないかもしれない。

「盗まれた至宝がどこに運ばれていったのかまでは、何とか追えているのです。そこから実際に取り戻すのは、貴方さんにお願い致しましょう。お好きな順番でも良いですし……私としては、おススメな周り方もございます」

 何だか大がかりな話になってきたが、とにかく冒険を開始しよう。

▼ 概要

本作はキャンペーンシナリオ「盗まれた五つの至宝」の一つとして制作されたものです。

基本的には公式の「基本ルール」に従って進行してください。
https://ftbooks.booth.pm/items/4671946

▼ 準備
・主人公の準備(装備の購入、従者の雇用)
・ルールブック、記録する道具の用意

▼ ゲームの進行
本作は「一本道モード」でプレイします。
d33を振って、「d33表」を参照してください。一連の流れは以下の通りです。

1~3回目:d33表に対応した〈できごと〉が発生
4回目:〈中間イベント〉
5~7回目:d33表に対応した〈できごと〉が発生
8回目:〈最終イベント〉

・【逃走】を行った際には、めくったマップタイルは枚数にカウントしません。
・中間イベント、最終イベントでは【逃走】を行うことができません。
・既出のタイルが出た場合には、出目を「+1」してください。出目33に到達した場合は、出目11へ戻ります。

▼ 冒険とゲームの勝利
このゲームにおける勝利とは、至宝「飛翔騎士の護り貝」を取り戻すことです。
本作は1回の冒険に対応しています。「冒険」とは、最終イベントまでの一連の出来事をクリアする(あるいはゲームオーバーになる)ことを指します。

▼ 隊列
本作における戦闘には、隊列という概念はありません。
敵側の攻撃は、
・主人公1人と従者 の場合
・主人公1人ともう1人 の場合
にそれぞれ均等に割り振られます。

▼ 独自ルール
名前に「▽」が付くアイテムは、持ち物欄を使用せず所持することができます。
また、通過済みのタイル(部屋)には任意のタイミングでいつでも戻ることができます。

反応表に「常に」とある時は、表を振らない場合でも常にその反応です。

▼ ゲームの終了
以下のいずれかによりゲームは終了します。
・最終イベントを無事クリア(成功)
・主人公1人が「生命点0」となったらゲームオーバー(失敗)
冒険に失敗した場合は、またあらためて再挑戦することができます。

▼ 大陸半周モード
 大陸半周モードは、「盗まれた五つの至宝」キャンペーンとして作られた、後述するd33シナリオ5作品を、同じ主人公で、連続して冒険する遊び方です。それぞれ個別に遊んでも支障はなく優劣もありませんが、この大陸半周モードで5作品すべてをクリアしたとき、追加報酬などがあります。

 大陸半周モードで遊ぶさいは、推奨する順番がありますので、参考にしてください(その通りに遊ばなくても基本問題はありませんが、最終話扱いの「盗賊アカメと強欲王」を先に遊ぶと、話の辻褄が合いにくくなりますのでご注意ください)。

「盗まれた五つの至宝」キャンペーン
第1話:『港猫の手招き 魔犬の遠吠え』 作:成田砂男 舞台:貿易都市ビストフ
第2話:『踊る二枚貝』 作:tsuki 舞台:自治都市トーン
第3話:『冒涜の証明』 作:蒙太辺土 舞台:フアナ・ニクロ
第4話:『怪盗と祝祭』 作:東洋夏 舞台:神聖都市ロング・ナリク
最終話:『盗賊アカメと強欲王』 作:天狗ろむ 舞台:山岳都市カザド・ディルノー

 大陸半周モードで始めるさいのプロローグ、特殊ルールについては、「大陸半周モード・プロローグ」と「大陸半周モード・特殊ルール」をご覧ください。

▼ 大陸半周モード・特殊ルール
 大陸半周モードでキャンペーンをプレイ中は、その主人公で他のシナリオを遊ぶのは非推奨です(あなたが他の冒険をしている間に、盗賊団が目的を達成してしまうためです)。
 キャンペーンを終えてから、他のシナリオで遊ぶようにしてください。

