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望月 鏡翠
2026-06-02 22:06:11
909文字
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日課
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#2102 エクレアの隠れ家
#毎日最低800文字のSSを書く
次男はしっかり者でした。長男の失敗を見ながら育ったので要領がよく、思慮深い子供でした。ですが弟として甘えたいところもあり、兄として弟たちに頼られたいところもありました。
そんなときに起こったのが、弟の落下事件なのです。
末の弟が地面に落ちてバラバラに砕けてしまったのです。時間はかかるが戻ってくるだろうと思われていたのですが、全く戻って来ません。いくら末の弟がのんびりやだと言っても、流石に時間がかかりすぎています。
長男は他の弟たちがいるので家を離れられません。他の弟たちはまだ幼くて、一人で地上に送り出せるような状態ではない。そういう事情があって、末の弟も迎えに行くのは、次男の役割になったのです。
バラバラに砕けてしまった弟のことを、みんなとても心配していました。怖い思いをして、そのせいで隠れた場所から外に出られなくなってしまっているのかもしれません。
次男ももちろん、弟のことをとても心配していたのでよろこんでその役目を引き受けました。でも焦ったり急いだりはしません。弟が地上に落ちて砕けてしまったのを、ちゃんと見ていたからです。
慎重に地上に降りました。
そうして弟の気配を探しました。いろんなところに散らばっていましたが、その中でも最もたくさん気配があったのは、ケーキ屋さんでした。いろんなところのケーキ売り場です。
次男は弟の姿を探すために、ケーキ屋さんの中で隠れ場所を探していました。
体が砕けていないので、少し大きな体です。それをすっぽり隠せる場所を探して見つけたのがエクレアでした。細長くて、チョコレートがかかっていて暗い色をしているから、端っこから少し顔を出してみても見つかりません。中にクリームやカスタードが詰められているから、眠るのにぴったりです。
そうして次男は、メレンゲレモンタルトのメレンゲの上で泡の一つのような顔をしてふわふわとしている末っ子を見つけました。早く家に帰りなさいと説得するのですが、これはなかなかな難しそうでした。
エクレアと同じくらい寝心地がよくて、ふわふわの寝床に違いないですから。次男もここは少しいいのかなぁと思い始めて来ました。
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