タテハ
2026-06-07 22:58:17
10383文字
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殿堂

このレポートは、俺の手紙であり、反省文であり、■■だ。




[警告:責任者による協議の結果、このレポートのさらなる文書化ならびに発表は永久に凍結された。許可を得た関係者以外の情報の閲覧、また持ち出し・コピー等を禁ずる。これに違反した者は厳重な処分を受けることとなり、状況により懲戒免職処分の適用も]










題:ミュウの追跡と観察(仮)
氏名:O・J

[1枚目]
探さないでください。

俺はミュウを探しに行きます。じいさんの図かんを完成させるための、最後の1匹。
見たという人もほとんどいない、まぼろしのポケモンだと聞いてます。
どんな技も使えて、あの最強のポケモンミュウツーの親でもあるとか。全てのポケモンのせんぞとか、きれいな心の人の前にしか現れないみたいな、うそにしか思えない話もめずらしくないから、何が本当で何がただのうわさなのかはまだなぞのままだって。

でも、俺実は見たんです。ミュウを、それもこのカントーで!遠い南の島なんかじゃなく。誰かに先をこされたくなくて、だまってました。
でもベッドでねてる間、ミュウのことばかり考えてたら、もうじっとしてられなくて。なので、手紙だけおいていきます。いちいちレポートをわたしにもどってるひまはないけど、と中報告として時々見えるところにレポートを残していくつもりです。

やり方はもう分かってるから、1人で大丈夫です。心配しないでください。
ちゃんと1人で歩けます。





[2枚目]
前より何倍も時間がかかってる
一度来た場所に戻ってくるのにこんなにかかるなんて思わなかったまだここにいるといいんだけど
今、森にきた そろそろトキワだ

あたりが暗い 視界はせまいし足元はでこぼこだしで歩きづらい
首もいたいもらったシルフスコープ、役に立ってはいるけどもっと小がた化とか軽りょう化とか、できないのか
それに、このデザインはもうちょっとなんとかならなかったのか?あんまりこのカッコ、見られたくないんだよな
でも今はこれがないと文字も書けないそれまでに目、直るのかな
道は覚えてるでも、全部は見渡せない
あっちから勝手に出てくるならともかく、自分から探すのは
なんでこんなときばっかりツイてないんだ

やっぱりリーグの人が俺はいいって言ったのに
いや、あっちのほうか
リーグもお名返上で大変なわけだ


虫取りのわなにやられた!■■
こんな大がかりなもん作るとか何考えてんだ
なんとか抜けたけど、足をひねった

や、


なきごえ が





[3枚目]
はやく追いつかないと、にどと会えない気がする のに
遠すぎる 間に合ってくれ
いったいどこにいくつもりなんだ

どこの町にも人がいない?もう昼のはず
ヤマブキの前まできた
けいび員はちゃんといる めんどくさいな
どこも通行止めばっかりだ、なんでこんなときに
でも知らない道はきけんすぎる
考えてる時間もないのに

しかたない
おこるなら後にしてくれ

ち■ んと かけて る か?
くらい だれもいな さそう
床がきたない まえはこんなじゃなか った
こうこくの 上から Rのもし゛が スプレーか?
ほとんどぜんぶ にかかれてる ひまなのかあいつら
でもなんか いやなかんじが する
なんていえば いいのか

シルフとかリーグとか まえにのっとられ たばしょってこと か?
うちの研究所 のはなにも されてない
でもそれって これから ってことなんじゃ


とにかく、なんとか先に進めた
まだ心ぞうがバクバクしてる
あんな所、長居するもんじゃないな

でも、なんで地下通路にけい官なんかいるんだ
通行止めまでしてなにか調べるようなものでもあるのか?


