あおき
2026-05-16 22:09:14
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いっしょに手をあげて

ブウ編の天餃



もう世界中の人たちは殆ど死んでしまった。
世界には天さんとボクと、あと少ししか残っていないみたいだ。
ぜんぶ魔人ブウっていうやつのせいだ。

その魔人ブウが遠くで誰かと戦っているのが感じられる。
天さんは「おそらく孫の息子だろう」って言ってた。
あのセルも倒した悟空の息子なら、魔人ブウだって倒してくれるかもしれない。そう思ったんだ。
でも天さんは「自分も魔人ブウと戦いに行く」って言い出した。

無理だよ。行かないで。かないっこない。

そう言いたかった。
でも、言えなかった。

だって、天さんはそういうだから。
どんなに勝ち目が無くても、行かずにはいられない。

ボクはそれを知ってるから、わかってるから止められない。
でも本当は、行かないでほしかった。
どうしても行くんなら、今度こそボクも連れて行ってほしかった。
ひとりにしないでほしかった。

怖いよ。天さん。
天さんがいなくなったら、世界でひとりぼっちになっちゃう。
もちろん、ボクももう大人だからそんなこと言わなかった。
ちゃんと言えたよ。「いってらっしゃい」って。


それから地球が消えるときまで、信じてたんだ。
天さんに、絶対にまた会えるって。

信じてたんだ。



*



――子、餃子っ!」

名前を呼ばれて目を開けたら、天さんが心配そうにこっちを見てた。
何だか前にもこんなことあったなあ。

……そうか、ボクまた死んじゃってたんだ。
ボクっていったい何回死んだんだっけ。いち、にい、さん……まあ、いっか。
だって、天さんにまた会えたんだから。

「餃子、孫たちはどうやら元気玉で魔人ブウを倒すつもりらしい。お前も気を送れるか?」

もちろん出来るよ、天さん。
天さんがそばにいてくれたら、どんどん力があふれてくるんだから。
宇宙のどこまでだって、この元気とどけるよ。