 また、このモードのさい、キャンペーンシナリオで手に入れた至宝を主人公が所持したまま冒険を進めます。装備品欄が圧迫されるため、至宝専用の従者の雇用をおススメします。
 この従者は、キャンペーンシナリオの冒険の合間であれば、いつでも雇用することができます。

・玉櫛笥(たまくしげ)
 玉手箱の憑物神(つくもがみ)。至宝を収める専用の上等な箱に手足が生えていて自走できる。至宝のみを運ぶ〈荷物持ち〉として扱う。また、至宝が必要になったさい、すぐさま主人公に渡すことができる(至宝は1つにつき、1つの装備品欄を占める。主人公の装備品欄に空きがなければ出来ないが、シナリオ上で例外が明示されていた場合はそちらを優先する)。
 技量点0、生命点1、従者点を必要としない〈戦わない従者〉として1体まで連れていける。依頼人・藤煤から貸し出されるため、雇用費は必要ない。
 至宝のみを最大5つまで持たせることができる。
 この従者は、トラップや戦闘などの対象にならない(冒険中に生命点が減ることはない)。
 キャンペーンシナリオが終わると、パーティから離脱する。

・『五つの至宝』の効果
 大陸半周モードでキャンペーンシナリオをプレイ中のみ、取り返した至宝の持つ効果を使用しても構いません。回数制限や使用限度があるのでご注意ください。(「〇回」まで、と表記してあるものは、キャンペーンを通しての回数です。たとえば3話目に『飛翔騎士の護り貝』の効果を「2回」使用した場合、それ以降では使用できません。『仏の御石の鉢』『龍王の首飾り』の効果は、冒険1回につき1度は使用できます)
 それぞれ、主人公の装備品欄もしくは装備中でないと効果を発揮しません。主人公が装備品が持てない魔猫などの場合、使用可能かどうかはGM判断とします(1人プレイの場合は、あなたがGMです)。
 至宝の効果を使い切っても、至宝は装備品欄などから消さないようにしてください。

●『火蜥蜴(サラマンダー)の皮衣』……鎧の上から装備するマント。あらゆる【炎】の攻撃に対する【判定ロール】へ修正+1を得る。この効果は任意のタイミングで効果を発動してよい。キャンペーン中、「2回」まで使用できる。

●『飛翔騎士(スカイナイト)の護り貝』……キャンペーン中、従者の受けるダメージ1点分を「2回」まで無効化する。

●『仏の御石の鉢』……【冒涜の証明クリア後に解放】1つの冒険につき1度だけ、ファンブルをクリティカルに変えることができる。この効果はその冒険をクリアすればまた使えるようになる。

●『龍王の首飾り』……戦闘中に1ラウンドを消費することで、以下の効果のどちらかを使用できる。1回の冒険につき1回である。この効果はその冒険をクリアすればまた使えるようになる。
 ・【強いクリーチャー】に対して使用した場合、2点のダメージを与える。これは【雷】属性を持つ攻撃だが、魔法や【雷】に対して抵抗力を持つ相手に対しても、その抵抗力を無視してダメージを与えることができる。
 ・【弱いクリーチャー】に対して使用した場合、出現数を1d6体減らす。なお最低出現数は1であり、0にはならない。

●『千年樹の珠の杖』……魔術点の消費なく、【炎球】を使用できる。技量点で【魔術ロール】を行うこと。その他の効果などは基本ルール参照。キャンペーン中、「2回」まで使用可能。

▼ d33表

▼ 出目11~13

【11】〈クロークルーム〉

ここで【器用ロール】に成功すると、「隠された何か」を発見する(目標値:4)。
各主人公が一度ずつ挑戦できる。

『フック付きクローク』
道具(一般)
・着用者はラウンドを消費せず武器持ち替えができる
・これによるボーナスは、シナリオ1作分である(3回の冒険に対応したシナリオなら、冒険3回分)(その後は壊れてしまい、使用できなくなる)

