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meru2408
2026-05-21 19:48:40
4079文字
Public
モンギル
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クラベル(クラウド×ベルナ)
愛おしいきもち
ーーーーーーーー
side:ベルナ
「じゃあちょっと行ってくるな」
「ん、行ってらっしゃい」
パタンと扉が閉まると、私は掃除を開始した。クラウドはミラーおじさんに呼ばれ、モンスターギラーズのニシキヘビに出向いていった。何の用事かは知らないけどそんなに時間はかからないらしい。
…
そんなに散らかってはいない。でもちょっとでもゴミが落ちていると気になるのよね
…
。
黙々と部屋を歩いていると、
「
…
はぁ
……
あいつ本当にだらしがないわね
……
」
クラウドの私物置き場には乱雑に畳まれた
……
であろう服がぺしょっと置いてある。側には弓。
「ちゃんと畳みなさいよね。服が皺になる」
その場にいない本人に愚痴をこぼすと、私は床に座り込みそいつの服を畳みなおそうとする
……
ところでふと側の弓を見た。
「
…………
綺麗な弓」
思わずその武器を手に取ってみると、ちょっと冷たい。氷を纏いながら戦うので、その冷たさが現に今もあるのかもしれない。
そっと持つところをなぞってみる。やっぱり冷たいな。っていうか結構軽い。こんな大きな見た目に反して軽いとは。
「
…
だから早く動けるのね」
戦闘時のクラウドはかなり機敏に動いていて、戦っている後ろから敵の攻撃を避けつついろんな角度から矢を射ってくる。
私は目の前の敵に集中しがちなので、後ろのクラウドがどう戦っているかはなかなか見れないけど。
「
……
ちょっと見てみたいかも」
そう呟いた直後にぼっと炎が出て顔が赤くなる。慌てて手に持っている弓を遠ざけた。
…
何を言ってるんだ私は。あいつの戦っているところが見てみたいなんて。
ずっと一緒にいるんだからいつでも見れるじゃない。そう思いながら今度は弦に触ってみる。
「これ
……
指が痛くならないのかしら」
ぴんと張った弦に人差し指をつー、となぞると、なぞりすぎたのかぷつ、と指が切れた。
「いっ
…
」
慌てて指を離し、思わず口に入れる。鉄の味がする。
…
あんまり人の物に触るもんじゃないわね。
改めて男の頑丈さを実感しつつ、弓を元の場所に戻す。
「はぁ
……
とりあえず畳もう」
これをクラウドが見たらどんなことになるんだろうか。いやいやいや想像するんじゃない。現実になるでしょうが。
いそいそと側の服を畳み直す。
…
切れた人差し指は極力使わずに。
「ん
………
、」
上着を畳んだ時に、ふわ、と匂う香り。思わず服を顔に近づけて頬ずりしてしまった。綺麗に畳んだ服がまたよれよれになる。
そういえばいつも一緒に過ごしていてあんまり意識したことはなかったけど、クラウドってこんな匂いがするのね
…
。
やさしい匂いにちょっと顔を緩ませる。こんなにやさしい人を私は好きになったのか。
…
そしてこんなにやさしい人が私を好きになってくれたのか。
なんだか胸の奥がきゅう、となって夢中でふわふわと服を堪能していると、
「っ、
…
ベルナ」
「はゎっっ?!!!」
いつの間にか後ろにクラウドが立っていた。
ーーーーーーーー
side:クラウド
ニシキヘビから早々に帰り、部屋に戻る。扉を開けると誰もいない。あれ、どこに
…………
いた。
……
何してるんだろう、床に座り込んで。また体調が悪くなったとかじゃないよな。
ベルナは俺の私物置き場で何かしていた。というか入ってきた俺に全然気づかないってどんだけ集中してるんだ。
思わずそっとベルナの背後に回る。驚かそうと思ったが、ベルナが持っているものに目を見張る。
……
俺の服?
よくよく観察すると、なんと俺の服に頬ずりしているじゃないか。なんだこれは。
なんでこんな可愛いことをしているんだ。しかも「ふふっ」とか言いながら夢心地だし。
あまりの可愛さにしばらく見惚れていたが、さすがに声かけないと
………
うぅ。この後の反応が怖い。
「っ、
…
ベルナ」
「はゎっっ?!!!」
あまりに驚いたのかその愛おしい体が若干飛び跳ねた。ばっと俺の方を振り向く。
「あの、ベルナ
…
?そこでなに、」
「帰ってるならちゃんと帰ってるっていいなさいよっ!」
ベルナの怒号が響く。いやいやいや、ちゃんと物音させ
…………
させてないな。そういえばただいまも言ってなかった。こういう時に限って。
「うぅー
…
!」
俺を睨みつけた後乱暴に服を畳み始めるベルナ。
「服畳んでくれてたの?」
「そうよ!」
ぷりぷり怒りながら畳んでいく。
「今匂い嗅いでた?」
「
…
ふんっ」
俺の問いには答えず鼻を鳴らすだけだが、そうはいかない。後ろからぎゅっと抱きしめた。いい匂いがする。
「っ、なによ!」
「ベルナ、しー」
暴れそうになるベルナを抑えつつ、高ぶる胸を鳴らして俺は聞く。
「俺の質問に答えて。匂い嗅いでたの?」
「
……
っ別に、いいじゃない!臭ってないか確かめてただけ!」
「ふーん
…
?」
「もう!畳めないから離して!」
「いやだ。可愛いから離さない」
「ぐ、ぅ
……
」
あんな可愛いことをされていたらたまったものではない。俺の行動を許してほしい。
恋人を抱きしめたまましばらくその手元を見ていると、片手の人差し指に線が入っているのを見つけた。
「ベルナ、これ何」
「あっ
……
別になんでもない」
「何でもなくないだろ。切れてるじゃないか
…
どうしたんだ?」
ベルナの手を掴もうとするとするりと逃げられるが、再び追いかけて捕まえる。
…
結構深い切り傷だな。
「
……
ちょっと触っただけだから。あれ」
「
…
あれ?」
ベルナの指さす方向を見ると、俺の弓が置いてあった。
「もしかして弓の弦に触ったの?」
というか弓も触っていたのか。
…
どう触っていたんだろう、気になる。
「気になっただけ」
「それで触ってたんだ?」
「
…
そうよ、悪い?」
「別にー?
