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ゆいしろ そう
2026-05-23 09:13:53
1046文字
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ベク遊 梅雨
過去に書いていたものを加筆して仕上げました
「くっそぅ、今日も雨かよ。
外でデュエルしようと思ってたのに」
遊馬は降り出した雨の中を全力で走っていく。
家まであと何分だろうか。
すると、横から誰かに追い越される。
「マジで急に降ってきやがった」
「ベクター」
呼ばれた声に渋々足を止めるベクター。
再び走り出そうとしたが、遊馬に腕を掴まれている。
「んだよ、遊馬。俺はこれ以上、濡れたくねぇんだよ」
「傘貸してやろうか、ほら」
「それだと、てめぇが濡れちまうだろ」
「いいんだよ。ベクターが風邪引く方が嫌だし」
「じゃあ
……
半分だけ借りるわ」
遊馬が開いている傘の中に、ぎこちなく体を入れるベクター。
「そっか。遠慮しなくても」
「ったく、そういうことするから、勘違いするんだろうが」
「え、何が?」
「あーあ。遊馬くんはさー、誰にでも優しいからぁー」
「俺はベクターのこと、ちゃんと良いやつだって知ってるぜ。
嫌いなやつに、こんなことしない」
「お前、俺が好きだったのか」
「好きだよ、ベクターもアストラルもみんな。お、雨止んだ」
「傘は閉じるな」
「日焼けとか、気にするタイプ?」
「
――
どこまでも鈍感なやつだな」
「へっ
……
んんっ!?」
ベクターが一気に距離を詰め、遊馬の唇を奪う。
何が起こっているのか理解できない遊馬の表情を、冷笑しながら見つめている。
最後に下唇を舐め取ると、体を離す。
「ほらほらぁ~。傘を落としちまったら、意味ねぇだろ」
「だだっ、だって! お前が」
「どう考えたって、遊馬が悪いよなぁ」
「俺になんで、こんな」
「まあ、そういうことで」
「どういうことだよっ!?」
「誰にでも優しい遊馬なんか興味ない。でもだからこそ、俺は遊馬を
――
」
「待ってくれよ! まさか」
「明日になったら、忘れたなんて言うなよ」
「忘れられないだろ
……
こんなの」
**
「先程、ベクターと接吻していたな」
「ぶはっ! 見てたのかよ
……
」
「番いになるのか」
「つがい?」
「わかりやすく言えば、夫婦」
「待て待て、どれだけ話が飛躍して」
「普通はそうなるのかと。どこかの書物で」
「しねぇよ! そんなの、考えたことない。
ベクターとは友達だと思ってたし、恋愛とか
………………
わっかんねぇ」
「人間というものは、難しいな」
「あっははー
……
」
「君は小鳥とも、仲が良い」
「小鳥とは、そのっ」
「好きにも色々と種類がある。本当の好きは何かと言われても、
私は今、その答えを持ち合わせていない」
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