三毛田
2026-06-01 20:37:12
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75 【75/子供扱い】

75日目
されたくないけど、されてしまう

「丹恒って、すぐ俺のこと子供扱いするんだよな」
「自分で『俺はまだ子どもだ〜!』って言ってたのはアンタでしょ」
 俺がポロっと零すと、なのは呆れた顔で俺を見てきて。
「でも、丹恒だって見た目だけなら俺らと変わらないじゃん」
「長命種だから、実年齢は姫子たちより上でしょ」
「うぐぅ」
 今度は正論で刺してくる。というか、姫子に聞かれたら怒られるんじゃ?
「見た目と年齢って、比例しないんだな……
「姫子もヨウおじちゃんも丹恒も、ウチらよりも年上なんだよねえ」
 カリカリポリポリと、棒状のお菓子をわざわざ音を立てて食べる。
 どうやら、パムがネットで見つけたお菓子を作ってみたというので俺となのが試食中。そして、試食中にそんな会話になり。
「なるほど。変わった味だな」
「あー!」
「丹恒、それ俺となのの!」
 すっと手が伸びてきたかと思うと、一本皿から消えて。
 振り返ると、丹恒が味わいながら食べていた。
 講義をするけれど、珍しく気に入ったようで次から次へと食べるのでぽこぽこ彼の胸を叩く。
「パムから許可は貰っている。から、お前たちだけの分じゃない」
「こら~!」
「むぐっ」
 彼の口からはみ出ているものを、両手で頬をおさえてキスする要領で噛みつく。
 唇が触れたような気がするけれど、なのから指摘が入っていないので大丈夫だろう。
……お前は」
 照れたように、手の甲で顔を隠そうとする。
 うん。この反応はキスしましたね、俺。
「分かった。もう、食べない」
「うん」
「お前を子ども扱いして悪かった」
「そこから聞いてたの」
「ああ」
 だが、もう一本だけ。と言って、それを手にして去っていく。
「あーあ。丹恒ってこういう時だけ、大人扱いするんだね」
「見てたんなら、何か言えって」
「だって、ウチがいることをわすれていちゃつこうとしてたんだから、罰が当たったんでしょ」
 と、パムが追加で持ってきたクッキーを食べながら。
「子供扱いされたくないって言ってたのに、いざとなるとお互い照れるのどうにかしないよ」
「ベ、別に照れてないし」
 クッキーを何枚かまとめて食べる。
 いつものバタークッキーに、アイスボックスクッキー。絞り出しはサブレ・ポッシュにラングドシャ、メレンゲ、ジャムサンド、ステンドグラス、スノーボールクッッキー、チェッカーとか色々。
「これ、一つにまとめて缶に入れたら楽しそうだな」
「後でパムに頼もう!」
 と、二人で約束。
 多分、こういうところも、子供扱いされる要因だろうなあ。