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望月 鏡翠
2026-05-15 12:56:03
1022文字
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日課
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#2079 にやりと相棒6
#毎日最低800文字のSSを書く/@tmysmst
翌る日の朝、僕は相棒と浜辺に行きました。おじいちゃんと一緒にです。
昨日あんなに晴れ渡って鮮やかだったのが、嘘のようです。今は薄青い霧に全てが包まれて、全てがぼんやりとしています。歩いているうちに相棒の体の表面が霧を集めてしっとりと濡れていました。
昨日と比べると何もかもが静かな気がします。
海も、朝は眠るのでしょうか。それともたまたま今日は、静かにしたい気持ちでいるだけなのでしょうか。
おじいちゃんは、こんな風に霧が出るのは冬だからだと教えてくれました。霧は冬に出るものなのだそうです。空気が冷たくて、海が温かいとこんな風になるらしいです。
おじいちゃんの相棒は、海で気持ちがよさそうに泳いでいます。おじいちゃんは、ずっと街で暮らしていたのですが、相棒があんな風に海で自由に遊ばせてあげたかったんだそうです。
海のことは、帰ってからもっとちゃんと調べてみようと思います。今まで僕の世界になかったものです。本で見たことがあるし、テレビでもよく出てきます。でも空と海と山と川と、そういうのって僕の中では全部同じ距離にありました。
同じくらい遠くにあったし、同じくらいの大きさで存在していました。
実物を目の前にすると、僕は今まで何も知っていなかったんだということに気が付きます。画面の中の海も、本の中の海も、目を閉じるとなくなります。
でも本物の海は、目を閉じてもそこにあるってわかるんです。
海の匂いがします。波の音がします。肌が潮風で少しペタッとします。波打ち際に立つと、足の下で砂が動いてこしょこしょとします。
これってとってもすごくて、不思議なものです。僕は島に来てから海のことが海にもっともっと興味が出ました。
来年の自由研究は海のことにしようかなと思ったくらいです。
お散歩をしたあと、僕は朝ごはんを食べに家に戻りました。
お母さんは知らない食材ばかりで困ったと言っていました。貝がたくさん入ったお味噌汁と、焼いたお魚。塩で焼いて身がふわふわになったお魚はとってもおいしかったです。
でも僕はお魚を綺麗に食べるのが上手にできません。
箸の使い方が下手くそだなぁとおじいちゃんが笑います。相棒はこういうとき、すぐに便利な道具を出して手伝ってくれようとします。
駄目です。僕はお魚を綺麗に食べられるようにならないといけないのですから。
朝ごはんを食べ終わると、僕は探検の準備を始めました。
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