 この小さな部屋はおそらく、客のコートや手荷物を預かる場所であろう。各所にフックが掛けられ、幾つかのチェストが置かれているがその引き出しの大半は空だ。

【12】〈長い回廊〉

トラバサミ
Lv4 / 対象:戦闘に参加できるキャラクターの中から1人(ランダムで決定)

散らかった廃墟の床に巧妙に隠されたトラバサミが、君に襲い掛かる。対象のキャラクターは【器用ロール】を行うこと(目標値:4)。
判定に失敗した場合はトラバサミに脚を挟まれてしまうため、次の〈できごと〉では戦闘に参加できず、また【逃走】することもできない。その後、これにより戦闘に参加できるキャラクターがいなくなった場合にのみ、【逃走】を試みることができる。

 館のおそらく中央、中庭を囲むようにして長い長い廊下が続いている。

【13】〈食堂〉

矢狭間
Lv3 / 対象:1d3人(プレイヤーが選択)

暖炉の上部を飾る、壁に刻まれた飛翔騎士のレリーフ。その開口部から矢が放たれる。対象のキャラクターは【幸運ロール】を行うこと(目標値:3)。
判定に失敗した場合は矢が刺さり、生命点に「1点」のダメージを受ける。

 飛翔騎士の戦いを描いた見事なレリーフ。それを覗き込んだ瞳に、鋭き矢の切っ先が映り込んだのも束の間。

▼ 出目21~23

【21】〈書斎〉

末裔
Lv5 / 出現数 1d3 / 宝物:通常
反応表:1【友好的】 2~5【ワイロ】 6【中立】
タグ:【少数種族】【人間型】【水中】

末裔は海の底にある神の血を引く魚人の一族である。
多くの場合、弱いクリーチャーを「1体」捧げることで【友好的】な反応を引き出せる。ただし、この弱いクリーチャーが君の従者である場合、残りの従者たちは君の非人道的な選択に憤慨して、いなくなってしまう(この弱いクリーチャーが捕虜である場合には、誰もいなくならない)。
大陸半周モードで既に末裔へワイロを渡している場合、この場の末裔にもその話が伝わっているため反応は自動的に【友好的】になる。
彼らの反応が【友好的】である場合、彼らはこの館に関する情報をくれ、手がかりを「1つ」取得することができる。

「賢明なる冒険者殿にはおわかりかと思うがね」
 その末裔は重厚なる書斎机の前に鎮座し、語りだす。
「この世の中、なんでもタダではないのだ。時には友情すらも、人の為ならず。わかるだろう? あのゴブリンが邪魔だと言っている」
 どうやら館の新参者の無礼にお怒りのようだった。

【22】〈神像の間〉

人間大ほどもある盾神エスクードの像が奉られている。元の館の主はよほど信心深い人物だったに違いない。
像をさらによく調べてみるなら【筋力ロール】を行うこと(目標値:4)。成功したなら像を移動させることができ、その下から赤い宝石▽を1個入手する。

青い宝石▽を所持している場合は以下を読み進めること。
宝石を像にかざしてみると、一冊の古い書物が現れた。自治都市トーンにおける、盾神エスクードにまつわる伝説が童話の形で記されている。最後のページに不思議な問いかけがあった。「子を守るのは親。親を守るのは?」。
手がかりを「1つ」入手する。

【23】〈祭壇の間〉

剣神エスパダの奉られた祭壇だ。捧げ物などは盗人に荒らされた後なのか、小さな戦乙女の像だけが台座に残されている。
祈りを捧げるのなら、パーティの誰か1人を選択すること。対象のキャラクターはこの冒険が終わるまでの間、一度だけ【判定ロール】を行う際の判定に「+1」のボーナスを得る。
また【呪い】の状態になっているキャラクターがいれば、それを取り除いてよい(対象:パーティ全員)。

