望月 鏡翠
2026-05-20 09:57:33
888文字
Public 日課
 

#2087 にやりと相棒14

#毎日最低800文字のSSを書く/@tmysmst


 僕たちは、顔をみあわあせて息を飲みます。目の前にあるのは風景画です。スターはその一点でぴょんぴょん跳ねているのです。
「もしかしてそれは、宝物が置いてある場所ですか?」
 大正解。
 スターは見たことがないくらいはしゃいでいます。
「場所がわかるなら、最初から教えてほしいよねぇ」
 相棒がぼやきます。
「しっ、駄目ですよ。そういうことを言っては」
 何はともあれ場所がわかったというのが重要なのです。でも、僕もちょっと同じことを思いました。そうしたら、浜辺や磯をあてどなく歩き回ることもありませんでした。
 だってどう見ても、僕たちが探していた場所とは全く違うところなんです。
 スターの描いた風景の絵はとっても上手でした。僕はとても一色ではこんなふうに書けません。ものすごくわかりやすいです。でもものすごく大きいです。広い場所がないと書けないから、今までは書けなかったのかもしれません。
 もしくは、僕に与えられた試練だったのかもしれません。
 岩に囲まれた浜辺。
 こういうのは確か、入江っていうんです。浜辺とか磯の違いを探していたときに見た記憶があります。海のちょっと奥になったところ。
 そこにヤシの木が生えてて、そして奥に多分建物です。小屋があります。
 そこに置いてあるみたいです。
 歩き回ったところは、小屋も入江もありません。どんなに時間をかけても見つかるわけがなかったんです。
 でも、小屋のところにあるのなら、流されてしまった必要はなさそうです。僕たちはまず小屋を見つけないといけません。少しの休憩が終わったら、気を取り直して僕たちは出発しました。
 まずは入江を探すところからです。
 海岸線を歩いて、画像の場所を探します。砂浜は歩きやすいけど、磯はゴツゴツした岩で気をつけたら転んでしまいます。慎重に進まないといけません。
 岩を飛んで歩きます。途中、大きな魚が残っている潮溜まりもありました。
 僕はそれを少しだけ覗きたかったのですが、今は宝探しの最中なので我慢しました。少し遠くまで、足を向けます。
 僕たちの冒険。二回戦の始まりです。