Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
meru2408
2026-05-15 18:22:13
3949文字
Public
モンギル
Clear cache
クラベル(クラウド×ベルナ)
初日の特効薬(side:ベルナ)
※生理の話が出てきます。
「うぅ
……
」
下腹部に鈍痛がして目が覚めてしまった。なんでこんな夜中に
…
?
「んー
……
」
隣で唸ったのはクラウドだ。夕べまた一緒に寝るとか言って聞かなかったからしょうがなくこんな狭いベッドを二人で占領している。
「もしかして
……
」
自分は急に体調が悪くなることは滅多にないため、おおよその原因は手に取るように分かった。
「
……
しょうがない。行くか
…
」
こんな夜中にどこに行くかといえばトイレである。一つの部屋に一つしかトイレはないが、こいつはいつもどのタイミングでこの部屋のトイレに行ってるん
………
、いや、考えるのはやめとこう。
そっと起き上がり、クラウドを起こさないようにベッドを降りる。なんだか最近、クラウドは過保護になってきている気がする。
私が見えなくなったりどこかへ行ったりするとすぐ探しにくるのだ。もちろん、見つかった時の綻ぶような笑顔もおまけ付きで。
足音を立てないようにトイレに入る。下着を脱ぎ、座る。ちなみにここのトイレは座るタイプだ。
「やっぱり
……
」
トイレの中を見ると赤い点がいくつも。下着を見ると汚れてはいなかったがこれはもう対策をせざるを得ない。
下着に吸水性の布を巻き付けていると、扉の向こうからかすかに音がした。えっ、もう起きたの??
「ベルナ
……
?」
扉を隔てているため声はかすかだがはっきりとクラウドの声が聞こえた。
あーもうこいつは
……
私にクラウド専用のセンサーが付いてるんじゃないかしら。じゃないとこんな、極力起きないようにしたのにすぐバレるんだもの。
「どこ行ったの
…
?」
寝ぼけた声で聞こえるかすかな声。トイレの中なので返事しようにも出来ない。というかしたくない。
いやでもトイレを流す音ですぐ分かると思うし、なんならトイレから出てきたら「あ、トイレだったんだ」くらいで済まされるはずが。
「ベルナ
―
?」
本当にしつこい男である。このしつこさを他の人にもやってるんじゃないでしょうね。
「トイレだから。話しかけないで」
「あ
…
?トイレ
…
?」
しまった。あまりのしつこさに思わず返事をしてしまった。
「
…
具合悪いの?」
段々と近くなる足音に戦々恐々としてしまう。いやだから普通に
………
あーもう!
「
……
」
「ベルナ?大丈夫か?」
コンコンとノックをされる。とりあえず準備は出来たので、紙を取って拭いて、下着を再び履く。ちゃんと水も流して。
恐る恐る扉を少しずつ開けると、いかにも心配した顔のクラウドがいた。
「だいじょ
……
いてっ」
「別に具合悪くなんかないわよ!話しかけるなって言ったでしょ!」
クラウドの頭に軽く拳骨を食らわせる。
どこの世界に男がトイレ中の女の様子を覗きに来るのがあるというのか。あった。ここの世界です。ここ。
「でも顔色悪いぞ?」
「
……
別に大したことないってば
……
わっ」
しっかり扉を開けまた眠りにつこうとベッドに向かおうとしたところに、クラウドに羽交い絞めにされてしまった。
くっ
……
やっぱり男だし自分より体格がいい分、抵抗しようにもびくともしない。あろうことか、
「くんくん
……
なんか、不思議な匂いするぞ?」
「あんたはフランシスか!」
そういう匂いを嗅ぎ分けるとは
…
。でもさすがにトイレ行った今の状況を説明するのは恥ずかしい。
「何でもないったら!」
「でもなんか気になる」
「
……
うぅ
………
、」
後ろから抱きつかれたまま、匂いを嗅がれ続けられる。マジでしつこいんだけど!
と、やいのやいのしているとまた下腹部に鈍い痛みがはしる。
「ん
………
、」
思わず下っ腹を撫でてしまい、それをクラウドに見られてしまった。
「
……
え、ベルナ
…
?」
「勘違いしないで。別にそういうんじゃ、ないから」
そういえば痛み止めどこだっけ
…
フランシスから貰ったものがあったはず
……
、
ぐいぐいと後ろの男をひっぺがそうと歩こうとするがいかんせん力が強く思いきり腕に押し負かされてしまった。
胸の下あたりにあったクラウドの腕が下腹部に下がっていく。そして腹に当てている私の手の上に被さる。
「お腹
……
どうしたの?」
くっ
……
バレた
…
。もういいや、バレたものはしょうがない。どうせ後々言わないとまた駄々こねる性質なんだからこいつは。
「
………
生理なの。だからたまにお腹が痛いだけ。トイレに行ったのもその為よ。だから離して」
「
………
」
無言が怖い。後ろから抱きつかれているため、表情はわからない。
「
……
本当に?」
「本当だってば!他に何があるのよ」
「
………………
妊娠したのかと思って」
「なんっ
……
」
こいつはまた変なことを言い出した。
「なわけあるか!まだ、
……
っ誰とも何もしてないのよ?!」
「しー
…
ベルナ。静かに」
いや誰のせいだと思ってんのよ。
「それに、
…
”まだ”って何?」
いやそこ気になるの?!気になる基準が本当に分からないし、あと本当にねちっこい。早く離してほしい。そして痛み止めを探させてほしい。
「いやもう
……
とりあえず薬を探させてちょうだい
…
お腹が痛いのよ
…
」
「あ
………
ごめん」
ぱっと体を離される。私の痛がっている表情が効いたのか、申し訳なさそうな表情をしていた。
まぁ実際そんな痛いことないけどね。今は。明日明後日が痛くなると思うので。そのために薬を探そうとしていたところだもの。
「
……
もう。トイレくらいでいちいち大騒ぎして」
「大騒ぎしてるのはベルナの方じゃないか?