こんどはけいさつがいっぱいいる 事件でもあったのか?
聞いた感じどろぼうが入ったらしい またロケット団か

ポスターが増えてる
不■審者注意ようやく警察が動きだしたのか
ポケモンを盗んでるって、まだ何かするつもりなのか?
俺の

やっぱり俺のと違う

■■■


そもそも警察なんて
あんな映像で
大体俺のことだってさっき分からなかった


俺が探さなくていいって言ってるんだ
いまさらじゃましないでくれ


今どうくつの手前
また人だ警察じゃないけどなにか調べてるっぽい
そういやここも前に
気にはなるけど、暗すぎてぜんぜん見えない
とにかく先に進むことだけを考えるか
こんどこそ見つからずに、うまく通り抜けられるといいけど





[4枚目]
ミュウを見失った
どこかへ飛んでっちまった
タワーの上から見下ろしてみたけど、暗くて何も分からなかった
無駄に時間を使っただけだった

せめて手がかりの1つくらいは手に入れておきたかった。遠くに行かれたらもう他に方法はない。速く追いかけなきゃいけないのに、足の感覚がなくて、動かない。それに、こんなどいなかに1人で放り出されて、正直かなりまいってる。ここにはいい思い出がない。

思えば、ここに来たころから何かがおかしくなっていったような気がする。ゆうれいが出るなんてうわさのせいでそう思うのかな。
でも、今までだってゆうれいなんて一度も見なかったし、あの時のあいつの方がもっとこわかった。しかもあのあと1回も会わないまま、あの事件があって



もしかして、俺のせいだったのか?





[5枚目]
おれはこんなところでなにをしてるんだろう?
1人でやるって決めてたのに
なにもできなかったからって、なにもしないでいていいのか
でも本当につかれたんだ、なにもかんがえたくない
もうぜんぶおわってしまった
なにも、なにものこってない
もういいのかな

とりあえず、忘れる前にほうこくだけしておく
あてもなくふらふらと歩いてたら、近くの家の人に見つかった
かお色がわるいからってきゅうきゅう車をよばれそうになったけど、ことわった
どうせびょういんにいたっていみないって、わかってて自分からとび出したんだって
ものすごいかおをしてた
あとでかがみを見たら、なっとくした。自分でもわらっちまうくらいひどいかおをしてたこれじゃたしかに、あのけい官にもボケたじいさんと思われてもしかたないかもな

けっきょく、もう暗いからってほとんどむりやり家までつれていかれた
はなしをきくとおれが思ってたより外は大変なことになってたらしい
リーダーがいなくなってとうそつを失ったざんとうがあちこちでぼうどうをおこしてるとかあの事件のことはしってるけど、そこまでとは思ってなかった

家の中にはおれのほかに2人、子供がいた。よく見たら、片方はその家の子供じゃなかった
きいたら、ついさっきまいごの子供をかくまって、むかえがくるのを待っているところらしかった。近くの森で、ロケット団におそわれかけたらしい。だれかは知らないけどメガネのお姉さんが助けてくれたんだって。でもそのお姉さんが、自分を守ろうとしてケガをしたんだと。そう言いながらずっとめそめそ泣いてた。
その後、かぞくをよんであげるからって、5、6才くらいのちびっ子といっしょにされたもんだから、つい自分はまいごじゃなく家出だし、1人でも平気だって言ってしまった。
おこられた。しかられたのなんていつぶりだろきいてこなかったのはおれなんだけど。
さいしょはおれもいいかえしてたけど、だんだんかぞくのことを思い出してそのあとさっきの子供のおやがきて、いっしょに帰っていくのを見てたら、すごく心ぼそくなってきた。

おれもあの子供と変わらないんだって。けっきょく1人じゃムリなんだ。
わかってたけどみとめたくなかったんだ。おれは目の前のことしか見えてなくて、そんなんじゃ1人でロケット団をなんとかするなんて不可能なんだって。
さいきん、けいさつとリーグで協力して本格的にロケット団ののこりをさがしてたのはなんとなくきいてた。その前からちゃんとじゅんびしてたってことも、それが実現される前におしゃかになったってことも。
いむしつのベッドでねてたとき、いろんな大人のはなし声が耳に入ってきてた。じいさんもいつもとちがうふんいきで、ことばはわかっても中身がぜんぜんりかいできなかったよ。たぶんおれが元気なときでも同じだったと思う。