祭壇をさらによく調べてみるなら【魔術ロール】を行うこと(目標値:4)。成功したなら封印が解かれ、青い宝石▽を1個入手する。

赤い宝石▽を所持している場合は以下を読み進めること。
宝石を像にかざしてみると、一冊の古い書物が現れた。自治都市トーンにおける、剣神エスパダにまつわる伝説が童話の形で記されている。最後のページに不思議な一文があった。「七度回りて二枚貝」。
手がかりを「1つ」入手する。

▼ 出目31~33

【31】〈応接室〉

ゾンビ
Lv3 / 出現数 1d3+3 / 宝物:通常
反応表:1【無視】(逃走と同様) 2~6【死ぬまで戦う】
タグ:【アンデッド】

反応を見ない場合、このクリーチャーは【死ぬまで戦う】。
このクリーチャーに対して【炎】の特性を持った攻撃をした場合には、有効な攻撃方法であるため攻撃や呪文等の【判定ロール】に「+1」の修正を得る。

「う゛ぉあ゛ぁぁ~」
 理性の感じられない呻き声を上げながら、その人影たちは両腕で追い縋ってくる。こんな客は御免だ。

【32】〈寝室〉

野犬
Lv3 / 出現数 2d6 / 宝物:なし
反応表:1~2【劣勢であれば逃走】 3~5【ワイロ】(2体につき1個の食糧) 6【敵対的】
タグ:【動物】

 ここをねぐらにしていたのだろう、野犬の群れだ。汚れた毛並みに、口元にはだらしなく涎を垂らしている。

【33】〈厨房〉

振子斧型トラップ
Lv4 / 生命点 1 / 攻撃数 1回 / 宝物:なし
反応表:1【故障】(逃走と同様) 2~6【死ぬまで戦う】
タグ:【兵器】

振子斧型トラップの攻撃に対しては、【防御ロール】ではなく【器用ロール】で防御の判定が行われる。各ラウンドが始まる際に、パーティは通常の攻撃を仕掛けるか、あるいは振子斧型トラップの回避に専念するかを決めること。
回避に専念する場合、各キャラクターは【攻撃ロール】に「-1」の修正を受けてしまうが、代わりに防御のための【器用ロール】に「+1」の修正が得られる。

振子斧型トラップに対する【器用ロール】に失敗したなら、鋭利な刃で体を切り裂かれてしまうため、生命点に「3点」のダメージを受けてしまう。

 巨大な斧が天井からぶら下がっている。それは振子のように大きく揺れ、この先へ進ませまいと妨害してくる。
 まったく厄介な罠を仕掛けてくれたものだ。……いや、ここが厨房だからって、まさか食材の解体に利用されていたわけじゃないよな?

▼ 中間イベント〈壁槍型トラップ〉

Lv2(※後述) / 生命点 4 / 攻撃数 2回 / 宝物:通常
反応表:常に【死ぬまで戦う】
タグ:【兵器】

壁槍型トラップは、第0ラウンドを除いて、各ラウンドが終了する度にレベルが「1」上昇する。〈壁槍型トラップ〉の初期レベルは「2」で、その上限は「5」である。

各ラウンドにおいて、各主人公は攻撃を行う代わりに扉を開錠するための【器用ロール】を行うことができる(目標値:6)。このアクションには1ラウンドを必要とする(各主人公がそれぞれ挑戦できる)。
判定に成功したなら壁槍型トラップが設置された部屋から脱出できるため、自動的に戦闘に勝利したことになる。

 その部屋に進むと、入ってきたドアがガキン! と派手な音を立てて閉まった。どうやら施錠されたようだ。
 ……冷静に分析している場合ではない! 君を挟む両壁には無数の槍が仕掛けられ、それらがゴリゴリと嫌な音を響かせながら迫ってくるではないか!
 急いで脱出しなければ、蜂の巣になってしまう。

