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三毛田
2026-06-08 21:55:37
1074文字
Public
1000字7
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【82/小さな願いを叶えるために】
82日目
君は頑張ってくれるから
あれがしたい、これがしたい。
そんな小さくて些細な願い
――
口にした俺ですら忘れていたこと
――
を、丹恒は叶えてくれる。
「どうだ? 満足したか?」
「いや、まあ
……
うん。丹恒の太ももって俺よりは細いけど、ちゃんと筋肉なんだなって」
「そうか。それなら、もう膝枕はしなくていいな」
「それはまた違うと思うんですよ!! ところでぇ。このまま、歯磨きしてもらえたら最高です」
嬉々として歯磨きセットを指さすと、はあ。とため息をつきながらも、優しく一本一本丁寧に磨いてくれて。
最高だよ、丹恒センセイ。
ただ、まあ。
角度によっては胸が邪魔で、顔が見えなくなる瞬間があることだな!
「ほら、うがいをしろ」
「ふぁい」
体を起こし、差し出された水でうがいをして、別のカップに吐き出す。
「磨き残しがないかを確認する。もう一度、寝転がれ」
「はーい」
もう一回軽くうがいをしてから、寝転がる。
「よし」
終わりだというように優しく頭を撫でられたので、ゆっくり起き上がってもう一度うがい。
「綺麗になったぞ。満足か?」
「凄い満足。ありがとうございます、丹恒先生」
「それならよかった」
優しく微笑む丹恒に、胸はキュンキュン。あとちょっとだけギュンギュンしてる。本人には言えないけれど。
「どうしてお前は、俺の願い事を覚えてるんだ?」
俺は覚えてないのに。
「いつかお前にしてやりたいという思いがあるからな。たまにメモしていた」
「そんな真面目な」
「好きな相手の喜ぶ顔を見たいと思うのは、イケない事だろうか」
「むしろもっとやってください」
思わず食い気味に告げてしまい苦笑されたが、嫌がっている様子はないのでホッとする。
というか。
「丹恒、意外と俺のこと好きだよな」
「言っていなかったか?」
「うん。ちゃんと言葉で伝えてもらってない」
「そうだったか
……
」
俺の言葉に、自分で言ったくせにちょっとだけショックを受けている様子。
なんだこの可愛い生き物は。
「丹恒。好きだ」
「俺も穹が好きだ」
「嬉しい。抱きしめても?」
「お前の好きにしろ」
と言われたので、嬉々として抱きしめれば恐る恐る背中に腕を回してきて。
「キスは?」
「いいぞ」
即答されたので、耳から順番にキスをしていく。
「ふふ」
くすぐったそうに笑い、それからそれに応えるように俺にもキスをくれて。
「あー
……
」
「どうした?」
「丹恒が好きすぎて、辛い」
「そうか。それは大変だ」
「うん。だから、これからも俺の願いを叶えてくれるか?」
「勿論」
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