おれだって、むずかしいことがわかるようになれたらいいのに。なにが正しくて、まちがわないためにはどうすればいいのか、じぶんで考えられるようになりたいのに。
おれは大人になれるのかな。けっきょくミュウのことであたまがいっぱいになってにげてきたおれには一生できない気がする。おれ...あの旅で、チャンピオンになった以外に、なにか変わったこと、あるのかな。今からでも、なにか変われるのかな。
もうなにもかも、取りかえしなんてつかないのに。


やっぱり

帰りたい。
でも、きっと帰ったら、動けなくなる。なにもできなくなってしまう。
すごく苦しくて、こわくて、先が見えない。でも、なにかをつかみかけた気がするんだ。

あと3日。
そのあいだで、おれはおれだけにできることをする。
それまで帰りません。





[6枚目]
リーグの中はだめだ つれもどされる

久々に町の近くまで来たせいか、道の様子がずいぶん変わった気がする。
草むらが踏みあらされて多分子供1人や2人のしわざじゃない。かき分けて何かを探したみたいな
そういえば、ずっとポケモンを見てない。前通ったときは、ちょっと歩けばコラッタなんかが飛び出してきてうざいくらいだったのに。
散々あぶないって言われてきたのに、これじゃ手ぶらでも通り抜けられそうだ。
本当に手ぶらってわけじゃないけどな。今は...まさか、じいさんより先につえついてあるくことになるなんて思わなかった。

でもこれを書くと心配されそうであんまり言いたくないんだけど、何もいないはずなのに変な感じがしてる。何かの気配っていうか、視線っていうか時々背筋に寒気が走る感じがする。
北風が強いせいなだけだと思うんだけどな、寒気も物音も。一応周りは注意して進んでる、慎重すぎなくらいには。肝心のものを見逃すわけにもいかないし。

やっぱり何かいる気がする、ポケモンじゃない
まさかリーグの人?勝手に抜け出した俺を追ってきたとかいや、そんな余裕ないはずだ、今のあの人たちはでも、そしたらこれも見つからないってことか?

とにかく見晴らしの良い場所に出よう





[7枚目]
やられた
つれていかれた

マサラで、ミュウに会った
ミュウと話そうとした
でも、ダメだった
ミュウは最初から、俺の言葉なんて聞こうともしなかった
ミュウは、俺のこと
きらわれてたんだ、俺

どうすればいいかわからなくて
そしたら急に、ロケット団のやつらが出てきてミュウをつかまえた あっというまだった
俺は、何もできなかった
動けなかった
ただじっと、ミュウが連れて行かれるのをかくれて見てただけで
追いかけるどころか、気付いたら俺はやつらから遠ざかってた

どうして何ひとつ思い通りにいかないんだ
どこでまちがえたんだ
もっとうまくやれたはずなのに
くやんでもなんにもならない


いつのまにかつえもなくして、もう動けないと思ってただ遠くを見てた
海風が冷たくて、ねむってしまいそうになったとき、鳴き声がした
顔を上げたら、目の前にミュウがいたんだ

ミュウは俺のポケットを指さして、俺の目をじっと見てきた。ポケットにはさっき俺が拾った、ミュウの一部が入ってる。まるで「自分を探してくれ」とでも言いたいみたいだった。
まだチャンスは残ってるのか?
まだ取り返しはつくんだろうか。
でも俺にはもう、迷う時間も後悔してる時間も残ってない。

たとえ何が待っていようと、行くしかない。
それにこんな所じゃ、俺は死ねない。





[8枚目]
あのようすじゃ、そうとおくには行ってないと思うし、かくれられるところもかぎられてる
それでも、ぜんぜん見つけられない

待ちぶせならとくいでも、おいかけるのってこんなにむずかしかったんだな

木にらくがきが刃物かなにかでRってきざまれてる
なわばりのつもりか?いったいいつからしかもこんなきんじょに
あんなやつらにミュウを取られるわけにはいかない
おれが助けてやるんだ

この森にくるのは2回目だけど、よくさがすとわながいっぱいしかけてある
あきらかに虫とりにしてはやりすぎなものまでこれって、ロケット団のだよな
ここでたくさん出てくる虫たちをつかまえて、それでぜんぜんありえるはなしだ。というか、じっさいそうだったんだろうな、だれもきずかなかっただけで。