……
でも怪我はちょっと見過ごせないな」
後ろから羽交い絞めにしながら自分の武器に手を伸ばす。手に取って弓の弦を見てみる。
…
ちょっとだけ赤くなっている。
「あ
………
ごめん、汚れたの気づかなかった。今拭くわ」
「そんなことは後でいい」
弓を元の場所にぽいと戻し、再びベルナの手を捕まえる。
「
…
ちゃんと手入れしてるんだから拭くぐらいさせてよ
…
」
「後でいいって言っただろ。ベルナの方が先」
「大げさな
…
。ただの切り傷じゃない」
ただの切り傷でもベルナが傷つくのは想像でもあってほしくない。
いつの間にかベルナは服を畳み終わり、手持無沙汰になっていた。おろおろと目を彷徨わせている。
「はい、こっち向いて」
「
……
何するの」
「早く」
「
……
」
俺の言動に一瞬身構えたが、軽く体を離すと渋々俺の方に向き直る。
改めて切り傷のある指を見てみる。ちょっとだけ血が浮き出ていた。
「
……
ん、」
「ちょ、なんっ
…
?!」
躊躇いもなくその指を口に入れる。鉄の匂いがする。
「
…
いいって言ってるじゃないの
…
」
「ん」
舌で傷のあるところを舐める。くすぐったそうに身を捩りながら文句を言うベルナは目を逸らしている。
「ぅ、」
指を吸うこと20秒くらい。最後にぺろりとなぞって口から離した。
……
そういえばちょっと甘い気がしたな?
「
……
ありがと!もういいから!」
「ダメ。ちょっと来て」
「
……
もう!」
逃げようとする腕を引っ掴み、救急箱のあるところへと連れて行く。
「大丈夫だってば!ねえ!」
「そういえば指甘かったけどなんか食べてたの?」
「はぁ?!」
「ゆーび。甘かったよ?」
「っ、」
暴れる腕をしっかり掴んだまま片手で救急箱から出血用のテープを取り出す。
「
……
別に何も食べてないわよ」
「そうなんだ?にしては甘かったんだけどなぁ
…
」
テープの粘着をはがし、その指に巻き付ける。ん、いい感じ。
「
……
そんなに甘かったの?」
怪訝そうに聞かれる。
「うん。なんか甘いお菓子みたいな?」
「
……
そう」
「
……
?」
俯いたベルナを不思議に思い、そっと顔を覗く。
……
ちょっと赤くなってる。
「
……
ゆび、」
「ん?」
「指
……
切ったときに
………………
私も舐めたから
………
かも
……
」
「
……
えっ?」
聞き取れなかったわけではなかった。というかはっきり聞こえていた。なんて???舐めた???ベルナも???
「ベルナ、」
「
……
~~っもういいでしょ!ありがっ、
…
わっ」
…
今日のベルナは可愛すぎやしないか?逃げようとする愛すべき幼馴染をぐっと引き寄せ抱きしめた。
「ぅ
……
」
耳まで真っ赤である。
「最初に舐めたんだ?
…
そうなんだ。間接キスだな」
「ふぁ、」
その真っ赤な耳にそっと囁くと、腕の中の体が弛緩していく。しっかり腰を抱え直す。
「うぅー
………
クラウドのえっち!」
「えっちなことは何もしてません」
「した!」
「してない。応急手当だろ?」
ダメだ。可愛すぎてどうにかなりそうだ。えっちて。こんなこともえっちになっちゃうのか、ベルナは。
「でも可愛いなぁ
…
。俺の服堪能して、弓も触って。挙句の果てには同じように指舐めたりして
…
それをえっちなんて言うんだもんな?」
「可愛くない!」
「可愛い。可愛いよ、ベルナ」
もはや吹っ切れているベルナのその唇にがぶりと噛みつく。
「んぅう
…
っ」
「ん、ふ、」
更に可愛さに磨きがかかる恋人の口の中を堪能すること数十秒。
「ぷぁ、
…
はぁ
……
はぁ
……
」
「、は
……
、
…
ん、大丈夫?」
「
………
大丈夫じゃないわよ
……
」
そう言いながらも俺の背中に手を回す。うんうん、いい感じ。そうだなあ、いい頃合いかな。
「そっかぁ。じゃあ応急手当、まだ続けた方がいいな?」
「は?」
「
…
夜。応急手当。その意味、分かるだろ?」
「
……………
なん、」
「楽しみにしててな。ちゃんと準備するから」
「
………
結局えっちなことするんじゃないの!!!!」
可愛い恋人から鉄拳が飛んできたのは言うまでもない。
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