…
いたっ」
またもやクラウドの頭を小突く。そして薬を探しにベッドの横まで歩く。当然かのようにクラウドも後ろから着いてくる。
あーあった。ここに置いたんだわ。最近また忙しくなりつつあるから忘れそうになる。
「それが薬?」
「そうよ。痛み止め」
興味津々の犬みたいに聞いてくる。いや犬は喋れないけど。
錠剤の包み紙を手に取り、いくつあるか確認をする。
……
うん大丈夫。三日分はある。
「それにしても
……
」
「なによ」
「本当にお腹痛いの?」
訝し気な表情をしているから薄々と気づいたんだろう。さっきの私の痛そうな表情が演技だったことに。
でも痛みはあるので間違いではない。
「痛いに決まってるじゃない、なんで私が嘘をつくのよ」
「いや
……
まぁ
……
」
何よ歯切れが悪いわね。
「
……
薬飲まないのか?」
「
…
そんなに酷い痛みじゃないから今日は飲まないわ。明日から」
「ふーん
……
」
そんな他愛ない話をして、包み紙をサイドチェストの上に置く。落ちないように軽く固定して。
「なあ」
「んー?」
そろそろ寝ようかと思いベッドの端に足をかけたところでまた話しかけられる。
「撫でてやろうか?」
「は?」
「腹」
「
………
」
いや今から寝るんだってば。そんな表情が出ていたのかクラウドはなおも続けた。
「腹痛いんだろ。ちょっと痛くても寝にくいんじゃないのか?」
「
……
別に大したことないってば。いいわ、ありがとう気にしてくれて」
「
……
」
まあクラウドはクラウドなりに心配してくれているのだろう。最低限のお礼を言ってそのまま布団に
…
、入ろうとしたところでまた腕を掴まれる。
「もう!だから大丈夫だってば!」
「いいや。俺が大丈夫じゃない」
「なに、
……
きゃ、」
何が大丈夫じゃないのか。こいつは男だし女の痛みもそんな分からないはず。だから別に関係ないことなのに。
ぐるりと視界が反転する。一応ベッドの上だけど、クラウドもベッドの上に上がり胡坐をかきその上に後ろから抱える形で座らせられていた。
「ちょ
……
んぅっ」
抗議しようとクラウドの方向を向いた途端に唇を塞がれた。こいつはやたらとキスしたがる。
…
そんなにキスが好きなのか。
「ん
………
ぅ、ぷは
…
」
「ベルナ、言うこと聞いて」
「はぁ
…
はぁ
……
いや子供じゃあるまいし
……
」
やっとのことで口を離されたが体は密着したままだ。するとクラウドの手のひらが下腹部に触れ、そして優しく撫でられる。
……
こいつは元々優しい奴だから行動も優しいものが多いんだけど。
「ん
…
」
なんかいけないことをしているみたいでぞわりと肌が粟立つ。耳のあたりにクラウドの吐息がかかる。くすぐったくて思わず声が漏れてしまった。
「ふふ
……
ベルナ、かわいい
…
」
「ぅ、
……
」
がっしりと抱きつかれ為すすべもなく腹を撫でられ、そして愛でられる。そんなことが、どれだけ、恥ずかしいのか、
……
嬉しいのか。
「
……
満足した?」
「いいや、まだ」
「
……
もう」
こんな短時間では満足しないらしい。しょうがなく後ろに身を預け、思う存分甘えることにした。
嬉しそうな笑い声が頭上から響く。
……
なんだかそれが絶妙に気持ちよくて。
「ん、
…
」
思わず目をこする。このまま寝ちゃいそう
…
。
「ベルナ?」
「
……
なに
…
」
「眠い?」
「んー
…
」
返事とも否定ともつかない声が口から出た。相変わらず下腹部は撫で続けられている。
……
そういえばさっきから痛みが無いわね。
「このまま寝ちゃおうか。大丈夫、ちゃんと寝かせるから」
「んー
…
」
同じ返事をする。もう限界かもしれない。夢の世界に飛び立つ前にかろうじて言葉を紡いだ。
「クラウド
……
」
「ん?なんだ?」
優しく頬ずりをされる。
「
……
あんたが一番の
…
特効薬ね
………
」
そのまま私はこんこんと寝入ってしまった。
「
………
あー
……
ベルナ
……
、」
天を仰ぐクラウド。
「それは
………
反則だろ
……
」
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内