望月 鏡翠
2026-05-18 11:18:26
874文字
Public 日課
 

#2084 にやりと相棒11

#毎日最低800文字のSSを書く/@tmysmst


 アメフラシくん、この子は一体何を探しているんでしょう。
 お話をしてくれないと何を探しているのか、見つけてあげることもできません。でもきっとここで迷子になっているだけでは、探している何かはずっと見つけられません。
 真夜中までずっとここにいるつもりなんでしょうか。
 とっても心配です。
 僕と相棒が迷ってた時間は長くありませんでした。
 この子が探しているものを見つけてあげないと、きっと無理に家に帰したところで、明日もまたやってくるでしょう。だって見つけたいものが見つかっていないんですから。
「僕はにやり とろです。こっちは僕の相棒。まだ名前が決まっていないんです。
「早く素敵な名前を決めて欲しいよね〜」
「わかっています。僕だってとびきり素敵なやつを考えたいと思ってるんです」
 毎日の勉強に、素敵な名前を考える時間が加わっているくらいです。今は、島を楽しむために今はちょっとお休みしたりもしています。
「君はどんなお名前ですか?」
 アメフラシくんは、困ったように揺れました。どこかに向かって歩き出します。どこに行くのかと思ってついていくと、乾いた砂の上に案内されました。
 雨雲からシトシトと雨が降っています。その雨で砂を濡らして一本の線を繋いで図形を描いていきます。
「星」
「スター」
 僕たちの声が重なった。
 アメフラシくんは、居心地が悪そうにもじもじとしました。正解と不正解が重なっているみたいです。改めて、僕と相棒で一人ずつ口にしました。
 僕の答えは星。スターは相棒の答え。
 どうやら相棒の方が正解だったみたいです。
 これで名前がわかりました。アメフラシくんの名前はスターです。
 スターくんは言葉を話してくれないけれど、はいといいえは教えてくれます。だから僕たちはスターくんにたくさんの質問をして、何を探しているのか教えてもらうことにしました。
 確かこういうゲームがどこかにあった気がします。
 道の答えを質問で解き明かしていくやつ。そう、ウミガメのスープです。僕たちがやろうとしてるのは、それでした。