▼ 最終イベント〈からくりミミック〉

Lv6(※後述) / 生命点 3 / 攻撃数 2回 / 宝物:修正+2 &「飛翔騎士の護り貝」
反応表:常に【死ぬまで戦う】
タグ:【ゴーレム】

呪文による攻撃(魔術、奇跡等)に耐性があり、【炎】【氷】【雷】の攻撃特性魔法は効果がない。
またからくりミミックのレベルは、現在所持している「手がかり」の数だけ「-1」される。

遭遇の際、主人公1人が【器用ロール】を行うこと(目標値:6)。
判定に成功した場合は不意打ちを避けることができる。
判定に失敗した場合は不意打ちを受け戦闘は第1ラウンドから始まり、からくりミミックから先に攻撃する。この時に限り、からくりミミックは「戦う従者」を優先的に狙ってくる(対象:プレイヤーが選択)。

「ギャーッ」
 館の調査の最中、君がエントランスへ戻ってくると、ゴヤというらしいゴブリンが宝箱に尻をかじられていた。思わず二度見する。
「おっ、お前っ、たた助けるゴブ! 痛いゴブ!」
 なぜ自分が……? 君は訝しんだ。
「思い出したゴブ! 飛翔騎士の護り貝はこの中ゴブーッ!」
 そうと聞いては黙っていられない。君はきりっとした表情で武器を構えた。

▼ 冒険の達成

 君は無事、飛翔騎士の護り貝を手に取ってほっと一息ついた。
「本当に助けてくれるなんて、お前案外いい奴ゴブな」
 ゴヤは感心したように瞳をキラキラに輝かせている。そんなつもりはなかったのだが、君は流れで頷いた。
……わかったゴブ。この勝負はゴヤの負けゴブ。飛翔騎士の護り貝はお前に譲るゴブよ」
 いやに物分かりのいいゴブリンである。
「ゴヤの機械じかけもまだまだってことゴブねえ」
 ゴヤは鼻の下を指でこすりこすり、へへっと笑う。
「ゴヤは修行の旅に出るゴブよ。こんなんじゃオヤビンにも怒られちまうからゴブね。オヤビンにもお前から伝えといてくれゴブ」
 なぜ自分が……? 君はなんだか肩の力が抜けてしまった。
「さらばゴブ冒険者! また会ったら今度こそゴヤの機械じかけで負かしてやるゴブよ!」
 ゴヤは去っていった。後には廃館を抜ける隙間風の音と、ぽかんとした表情の君だけが残される。

君の勝利だ! おめでとう
各主人公は経験点「1点」、金貨「30枚」を得る

▼ 大陸半周モード・特別ルール
君が望むなら、このキャンペーン中のみ「飛翔騎士の護り貝」を冒険に役立ててもよい。

飛翔騎士(スカイナイト)の護り貝
・キャンペーン中、従者の受けるダメージ1点分を「2回」無効化する
・護り貝の効果を得るためには、これを持ち物に入れている必要がある(玉櫛笥や荷物持ちに預けることはできない)
本来は「遥か空で」効果を発揮する至宝であるためか、地上においてはその力は抑えられているようだ。