でも、それでもこれは大きすぎじゃないか?虫なんかつかまえたら、いっしゅんでつぶされ


じいさん、ごめん
おれをさがしにきてくれたのはうれしいよ
おれも、2人のぶじだけがしんぱいだった。それがしれてよかった
でも、なんていわれてもおれは帰れない
そりゃむりにでもつれて帰りたくもなるよな。あのときのどくのせいで、あと2日ももたないっていわれてるんだから
みんな、かんごしさんもおみまいにきた四天王の人たちも、きをつかって言わなかったのはわかってた。きっとなおるって、リハビリまでさせてくれてさ。おかげで今こうやってうごけてるんだから、かんしゃしてるよ。
でもおれだって大事なことをだまってたんだから、おたがいさまだろ?
おれはのこりのじかんをベッドの上ですごすよりも、大事なことをなしとげるためにつかいたい。それだけなんだ。
それに、これ以上みっともないとこみられたくないしな。

さいきんこの森にわるいうわさが立ってるってはなし、しんじてないわけじゃない。よるになると変なうたごえがきこえてくるとか、ころされたポケモンたちのゆうれいがうめき声を上げてるとか、そんなことを言ってたっけ。
ゆうれいなんているはずないっていったけど、こういううわさには大体本当のことがまじってる。そしてかくしんしたんだ。きっとミュウはこの森にいる。

なあ、本当はおれに話してないうわさがほかにもあったんだろ?言われなくても、なんとなくわかるんだ。
おれがぜんぶおわりにするから。あいつのそんざいしたあかしを、うわさなんかでけがさせない。
おれが見つけてやる。必ず。


ちゃんとぬけ出せたんだな。ひどいまごだと思うかもしれないけど、あと少しのあいだだけ、おれのことばをしんじてくれないか。
きっとねがってることは同じなはずだから。





[9枚目]
やった。
やった、やった、やった、やった、やったやったやったやったやった
おれがやった。

ミュウをつかまえた。
おれは


森が火事になって、さけび声がきこえてきて、そこについたときにはロケット団が1人、ミュウにおそいかかるところで、
けむりをすわないようにマスクをしてた。みどりの、大きいガスマスク。たぶんそいつが森に火を放ったんだ、なんで自分たちのなわばりをもやすのかはわからなかったけど。でも、あいぼうがどうとか言ってた気がする
ミュウは大きなトラバサミにうでをはさまれて、うごけなくなってた
それで、ボサボサの長いかみをしたそいつが、ペルシアンをくりだした

そしたら、
ラッタが
くさむらからとび出して、
かみなりがおちた。

ペルシアンはいっしゅんできぜつしたみたいだった。
それでも、まだ止まらなくて
そのだんいんにむかって、もういちど、
なんどもなんどもなんども、
ずっとうるさくわめいてたのが、だんだんなにも言わなくなって
きがついたらそいつはまっくろになって、でもまだビクビクうごいてた
もう1ぱつ、グシャッて音がして、そしたら本当にうごかなくなった

いつのまにかラッタはいなくなってた

*ごめんなさい*


そして、おれとミュウだけになった。
わなからにがしたとき、ミュウはおびえきってちぢこまってた。
おれはてきじゃないってなんども言いきかせる内に、少しずつ大人しくなって
そのまま、ミュウをつれて森を出た。
つかれきってたし、ミュウをかかえておもかったし、じめんまで火の海で、あついしさんけつでくるしかったけど、気ずいたらぶじに森の外に出てた。ふしぎだった。
まだ死ぬなって、その時はうんめいで決められてたのかもしれない
今はもう、ぜんぜん立てないけど
あれからずっと、ゆび先がしびれてなにもかんじなくなってる
ただ、まだ火の中にいるみたいに、全身があつい


安全なばしょまできても、まだミュウのそばをはなれるきにはなれなかった。
ずっとかたまって、うつろな目をしてないてた。みぃ、みぃって。

ロケット団に一度つかまって、ていこうしたせいで相当ひどいしうちを受けたんだろう。ケガがいたいたしかった。かおのほとんどがやけどでめくれあがってて
どれだけ声をかけても、やさしくふれてみても、どうしたってミュウと目が合うことはなかった。たぶん、何も見えてない。おれのかおすらもう分からないんだろう。

