望月 鏡翠
2026-05-15 13:55:55
911文字
Public 日課
 

#2080 にやりと相棒7

#毎日最低800文字のSSを書く/@tmysmst

 お父さんもお母さんも、そして海が好きなおじいちゃんも、僕のことをすごくすごく心配していて、一人では海に行かせたくないと思っているみたいです。
 僕も怖い話をたくさん聞いたので、すごく危ないんだなということはわかりました。
 それでも磯を覗きに行きたいと言うのは、許してくれました。
 うっかり波に攫われたり海に落ちたりしても溺れないように、ライフジャケットをちゃんと装備すること。ご飯を食べたらそれを買いに行きました。
 せっかく海に来たのに、泳がないなんてつまらんとおじいちゃんが買ってくれたのです。うちに置いておけばいい。そしたら、また今度遊びに来たとき使えるから。
 ライフジャケットと長靴と、あとはバケツと軍手と、火バサミもあります。浜辺に気になるものがあったときに、これを使って掴めばいいんだそうです。そして、大きな麦わら帽子もあります。
 これでバッチリです。
 買い物をして戻ってきたら、お昼です。
 道路の脇に植えてある木まで、違って見えます。海の近くに生える木って不思議な形をしています。その向こうで海がきらきら光って見えます。
 船があったらキラキラしているところまで、いけるそうです。
 やっぱり次は船に乗って、島まで行きたいです。
 お昼ご飯は、お刺身にサラダみたいなドレッシングをかけたものでした。あとは炊き込みご飯もおいしかったです。ここは海藻が美味しそうです。
 おじいちゃんが作ってくれたそうです。海のものを使った料理が得意だそうです。昔は全然料理なんてできない人だったのに、今じゃ私よりも上手だと得意になっている。お母さんがそう言っていました。
 僕は長靴の中に水が入らない深さまでしか入らないと約束してから海に向かいました。肩掛けの鞄におやつを入れて、水筒にたくさんお水を入れてから出かけました。
 もちろん相棒も一緒です。
 今日は砂浜ではなく、磯の方に冒険に行くんです。
 お父さんとお母さんは、おばあちゃんのお見舞いで病院に行ったりするので、忙しいのです。
「いくよ、相棒」
 オレンジのライフジャケットは、なんだか相棒と少しだけ色が似ていますね。僕らは海に向かいました。