▼ 大陸半周モード・エンディング
「大陸半周モード」で、このシナリオを含め、5つのキャンペーンシナリオをクリアしたなら、報酬として金貨30枚に加えて更に金貨50枚を貰うことができる(合計金貨80枚)。
 更に称号として【五つの至宝の守護者】を得ることができる。この称号を持つキャラクターは、今後「藤煤」からの依頼を受けた際、報酬の金貨を10%増し(切り上げ)で貰うことができる。GMが許可すれば、他のシナリオでも何かしらの効果を得てもよい(たとえば、藤煤が口利きをしてくれて、報酬が10%(切り上げ)で上がる、など)。
 また、望むなら〈虎隠良〉を従者として加えてもよい。
 これは技量点0、生命点1の戦わない従者で、【妖怪】のタグを持つ。従者点1点を必要とする。金貨専用の荷物持ちとして扱い、金貨を300枚まで持たせることができる(金貨100枚で装備品欄1個を占めるため、金貨100枚を3個分持てるということになる)。
 とても素早く動けるため、トラップなどの対象にならない(GM判断)。
 また、「故郷」ルールによって「故郷」を設定しているなら、冒険の途中であっても、〈虎隠良〉を故郷に返すことができる(千里を駆けられる憑物神のため)。ただし、一度「故郷」に戻したら、その冒険の間は帰ってこない(〈虎隠良〉が持ち帰った金貨を「故郷」に置いて、再び同じ冒険に参加することはできない)。

「嗚呼、そうだ。アカメ盗賊団の連中ですが、全員行方をくらませてしまったようですね。あれくらいお間抜け……じゃなかった、愛嬌のある連中ならば御しやすいので、放置で良いでしょう。もしかしたら、またどこかで出会うかもしれませんね。貴方さんも、宿敵とみなされて絡まれるかもしれませんが、頑張ってくださいねぇ」

 最後にあまり毒舌を隠しきれていない、何とも言えない情報がもたらされたが……何はともあれ、「五つの至宝」を巡るお話は終了だ。

 よくやった! おめでとう!

 次の冒険が、あなたを待っている!

▼ 宝物表

1d6で決定
【1以下】金貨1枚
【2】1d6枚の金貨
【3】2d6枚の金貨(下限は金貨5枚)
【4】1個のアクセサリー(1d6×1d6枚の金貨と同等の価値)
【5】1個の宝石・小(1d6×5枚の金貨と同等の価値/下限は金貨15枚)
【6】1個の宝石・大(2d6×5枚の金貨と同等の価値/下限は金貨30枚)
【7以上】【魔法の宝物表】でダイスロール

▼ 魔法の宝物表
1d3で決定
【1】〈聖水銃〉
聖水が詰められた「飛び道具」。弾丸数は「3回分」。
【器用ロール】に成功することで対象「1d3」体にぶつけることができる(それぞれに「1点」のダメージ)。
対象が強いクリーチャーかつ【アンデッド】だった場合は「2点」のダメージを与える。

【2】〈フック銃〉
撃つとフック付きロープが発射され、それを高所へ引っかけることで移動の助けになる銃型のアイテム。「3回分」の一セット。
使用すると回避の助けになり、【防御ロール】に「+1」の修正を得る。

【3】〈癒しのハーブ薬〉
数種類の薬草をブレンドした、傷治療のための粉末ハーブ薬。「3袋」入り。
水場を利用できるなら飲むことができる(その水場が飲用に適するか否かは君の判断に任せる)。使用したキャラクターは生命点を「+2」回復。むせてしまうため戦闘中に飲むことはできない。



協力
大陸半周モード
天狗ろむ様 / 東洋夏様、成田砂男様、蒙太辺土様

参考文献
ローグライクハーフ 基本ルール(作:杉本=ヨハネ様 / 監修:紫隠ねこ様)
https://ftbooks.booth.pm/items/4671946

シナリオ「雪剣の頂 勇者の轍」(作:ロア・スペイダー様 / 監修:杉本=ヨハネ様)
https://ftbooks.booth.pm/items/6820046

アランツァクリーチャー事典×シナリオ作成ガイド(作:杉本=ヨハネ様 / 監修:紫隠ねこ様)
フック付きクローク / トラバサミ / 矢狭間 / 末裔 / 簡素な祭壇 / ゾンビ / 野犬 / 振子斧型トラップ / 壁槍型トラップ / 宝物ゴーレム
https://ftbooks.booth.pm/items/6196364

26/06/15 ver.1.01 大陸半周モード・特別ルール追加
26/06/10 ver.1.0
26/03/23 ver.0.9