ケガのちりょうを、くわしくないなりにやってみようとしたら、いやがられた
いたがってるのともちがう。まるで治るのがいやみたいな...
きっとこいつの苦しみは、ケガのせいだけじゃない
たとえケガが治っても、いたかったり苦しかったりしたかんかくはなかったことにならないって、おれはよくわかってる。それに、心のきずはかんたんには治らない。
いったいこいつが苦しまなくてすむようになるまでにどれだけかかるのか、おれにはそうぞうすらできない。いつまでも治らないかのうせいだって、0じゃないんだ。

それでもおれは、なんとかしてやりたかった。
だれの手もかりずに、おれ1人の力で
わかったきがするんだ、ミュウが今までなにを考えて、どんなきもちでいたか
こいつのくるしみをわかってやれるのはきっとおれしかいない
だれにもわたさない。だれにもきずつけさせない。
おれがこのよのすべてから守ってやる
だから
もうたたかわなくていいんだって、
きっとみんながやつらにばつを下してくれるから

だからおれは



くすりをのませてやった。
しばらくろくに食事もできてなかったのか、水にくすりをまぜて口元に近付けたら、反射みたいに自分の手でもって、がぶがぶとのみはじめた。
あわててのむもんだからたくさんこぼすし、うまくのみこめずにおぼれそうになってた。それでもボトルを口からはなそうとしない。こんなによわっても体は生きようとして、かってにうごくんだな。なぜか苦しいきもちになった。

これで少しはらくになったかな
これでよかったのか



ちゃんと、たたかってけっちゃくをつけたかった
それだけが心のこりだった
こんなおわりかた、おれは...
でも、ここまできてしまったんだ。おれたちはここにいるんだ。
おれは、おれのすべきことをしたと思う
そういってくれよ、じいさん。

さむいってふるえてたから
上着をかけてやった
ミュウがねむるのを見守った
おれもつかれていっしょにねたかったけど、まだやることがあったから
おれもくすりだけのんで、さいごのやくめをはたす

それがおわったらそっちへ行くよ





[10枚目]
やっとここまでもどってきた

なんか、いる

あれはなんだ?

あれは


ちがう あれはたぶんわな
じいさんがいってたやつか
でもしらべないと

入らないとダメか

だれもいないのか?
ほこりがすごい
床がめちゃくちゃで、どこをあるけばいいんだか...
知ってる場所とは思えない


声がする ■うた?知らない曲

いないのか

なんだこれ なんかのキカイ?ゲーム機か
きもちわるいなんのためにこんな

ノートがある


どういう ことだ

じゃああのじけんはぜんふ、





[11枚目]
なにもかもおそかった
ぜんぶむだだった
おれは なんのために

■ュウなんてそんざいしなかったんだ
おれはただ、こうかいがうんだまぼろしをおいかけて
そして、なにもな■ったことにいまさらきづいただけ

ちかしつを見つけた。あの■■どものかくれがだ
いりぐちがあいたままだったからはいれた
そのおくに、あいつが
かくされてだれからもわからないばしょで、ひとりボロボロになって
もうもとのすがたさえとどめてないような、ちまみれでズタズタの体で
天井のくさりがゆれて
床にはむちやでんりゅうのそうちなんかがころがって
さいあ■■、このへやのなにもかも
じっけんのため?それともいうことをきかせるため?
ちがう。あいつらはよわいものいじめがした■■ただけだろ。そのためだけにこんな

なにかある
むらさき?のドロ■■
5円とひもが

まさか

■ったいなにをした?
さいごになにをねがったんだ?
わからない、でも
きっとすべてをにくんでたんだろう
だれもたすけにこなか■たこと
こんなさむいところで
さむい

