望月 鏡翠
2026-05-10 23:45:41
927文字
Public 日課
 

#2071 にやりと相棒4

#毎日最低800文字のSSを書く/@tmysmst

 ガタン、と体が揺れました。
 一度遠ざかったはずの地面が、窓の外に見えました。到着したんです。降りるところも見たかったのに、僕は見逃してしまいました。とても悔しいです。
 でも、ここがおじいちゃんがいる南の島です。
 外に出た途端に、なんとなく空気の匂いが違う感じがしました。何かわからないけれど、何かが違います。
 僕はワクワクしました。
 遠くに見える景色も違います。
 お父さんの運転する、いつもと違う車に乗って、おじいちゃんの家に向かいます。
 生えている木の色が違うんだと、僕は気がつきました。
 だから景色が違って見えるんです。それに、僕がいたところは秋だけど、ここはまだ夏みたいです。暑くなったので上着を脱ぎました。
 おじいちゃんの家は、青い屋根がかわいいお家でした。二階はありません。それでも僕の家より広いです。
 おじいちゃんは玄関を潜るなり僕を抱きしめてもみくちゃにして、歓迎してくれました。そして、荷物を片付けるお父さんとお母さんをよそに、お庭とお家を案内してくれました。
 まだ土が黒い掘り返したばかりの地面に、まだ幹の細い木が植えてありました。
 ここにビオトープを作りたいんだとおじいちゃんは言いました。ビオトープがなんなのかわからないので聞いてみると、生き物が住んでいる小さないけだと教えてくれました。
 それはとても素敵です。僕がサワガニの家を作ったことをいうと、ここにもサワガニが来るかもしれないと教えてくれました。
 でもサワガニ以外にも会えるのかもしれません。
 なんといっても、ここは海が近いです。近くに浜があるので、ヤドカリとか小さな生き物とかに会えるかもしれません。
 僕は絶対に海に遊びに行きたいです。
 おじいちゃんとお母さんとお父さんに、海に遊びにいってもいい?って聞いてみました。
 お父さんは見にいくのはいいけど、絶対に一人で入っちゃ駄目だよと言いました。お母さんは準備するから、少し待っててと言いました。
 おじいちゃんは毒のある生き物がたくさんいるから、気をつけなさいと言いました。
 毒があるのは怖いです。僕は海に詳しいおじいちゃんについて、海のことをしっかり勉強してから遊びます。