トビハネ
2026-05-28 21:55:24
1344文字
Public 一次創作
 

サンプル用TFテキスト

フォントや書体を弄ったりする時のテスト用のテキストとして書いたやつ。
勢い100%のTF短距離走。(NSFW要素無し)

「オッス、俺勇者!邪魔するぜ!」

 インターホンも押さずに玄関の扉を蹴破った野蛮な青年は、意気揚々と大広間へ進んでいく。

「フハハハ!随分と威勢のいい人間だな!」

「出たな!魔王!お前を討伐すれば、懸賞金五千兆ゴルドは俺の物だ!」

 青年は剣を引き抜き、目の前の怪物に向かって飛びかかる。

「フハハハ!大した勇気だ!だが所詮蛮勇だ!」

 魔王と呼ばれた怪物が杖を構えると、先端から勢いよく魔力の光線がほとばしった。

「なっ!?ぐわーーーーっ!!」

 光線をもろに喰らった青年は勢い良く吹き飛ばされ、後方の壁に叩きつけられる。

(くそっ流石は魔王、噂通りの強さだ!)

 壁の中にめり込んでしまった青年はなんとかそこから抜け出し、体勢を立て直す。

「フハハハ!少しはやるようだな、勇者とやら!」

「懸賞金で一生働かずに贅沢三昧して暮らす目的の為にも、ここで退く訳にはいかない!魔王、覚悟ーっ!!」

 低俗な願望を叫んで自分を奮い立たせると、青年は剣先を真っ直ぐに向けて駆け出した。

 しかし、その瞬間、青年の身体に異変が起き始める。

「なっ!?あ、足が!?」

 突然両足が長く伸び、靴が脱げて床に落ちる。青年の足は、ふわふわとした毛皮に包まれた、ウサギのような足に変わっていた。

「な、何だ!?天井が、どんどん遠くなって!?」

 背丈が徐々に縮んでいき、頭身が低くなる。全身が毛皮に覆われていき、それに合わせて腕と脚も短くなった青年は、さながらぬいぐるみを思わせる体型に整えられていた。

「み耳が!変な感じにっ!?」

 両耳の生え際が頭の上に引っ張られ、ニンジンのように長く広がっていく。変形した耳に触れてみようと伸ばした手は、いつの間にか丸っこくなっており、振り落とした剣を掴む事も出来なくなっていた。

「フハハハ!その姿では私に敵う筈もあるまい!」

 小柄なウサギ獣人の姿に変えられてしまった青年は、以前より大きく見える魔王に怯える。

(マズい、このままでは!!)

「フハハハ!させんぞっ!」

 剣と衣服を捨ててその場から逃げ出したが、魔王の光線が再び命中すると、魔力の檻に囚われた。

「な何のつもりだ!」

「フハハハ!うちの下僕は厳つい連中ばかりで品がないからな、丁度可愛いペットが欲しかったところだ!」

 檻ごと青年を抱え上げた魔王は玉座に座ると、膝の上に乗せて撫で始めた。

「フハハハ!最高の触り心地だ!今夜は安眠間違い無しだな!」

「ふざけるな!俺は人間だ!離せ!」

 憤慨した青年は檻を齧ってみるが、痺れるような痛みが口の中に広がるだけで、びくともしなかった。

「フハハハ!口寂しいのか?よし、部下にお前の為のニンジンを買いに行かせて、ウサギ小屋も建てさせるとしよう!一生可愛がってやるからな!」

「そ、そんなあ……

 こうして青年は魔王の飼いウサギとして、魔王の城に永遠に囚われる身になってしまった。
 しかしながら、愛情深く可愛がられ毎日美味しいニンジンを食べさせて貰えるお世話によって、一生働かずに贅沢三昧して暮らすという願いは図らずも叶っていたのだった



END