あんなの、いきものだとおもえない
おれがくるまで、ずっとこんな

おれもいけばよかった
おれがつぶしてやりたかった!
でも、そいつらももう
きっと■■■がやったんだ
ちをなが■■うごかなくなってる
あのと■■■■■をおそったやつらだ
へやの中■はこんなにいるのに、おれのいきしかきこえない、おかしくなりそうだ
ちのにおいだけじゃない こげくさくて
べんじょのにおい、けものくささぜんぶまじったみたいな
はなぢが とまらない、それでもこ■■ひどいにおいがする
おれの体、うちがわからくさってくみたいだ


もうみてられな
あくむなら■やく さめてくれ
つくりばなしなんかよりよっぽど■んじられない
しんじたくない
でも、もうどうなったっていい
かくすつもりもない
い■そ、ぜんぶみせつけてやりたい
だってもう、きづいてるんだろ?


死体のふくにメモが入ってた
かかれてたのはおれのことだっ■
おれを人じちにして、じいさんやリーグをおどすつもりだって
きかなかったら1本ずつゆびをきって、おくりつけるんだってさ
でも、けっきょくかえすつも■■ないし、バラバラにしてぞうきはうらのルートにうっぱらうとか、そんな
そしてさいごはかんぜんにここをけしとばして、しょうこも■■さずにげるとか
ぜんぶ こまかくけいかくされて、

いきが、うまく できな■

じゃあ、あいつは
おれが にげださなければ、
ずっとつけら■■たことにもきがつかずに
おれがあいにいこうとしたから
ぜんぶ おれのせ■ で


どうしておれがまだ生きてるんだ?
なにかをしようとするたびもっとわるくなる
ず■と、まえからそうだった
でも おれがしんでもまわりがかなしむ
おれはなんのためにそんざいしてる?
つぐなうことも、だれかをすくうことすらできずに
ただくる■■だけのいのちなら
いっそあのままのろいこ■してくれれば■かった


そうだ ぜんぶ
ぜんぶなかったことにできたらいいの■
まちがえてきたこと、こうかいしてることも
だれかをき■■けたことも
ぜんぶ ぜんぶさいしょから

げんじつはそうあまくな■のに そうねがってしまう
わかってるんだ いちばんさいていなのは おれだってこと





[報告]
以下はリーグ職員WによるO少年発見時の音声記録である。(一部音声は情報保護のため加工してある。)

“聞こえるか。こちら(職員W)だ。トキワの件とは別だがいや、今トキワに居る。ただ、火事とは別で気になる場所がある。今朝方異音があったと、一般の市民からの知らせだ”



“今、ジムに入った。所々派手に崩れているな半壊といった所か。ここの担当者、以前失踪したそうだなおそらく本件と関連がいや、もしかしたらずっと前からここは



“緊急報告だ!(少年O)君を見つけた。息はしているようだな。気絶しているのか?急ぎ救急隊を呼んでくれ。出血が酷い。体も冷え切ってる。この大量の血は全て顔からか。出血箇所に目立った外傷も無い。例の毒の影響だろう。そういえば、あのスコープはどこにやったんだ?”



“ひとまず周りには誰も居ないようだ。ああ。爆破か何かがあったんだろう。施設全体が停電している。カメラの映像を遡るのも厳しいだろうなこの破壊は意図的なものか?”



“うん?彼、手に紙を持ってるなどれどれ、『ミュウを捕まえた』!?いや、一旦読むのは後だ。彼のポケモンは一体どうなってる?”



“彼はどこにポケモンをしまっていたんだったか一つも見当たらないぞ。しかし確かに何だ、これは。緑のプラスチックの、破片?”



“[サイレンの音]来たか!大丈夫だ、君はまだ、生きなきゃだめだん?今、目が


“(救急隊です!少年はどこに)待ってくれ!今、目を覚ました!(本当ですか!?見せてくださ)[咳込む音]”


“あ、れ?ここ、どこだ?(何と、信じられな)静かにしてくれ!”


“あそうだ、今日はじいさんからポケモン、もらうんだった。はやく行かないと、あいつに

“どうした?ぼんやりして


“あの、すいません。その俺の。”


“知りませんか俺の、幼なじみで、ライバルで。えっと


“名前、名前は誰だったっけ?”

(記録終了。)